【Bellator283】ドゥグラス・リマの辞書にスクランブルの6文字はなし。ガードを取り続けジャクソンに完敗
<172.8ポンド契約/5分5R>
ジェイソン・ジャクソン(米国)
Def.3-0:50-45.50-45.50-45
ドゥグラス・リマ(ブラジル)
ケージを背負ったリマが、ジャブを伸ばす。さらに鋭い右カーフを蹴ったリマに対し、ジャクソンは右ハイ。リマは落ち着いてカーフを続ける。ジャクソンはワンツーを伸ばすが、カーフをチェックできていないか。リマは右フックに左フックを合わせてカーフ。直後にジャクソンがダブルレッグでテイクダウンを決めた。
過去の試合ではテイクダウンを許すと、下にステイしてきたリマはここもクローズドを取る。胸をつけて左右のパンチをコツコツと落とすジャクソンに対し、リマはハーフバタフライに移行するが、抱き着いていきスクランブルを狙う素振りはない。ジャクソンは最後の15秒で腰を上げてパウンドを落とし、エルボーへ。カーフよりも、トップでジャクソンが取った初回となったか。
2R、すぐにリマが右カーフを蹴る。左を見せたジャクソンがダブルレッグ、ケージに押し込みバックに回ると前方に崩す。サイドバックでケージに押し込まれたリマに対し、ジャクソンはスラムでしっかりと寝技に持ち込む。ここも自ら背中をつけたリマは、足を一本抜こうとするジャクソンに対して、クローズドを選択する。鉄槌を落としたジャクソンがリマの腕十字を立ち上がって防ぎ、アップキックを払っていく。下から鉄槌を連打したリマだったが、ハーフで抑えられる。
枕&肩パンチのジャクソンが、右のパンチをコツコツと落とすと上体を起こして鉄槌の連打からエルボーへ。リマは背中をつけたままラウンド終了を迎えた。
3R、逆にカーフを蹴ったジャクソンが、ケージを背負ったリマにダブルレッグ。ボディロック✖ウィザーの争いは、リマがウィザーを生かしボディロックテイクダウンを小手投げで切り崩す。トップが取られたリマだったが、ジャクソンはレッスルアップからダブルレッグでリバーサルに成功する。そしてスクランブルでなく、背中をマットにつけるリマ。
ジャクソンはコントロール&コツコツパンチを続け、リマのクローズドで頭を抱えていく。右エルボーを受けるリマは、身は守れても攻撃に転じず敗因となるガードワークに徹した。
4R、リマは個々も右ハーフを2発入れる。ジャクソンの右に左を迎えたリマは、すぐにテイクダウンを許し、一瞬のスイープ狙いを察知されるとクローズドガードを取る。ジャクソンのトップが続き、エルボーでリマがカットしたか。アンダーフックとハーフバタフライでスイープを狙ったリマだが、このスピードと瞬発力ではひっくり返すことはまず不可能だ。そしてクローズドを取り直したリマと、このままで逆転される心配がないジャクソンは、ブーイングのなかでラウンドを戦い終えた。
最終回、目尻のカットをチェックされて最後の5分に挑むリマが、何を仕掛けるか。ケージを背負わず中央で右ストレートを放ったリマだが、すぐにダブルレッグで倒される。ここは両手をついてケージに背中を持っていったリマだったが、腰をコントロールされるとアッサリと背中をつける。ケージ中央に頭を持っていったジャクソンも、胸を合わせてコツコツと殴り続ける。バタフライガードから、残り90秒でクローズドを取り直した。それでも手首を掴んでスイープを仕掛けたリマだが、潰されるとやはりクローズドガードに。
そのままの上下関係で試合は終わり、ジャッジ3者とも50-45をつけジャクソンが判定勝ちした。「ブーイングは止めてくれ。ドゥグラスはレジェンドなんだ。次? ベアナックルファイトから戻ってきたらマイケル・ペイジと戦いたい。俺はチャンピオンになりたいんだ」と勝者は話した。一方、計量失敗に加えて負けパターンが変わらないリマは、これで4連敗。残念ながら、どのようなモチベーションを持ってケージに上がっているのかと疑いたくなる戦いだった。