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【Figh&Life】Professional Human Being 弥益ドミネーター聡志「対戦相手のアンチが一番嫌です」

【写真】弥益ドミネーター聡がツイッターで色々とやっていた頃の──実は純粋な部分がある……的な心情が満載のインタビューです(C)MSSAKI KIKAWA

28日(金)発売のFight&Life#93に、11月6日(日)に名古屋市中区のドルフィンズアリーナで開催される「RIZIN LANDMARK 4 in NAGOYA」で、平本蓮と対戦する弥益ドミネーター聡志のインタビューが掲載されている。

日曜の午前8時から始まるトレーニング後に行われた取材で、弥益はかつて憧れた舞台のDNAを持つビッグステージでの活躍に心躍る一方で、RIZINで戦うようになるまで歩んできた──強さのみを追求してきたMMA道からズレていることに対し、葛藤を抱えていた。

先人たちの憧れと尊敬。世界を目指す知名度なき選手たちへの心苦しさに取材中に涙を流す……。人として生き、人として戦う弥益ドミネーター聡志はRIZINにおける「対戦ありきのマッチメイク」、そして「格闘家としての平本蓮」をどのように見ているのか。この部分を抜粋してお届けしたい。


──次の相手は平本蓮選手になりました。ベイノア戦、萩原京平戦と連勝したことで、フェザー級のMMAで実績のある選手と戦いたいという気持ちはなかったですか。

「ずっと、そのつもりでした。そういうカードが来ると思っていたし、来るべき。そうあって欲しいと。RIZINに、その種のカードを期待していました。これ言って良いか分からないのですが、『平本でどうだ?』という話があった時に一度、ごねました」

──ごねた?

「ハイ。『それはちょっとおかしくないですか』と返させてもらって。9月の中旬ですかね……。それでも、やっぱりこの試合でという風に要請があって受けることにしました」

──平本選手が弥益選手に胸を借りる試合なのですが、平本蓮の存在感と期待値、可能性が両者を互角のように見せています。

「格闘家としてのポテンシャルは凄まじいモノがあります。その結果を出せたのがK-1という場で、MMAは単純に慣れていないだけで。デビュー戦の萩原戦から、彼がMMAに向いていないとか全然ダメだと思ったことは1度もないです。デビュー戦であれだけ動けて、あれだけ頑張れるって凄いことです」

──やはり大観衆の前での試合は違ってきますか。

「う~ん、RIZINって自分がそれまで戦ってきた場所とは、試合までのプロセスが違うんです。リングインしちゃうと、お客さんの数とか集中しているから試合に影響はないのですが、バックステージの諸々だとか全体的な空気感はDEEPに出ていた頃とは全然違います」

──その違いは大きい?

「ハイ。裏手でもカメラの人がずっといますし。常に格闘家でなくてはならない。人に見られていることを意識しないといけないと感じました。平本選手はその見られるということをスイッチにし、自分を高めることができる人なんでしょうね」

──同時にアンチの存在まで、平本選手は回しているというか。しかもアンチは平本選手の良いところを見ようとしないから、素人扱いで。結果、弥益が勝って当然という風潮もアンチの数だけあるという。

「そこっ!! そこなんですよ。これを口にしてしまうのはダサいんですけど……好き嫌いと強い弱いをごっちゃにし過ぎています(苦笑)。平本選手という競技者を見ることができていなくて。自分はアンチの方々の『平本なんて弱い』、『アイツは何もできない』という意見を見て、ムカついている部分があります(笑)」

──勘弁してくれよ、その罵詈雑言という感じでしょうか。

「ホントにそうです。朝倉未来選手と戦った時も結構、アンチが多かったです。俺が試合に向かっている時に何が嫌かって、対戦相手のアンチが一番嫌です。俺の対戦相手を下げるなって。

それが的確な意見だったら構わないです。でもいわれのない頭の悪いようなアンチ行為は本当に嫌で。俺は対戦相手のことをどうこう言う気もないし、試合をする相手です。自分たちの試合を高めていきたい。それなのに片方を腐す行為は、俺も嫌な気持ちになるって皆分からないのかなって」

──分からないですよ。顔も名前を晒さずに好き勝手言えるのだから。でも、そういう意見を会見の席に口にすることはないのですか。

「自分はスイッチを入れられた口にします。ただそういう質問もないですからね。それにアンチもRIZINを回す大きな原動力になっていますし」

──分かります。好まれようが、嫌われようが感心があるということですから。ところでRIZINの会見はストーリーラインが格闘技外のところにあることも少なくなく、記者の人もそこを尋ねることが多い。あまり邪魔になる質問はしない方が良いなと感じます。

「会見では、求められていることは明白ですよね。でもですね、先日の会見での『この試合に限ってはケージよりもリングの方が良かったのではないですか』という質問には、素に戻ってしまいました(笑)」

──あれ、返答に窮していたので申し訳なかったです。

「全然中身のない返答をしてしまって……。一瞬にして、目を覚まさせられたような感覚で(笑)。俺はRIZINの会見にいるんだよな。DEEPの試合後じゃないよなって頭のなかで確認していました」

──アハハハ。だからこそ、ここでその質問への返答をしっかりと聞かせていただきます。

「やはり捕まえやすいという部分ではリングの方が正解だと思っています。正解というか自分にとって都合が良いだろうな、と」

※この後、さらに続くケージとリングの違いと平本戦の展望。現状の練習内容と、『なりたい自分』などについて弥益ドミネーター聡志が語ったインタビューが掲載されたFight&Life#93は10月28日(金)から発売開始です。

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