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【DEEP TOKYO IMPACT2022#05】風我戦へ、村元友太郎─02─「違う形のスクランブル」=クメサンハムニダ

【写真】 ボクシング&空手&進化したスクランブルが、2年振りのケージで炸裂するか(C)MMAPLANET

11日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP TOKYO IMPACT 2022#05のフライ級GP1回戦で風我と戦う村元友太郎インタビュー後編。

若さに任せた瞬発力スクランブルからの脱却を図り、ボクシングと空手を採り入れたという村元は、打撃だけでなくスクランブルにおける進化にも手応えを感じていた。

<村元友太郎インタビューPart.01はコチラから>


──ノンコン空手の前後移動、ボクシングの接近戦での溜めを創っての捻りの融合。なかなか難しいことかと思います。

「遠い距離からの踏み込みに関して、空手はメチャクチャ有効です。そして近づくと、ボクシングに切り替えています。重心の取り方は違いますし、空手の動きは真っ直ぐになりがちで、田牧トレーナーからは頭の位置を変えるように指示を受けます。『トントン跳ねるな』とも指摘されますし、飛び込みに頼らないのがボクシングですからね。そこはMMAとして、自分がしっかりと消化する部分です。

でも空手で踏み込む稽古をしていると、実際にどのタイミングで踏み込めば良いのか感覚が掴めるようになってきました。基本的にはボクシングのスタンス、ポイントで空手を採り入れるような形ですかね。それに僕のテイクダウンダウンって、自分の感覚と瞬発力で動いていたんです。それが空手の足運びを知ることで、効率的な動きが分かるようになりました。結果、上下を散らす攻撃も含め、相手からすると紛らわしい動きがデキていると思います」

──いやぁ、その辺りを頭において村元選手の動きを見させてもらいます。

「風我選手はスクランブルを封じ込めるのが上手いです。彼にやられる相手って、スクランブルを創れずに固定されて初回、2Rを落とすという感じで。でも、僕はスクランブルでも勝ちます。打撃でも磨いてきたモノをしっかりと当てて、もう……潰します」

──スクランブルから脱却しつつ、スクランブルも強くなっていると。

「以前は勢いで動いていたので。今は無駄に動き続けるのではなくて、ポイントを把握して相手を制しています。だから以前のようなグチャグチャとしたスクランブルにはならないと思います。しっかりとポジションを取り、コントロールして極めに繋げます。そういう点でも若さのスクランブルとは違う形のスクランブルを見せます」

──しっかりとコントロール。クメサンハムニダですね。

「なんですか? それ(笑)」

──以前、日沖選手が韓国で使っていたオヤジギャグです(笑)。

「アハハハハ。ハイ、しっかりと抑えて極めるのでクメサンハムニダです」

──ところで自らのパーソナルジムを開き、練習環境が変化したことはありますか。

「基本的に自分の時間に合わせた練習ができるようになりました。春日井たけしさんがいる志村道場や、和田(教良)選手のガイオジムに中部の軽量級……フライ級からバンタム級、フェザー級の選手が集まってMMAやグラップリングの練習ができる時間が増えました」

──古巣や直系の先輩との練習は?

「基本的に夜はALIVEでやって、久米さんの指導を受けています。stArtにも選手が集まって、日沖(発)さんにグラップリングを教わっていますし、変わりないです。発さんには細かいところを質問して、ディティールを習っています。次の試合でもセコンドは春日井さんと鈴木社長ですし」

──ヨーイチ……いや鈴木社長がセコンドの時は、ワセリンを目に入れられないかと、コーナーを振り返ると眩しいので注意が必要ですね。

「アハハハハハ。もう、そこだけは本当に気を付けないといけないです。試合中も余り、コーナーは見ないようにします(笑)」

──ダハハハ。現状、初戦に集中しないといけないです。ただトーナメント全体で1人だけ言及させてください。それは松場貴志選手です。トーナメント中に元チームメイトの松場選手と戦う可能性もあります。

「……。そこはぁ(苦笑)。そのマッチアップは、面白いですよ。基本的には練習仲間だった人と初戦からはやりたくないと思っていましたけど、2回戦からはもう構いません。ただ、自分に選択肢があって他の選手と松場選手の二者択一だったら、違う選手を選びます」

──彼の思考回路は分からないので、逆に向うから選んでくる可能性もありますね。

「それ、あり得ますよね(笑)。わけが分からないところがありますからね。トーナメントの抽選会が終わってから、『友太、ALIVEに練習に行って良い?』って連絡があったんです」

