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【RTU ASIA2022】「全身全霊で挑む覚悟はできている」Road to UFCへ、松嶋こよみ─01─

【写真】タイトルの言葉通り。練習中の松嶋の姿だった(C)MMAPLANET

6月9日(木・現地時間)、シンガポールはカレンのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるRoad to UFC ASIA Episode02で松嶋こよみがホン・ジュンヨンと対戦する。

10月で30歳、日本人ファイターにとってはUFC出場への大きな障害となってきた年齢というハンデを払拭できる恰好の機会が、運よく訪れた。それでも言葉は静かな松嶋こよみの身の内に宿る想いを尋ねた。


──練習を少し拝見させていただいたのですが、すこぶる動きが良いように見ました。それと4年振りの北米ウェイトの影響が、ONEの時と試合前の体つきが違うように感じました。

「ONEのフェザー級より4キロほど落とさないといけないので、搾り方も今までとは違うというのはあります。ただ体調とかは余り変わりなく、良い感じで仕上がっています」

──変わりないということは、より良いということでもないと?

「そうですね……なんというか、最後の搾り切りをせずに試合をしてきたので、そこからもう一歩搾らないといけないということで、ガっと集中力も増している感じはあります」

──正直なところ、ここ数年に一番良い表情で話しているように見えます。特に3月、4月と比較すると別人かと。

「ハハハハ。ハイ、そうですね……本当に先が見えないところから、やっと……。チョット自分に嘘をついていたということではないですが、今、その場にいる時の感情で戦ってきてはいたのですが、本当に戦いたいのはUFCと気持ちがありました。今、堂々とUFCで戦いたいと言える状態になって、心の曇りが晴れたような感じはありますね」

──ONEを離れることを決めてから、思ったようにコトが運ばないことの連続だったことは4月のインタビューで読者にも伝えられました。最終的にRoad to UFC出場が決まった。トントン拍子で決まったわけでない、UFCに対する想いは他の出場選手とは違うという気持ちはありますか。

「間違いなくあると思います。ただ他の選手がどのような想いでいるのかは分からないので、比較することに意味があるとは思わないです。僕はコレに賭けているし、コレでダメなら先はないわけですから。だから全力で……全身全霊で挑む覚悟はできているし、そういう準備はしています」

──全身全霊で挑む戦いがUFCとの契約が懸かったトーナメントであるという状況は?

「道が見えている。ゴールが見えています。フィーダーショーなら、いつ引っ掛かるか分からない。ゴールが見えないなかで戦っているわけではないので。気合はいつでも入っているけど、これまでとは全然違う心持ちというのはあります」

──明確なタイムラインが見えないと、人間はしんどいモノです。マラソンでトラックに入ったのに、何週走ればゴールなんだっていう状況で記事を書くと筆は相当に乱れます(笑)。

「そういうことだと思います。何のコトか分からないですけど(笑)」

──そしてRoad to UFC、簡単な選手はいないという大前提で未知の中国勢も怖いですが、やはり韓国勢が最大のライバルになって来るかと。そして初戦の相手はコロナ禍のK-MMA界でドロドロに戦い、勝って来たAngel’s FCとDouble GFCフェザー級王者のホン・ジュンヨンになりました。

「何も思わないです。対戦相手に関しては……誰と戦っても勝たないといけない──本当は圧倒してトーナメントを締めくくりたいので。ONEで最初の相手がマラット・ガフロフと戦うことになった時のような『コイツか……』という気持ちは一切ないです。最初から映像も確認できる相手で、戦いやすいと思っています。

誰が相手でもやることは同じで。自分の創ってきたことを出すだけなので。次の相手は、コイツかという感覚です」

──とはいえ、あの精神的及び肉体的なタフさは出場選手随一でないかと思われます。自分の動きがデキていても、相手が構わず動き続ける。その辺りでリズムを失うことが一番怖い、そんな相手ではないかと。

「トノン戦はずっと相手のペースで戦って失敗をした部分があります。だからこそ今、あの時にデキていなかったことをやっています。今日のスパーリングのように5分間の間に色々な戦い方をする相手と向き合い、あらゆる部分が必要な練習をしています。泳いだり、走ったりするトライアスロンのように。なので、試合中でも切り替えはできるとは思っています。

もちろん相手のペースに飲まれることもあるはずです。でも彼がこれまで戦ってきた相手にはない距離の取り方、動き方をするので逆にわざと追わせたりできるんじゃないかと思っています」

──多くのMMAファンは松嶋選手の最後の印象が、足関節を防いでいる姿かと思います。あれから1年半、MMAファイター松嶋こよみはどの点が最も変わりましたか。

「トノンと戦った時も、キム・ジェウン戦からレベルアップはしていました。グラップリングに対する対処能力も上がっていたし。そこからさらに全体的に良くなっているかと思います。

倒せる技が増えたというか……これで倒せると思えるモノが多くなりました。技のレパートリーも増えましたし、そこを出せたら……。出せたらではなく、出すんですけど。試合間隔が1年半空いているので、勘とか鈍っているかもしれないです。でも、どうすれば倒せるのかを組み立てることができるようになったので、そこを試合で出します」

──打撃の種類というか、質が変わってきたと思います。特に蹴りが変化したかと思いますが、ボクシング&レスリングではなく、足技のある空手&レスリングの融合も進んでいるのでしょうか。

「蹴り終わりのテイクダウンもレパートリーのなかにあります。ただ僕はコンビネーションとか、何かの技のつなぎではなくテイクダウンに入る角度を意識しています。全般的に殴る時も蹴る時も、組む時も自分がどこにいるのかを意識して戦う。コンビネーションで何と何を組み合わせるのかということではなく、臨機応援に組み合わせることができるのが僕の強味で、その部分ことかなり進化していると思います」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
6月9日(木・日本時間)
午後3時30分~ABEMA格闘Ch

Episode01
午後3時30分~UFC FIGHT PASS
Episode02
午後6時30分~UFC FIGHT PASS

6月10日(金・日本時間)
午後3時30分~ABEMA格闘Ch

Episode03
午後3時30分~UFC FIGHT PASS
Episode01
午後6時30分~UFC FIGHT PASS

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode01対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
SASUKE(日本)
イー・チャア(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
パラチン(中国)
キ・ウォンビン(韓国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
クルムアリ・マイマイティトゥハティ(中国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チェ・スングク(韓国)
ラマ・スパンディ(インドネシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
チャン・ミンヤン(中国)
トゥコ・タクコス(ウクライナ)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode02対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
キム・ミンウ(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
松嶋こよみ(日本)
ホン・ジュンヨン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
ウォーレン・デルロサリオ(フィリピン)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アイリヤ・ムラトベク(中国)
パワン・マーン・シン(インド)

<フライ級/5分3R>
ショーン・エチェル(豪州)
内田タケル(日本)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode03対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
シェ・ビン(中国)
イ・ジョンヨン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
堀内佑馬(日本)
トップノイ・キウラム(タイ)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
宇佐美正パトリック(日本)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
ググン・グスマン(インドネシア)

<女子ストロー級/5分3R>
ソ・イェダム(韓国)
ジョセフィン・クヌトゥソン(スウェーデン)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode04対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
野瀬翔平(日本)
ウリジブレン(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
アスクルバイ(中国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
ルー・カイ(中国)
アンガ・ハンス(インドネシア)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
パク・ヒョンソン(韓国)
ジェレミア・シレガー(インドネシア)

<ウェルター級/5分3R>
ジョン・アダハー(フィリピン)
キム・ハンソル(韓国)

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