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【Road FC60】山本聖悟を初回KO。19歳、イ・ジュンヒョン「日本のフライ級選手、覚悟しておいて下さい」

【写真】2002年9月12日生まれ、19歳。韓国的には20歳のイ・ジュンヒョン。高校生のようなあどけなさが残る(C)MMAPLANET

14 日(土・現地時間)、韓国テグのテグ体育館でRoad FC60が開催され、K-MMA界のホープ=イ・ジュンヒョンが山本聖悟を初回KOした。

コロナ禍のK-MMA界でモディファイドMMAルールのARCでデビューし、今回の山本戦を含みRoad FCでも2勝──2年間で7勝0敗4KOというレコードを残している。Road to UFCのオファーを蹴り、RIZIN出場をアピールするイ・ジュンヒョンに初インタビューを試みた。


(C)ROAD FC

──山本聖悟選手に初回KO勝ち、改めてどのような気持ちですか。

「良い選手ということを聞いていたので、試合前は厳しい試合になると思って緊張していました。それが失礼な言い方になってしまいますが、意外に楽に勝てて良かったです。とにかくキム・ソンオ(山本の韓国名)選手を乗り越えたので、一段階成長できた試合になりました」

──パンデミック後、Road FCはAngel’s FCやDouble GFCと比べるとイベント開催数が少なく、Afreeca TV との共催でARCという3分✖3Rで寝技30秒というモディファイドMMAを行ってきました。ここで名前を挙げたイ・ジュンヒョン選手のことを日本のファンはほとんど知りません。過去を振り返り、イ・ジュンヒョン選手のことをもっと知りたいと思いインタビューをお願いしました。

「ありがとうございます。コロナの時期にプロデビューをしたので、知名度がないことは理解しています。ただしアマチュアからMMAをやってきましたし、ARCとRoad FCで7連勝しています。今はまだ無名ですが、これからは日本でもRIZINで戦って有名な選手を狩りにいくので楽しみに待っていてください」

──おお活きの良い言葉が聞かれました。そんなイ・ジュンヒョン選手ですが、MMAを始めたきっかけは何だったのでしょうか。

「MMAを本格的に始めたのは中学1年生の時でした。Road FCの中継を見て、これが僕の進むべき道だと思ってSSABI MMAで練習を始めました。プロ5戦目から米国のように色々なジムで練習をしようと思いジムを離れ、今はフリーで活動しています。今回の試合前はイ・ユンジュンさんのジム、ジョン・チャンソン選手のジムで練習してきました」

──フリーで活動するメリットはどこにあると考えていますか。

「一つのチームに所属すると、練習相手のスタイルが固定してしまいます。それがフリーで出稽古をしていると、色々な相手と練習できる利点があると思います。それとチームのスケジュールでなく自分の体調に合わせてトレーニングできることが一番大きなメリットです」

──正直なところ、コロナの少し前からRoad FCは興行的に以前のような派手さがなくなってきていました。それでもイ・ジュンヒョン選手がRoad FCに拘って、コロナ禍もARCで戦ってきたのは、どのような理由があったのですか。

「Road FCには恩があります。実際、Road to UFCからオファーがありました。でも、Road FCとの契約を全うしようと断りました。ここから経験を積んで、いつかはUFCのような大きなステージを目指したいです」

──ではUFCに行く前にRIZINで戦いたいということですか。

「韓国国内のMMA人気は落ち気味なのが本当のところです。でもRoad FCと共に韓国MMAに活気を与えたいと思ってやっています。そして日本の大舞台で活躍できれば、それこそ活気を与えることができると考えています。将来はRIZINで結果を残して、オファーがあればUFCにステップアップしたいです」

──RIZIN以前にRoad FCとの繋がりのあるDEEPで、フライ級GP開催の機運が高まっています。

「日本のどの大会でも結果を残せる自信があります。RIZINの名前を出したのは、Road FCとRIZINが協力関係にあるからというのと、大きな舞台で戦いたいからです」

──では日本のフライ級選手で戦いたいファイターはいますか。

「日本人選手の名前は、あまり覚えられないです。スミマセン。ただ那須川天心選手と戦いたいという気持ちは今もあります。自分が格闘技を始めてから、ずっと天心選手がアイドルでした。天心選手がもうキックを引退して、ボクシングに転向することも知っています。でも、今なら天心選手に勝てるという自信があります。

僕はキックで4勝0敗ですが、できればMMAで天心選手と戦いたいです。それが難しければ、フライ級のトップ選手なら誰でも戦いたいです」

──……。そんなイ・ジュンヒョン選手ですが、ARCで戦ってきたこともあるなか打撃に対して、レスリングや寝技はどのように考えているのでしょうか。

「打撃のイメージが強いことは分かっています。でも中一からMMAをやってきたのでレスリングもグラップリングも柔術もできます。全てが含まれているMMAが僕のベースなので……打撃が100点だとしたら、グラップリングでも70~80点ぐらいはあります。柔術は青帯ですが、『日本人選手が僕を組み技で倒せるというのであれば、倒してみろ』と言いたいです」

──おお、楽しみな言葉です。では日本のファンにアピールをお願いします。

「僕も韓国では天才と呼ばれています。だから天心選手には、いつか戦って欲しいです。それと日本のフライ級トップ選手を仕留めていこうと思うので、覚悟しておいて下さい。何より日本のファンの人達には、満足してもらえる試合を魅せる自信まるので、僕が日本で戦う日を楽しみに待っていて欲しいです」

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