──えっ?! 本当に意味不明です(笑)。

「『いやいやいやいや』ってなりますよね(笑)。でも、その日は僕、ALIVEでなく他で練習をする日だったので『今日は僕は行かないし、1回戦の相手でもないから良いですよ』と返事をすると、『マ~ジありがとう』とか言っていて」

──いやぁ、元ジムメイトでも同じトーナメントに出ているのでALIVEの選手たちが困りませんか。スパイにもなりたくないし。

「ハイ。でも松場さんはそんなことお構いなしだから、その日の夜にALIVEに行ったらしいですよ。そうしたら、久米さんに追い返されたそうです(笑)」

──ダハハハハハハ。さすがクメサンハムニダ!!

「久米さんが『お前、バカか?』って対応したそうです(笑)。そこで流されない久米さんも大したものです。僕はもう、『僕がいない時は』って言うしかなかったのに……。それにしても松場さんは本当にズレていますね」

──結果、松場落ちとなってしまったのですが、改めてフライ級GPと初戦にかける意気込みをお願いします。

「メインを任せられましたし、しっかりと実力差を見せつけて大会を締めます。そして2回戦に良い流れを創れるよう勝ちます」

クメサンハムニダに訊いた、コトの顛末

「さすがにお前はバカかとは思っても、僕もちょっと松場に同情するところもあったので、一般クラスの練習にでは出てもらったんです。でも、アイツはうちのフライ級の小林(大介)君にも連絡を取っていて、小林君も先輩にはノーって言えないじゃないですか。でも、小林君の本音はGRCHANの試合まで2週間を切っていて調整の最後に、そういう予定外のことが入ってきてほしくないということで。だから、松場には実戦練習が始まる時間には、『こういうことで申し訳ないけど』ということでお引き取りを願ったんです。まぁ、アイツも可哀そうなところがあったのですが、そこは小林君を心身ともに仕上げるのが僕らの役割なので」

さらに久米鷹介に訊く、暫定パンクラス・ライト級王座決定戦

(C)PANCRASE

「松本光史選手もアキラ選手も、既に実績も十分の選手です。

自分が正規王者なので、この試合の勝者と戦うのは必然です。どちらが勝っても、最高のモチベーションで防衛戦に臨むことができます。自分のキャリアも、もうそんなに長くはないです。

上から目線になってしまうと申し訳ないですけど、そういう中で戦うのにふさわしい2人です。松本選手、アキラ選手、どちらが勝とうとも素晴らしい相手ですし、お二人には自分の最大限を力を出し切って戦って欲しいです」

■視聴方法(予定)
9月11日(日)
午後5時10分~SPWN PPV
午後5時10分~ニコニコ生放送

■ DEEP Tokyo Impact2022#05対戦カード

<フライ級GP1回戦/5分3R>
村元友太郎(日本)
風我(日本)

<フライ級GP1回戦/5分3R>
福田龍彌(日本)
杉山廣平(日本)

<フライ級GP1回戦/5分3R>
島袋チカラ(日本)
宇田悠斗(日本)

<フライ級GP1回戦/5分3R>
駒杵嵩大(日本)
松場貴志(日本)

<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
西谷大成(日本)

<フェザー級/5分2R>
鬼山班猫(日本)
狩野優(日本)

<ウェルター級/5分2R>
佐藤洋一郎(日本)
嶋田伊吹(日本)

<ウェルター級/5分2R>
米田奈央(日本)
レバナ・エゼキエル(日本)

<フェザー級/5分2R>
佐藤勇駿(日本)
木下尚祐(日本)

<フェザー級/5分2R>
星野豊(日本)
梶本保希(日本)

<フェザー級/5分2R>
鬼山班猫(日本)
狩野優(日本)

<ライト級/5分2R>
THE☆ナマハゲ(日本)
泉武志(日本)

<ウェルター級/5分2R>
米田奈央(日本)
三好マヒロ(日本)

<フェザー級/5分2R>
星野豊(日本)
梶本保希(日本)

<ストロー級/5分2R>
多湖リキト(日本)
佑勢乃花(日本)

<ライト級/5分2R>
倉本大悟(日本)
岩倉優輝(日本)

<バンタム級/5分2R>
コマネチ竜太(日本)
朝比奈龍希(日本)

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