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【DEEP JEWELS41】K-TOPパク・ジョンウンと対戦、大きくなった須田萌里─01─「組んだ瞬間に違うなって」

【写真】Tシャツ姿でも、一見して体が大きくなっているのが分かる(C)SHOJIRO KAMEIKE

28日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS41で、須田萌里が韓国のパク・ジョンウンと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

昨年11月、本野美樹に判定負けを喫した須田は、今年3月に桐生祐子をRNCで仕留めて2023年初戦を勝利で飾った。そして今回はK-女子MMAのトップファイター=パク・ジョンウンとの初の国際戦に挑む。高校卒業を機に生活も大きく変わってきたという須田が、新たに取り組んでいるフィジカルトレーニングの効果について語ってくれた。


――2022年11月の本野戦から今年3月の桐生戦までの4カ月間、敗戦を経験したことで何か新しく取り組んだことはありますか。

「試合間隔が空いたので、体づくりをイチからやり直そうと思いました。足腰をメインに鍛えていました」

――それは以前のインタビューでお聞きした、走り込みの強度を高めたのでしょうか。

「いえ、走り込みとは別にフィジカルトレーニングを増やしたんです。それと攻め方も変えるようにしてきました」

――本野選手は試合前にABEMAの企画で1カ月間、米国ラスベガスで練習していました。ラスベガス練習の前と実際の試合で、印象が違う点はありましたか。

「打撃の強さは試合前の印象と違っていました。ただ、あの試合に関しては私が下から攻める作戦だったので、そちらのほうが……(苦笑)」

――須田選手のほうから下のポジションを選んだのですね。

「はい。下から攻めることに、こだわりすぎました。スイープやバックテイクとか、もっといろんなものを狙えばいいのに、下から極めることしか狙っていなくて。他のことをやれば違う展開になったかもしれないけど、もう終わった試合だし仕方ないです」

――次の桐生戦まで4カ月も空いたのは、須田選手やジムサイドからの希望ですか。プロデビュー以降、これだけ試合間隔が空いたのは初めてです。

「試合はしたかったし、DEEPさんにもお話はしていました。ただ、試合が決まらなかったんです。もう一度試合したことのある選手ばかりになってしまったので」

――2021年は4試合、2022年は5試合も経験してきたなかで疲労は溜まっていませんか。

「疲れはないです。いつも試合が終わったら、次の日にはまた試合をしたくなっていて(笑)」

――アハハハ。若さというのは偉大なものですね。

(父であり指導者の)智行さん 本当にそうなんですよ(笑)。いつも試合後に東京から大阪に戻ってきて、2~3日後にはDEEPさんに『次の試合、お願いします』と連絡を入れるぐらいで。実は本野戦のあとに、『外国人選手を呼んでもらえるようやったら、ぜひお願いします』と伝えていました。それで今回、外国人選手と試合できるようになったのは嬉しいです。

――では試合がない期間も「もっと試合がしたい!」といったような焦りはなかったですか。

「試合が決まりそうで決まらず――という状態だったので、少し焦りはありました。今年の3月で高校を卒業したんですけど、卒業までに1試合したいと伝えていました」

――勝利で高校生活を終えたいと(笑)。

「アハハハ。そうです」

――高校を卒業して何か意識は変わりましたか。

「いえ、特には……(苦笑)。でも練習に専念することができています。学校に通っている頃は、いつも練習時間が足りないと感じていて。卒業が近くなって授業が今年の1月で終わってから、練習時間を増やすことができました。最初に言った体づくりも、2月からしっかり取り組むことができるようになって良かったです。ジムのトレーニングだけじゃなく、トレーナーさんについてもらって自分に足りていない部分を補っていました」

――フィジカルトレーニングに取り組み始めたのも、今年の2月からですか。

「トレーナーさんについてもらうようになったのは、去年の9月頃からです。お父さんとも何かやらないといけないなぁって話をしている時に、他の方からトレーナーさんを紹介していただきました。トレーナーさんが隔週ぐらいでウチのジムへ来てくれて、次までに与えられた課題をこなしていくというスケジュールで」

――村上彩戦前のインタビューで、『体が大きくなり、高校の制服も肩のあたりがパッツンパッツンになって、友達からも言われるぐらい』と仰っていました。高校を卒業して制服を着なくなると、もう心配ないですね(笑)。

「アハハハ! 今はさらに大きくなっています。ただ、トレーナーさんに付いてもらうようになって、体のバランスも良くなってきたと思います。やっぱりバランスが良くないと、打撃も綺麗に打てないですし。それが今は体がブレずに打撃を出すことができるようになったり。練習でも試合でも、打撃の手応えが変わりました」

智行さん 年明けあたりから、一気に打撃の質が変わりましたね。ミットを受けていても、変化は感じます。今までならパンチを打つ時に体が流れていたような場面でも、しっかりと打ってコンビネーションに繋げられるようになって。そうすると手数を増やすことができますし、バランスが崩れないから次の動き――打撃から組みへと早く繋げられますよね。さらに組んだ時のバランスも良くなりました。

――確かに桐生戦は打撃からテイクダウン、そしてグラウンドとMMAとしてのバランスが良くなっていたと思います。ボディロックからのテイクダウンなど、力強さも増しました。

「もう組んだ瞬間に『違うな』って思いました」

智行さん 「軽っ!」と言うていましたよ(笑)。

「ウフフフ。おかげでテイクダウンのためにスタミナを使う必要がなくて、しっかりと寝技で攻めることができました。寝技の時のバランスも以前とは違っていて、バックから殴っている時の手応えも違います。だから試合中に安心というか、より冷静に試合できるようになったと思います」

<この項、続く>

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