【Pancrase324】菊入正之と暫定ウェルター級KOPC、村山暁洋─02─「粘り強く、泥臭く。苦しいなかで」
【写真】ネガティブになることなく、最初から厳しい試合になる覚悟ができている。そこが村山の強みになる (C)KEISUKE TAKAZAWA
17日(日)、東京都江東区のスタジオコーストで開催されるPancrase324で、菊入正行とのウェルター級暫定王者決定戦に臨む、村山暁洋のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike
村山は菊入と昨年12月に対戦し、その時はラウンドを取り合った末に判定勝ちを収めている。その後、菊入は今年6月に三浦広光をKOして、村山との再戦にこぎつけた。ベルトを賭けた両者の再戦は、どのような展開になるのだろうか。村山に前戦を振り返ってもらいながら、タイトルマッチへの意気込みを訊いた。
その答えは、まさに村山暁洋らしい言葉だった。
<村山暁洋インタビューPart.01はコチラから>
――今回のウェルター級暫定王者決定戦として、昨年12月に判定で下している菊入正行選手との再戦になります。まずは前戦か振り返っていただけますでしょうか。
「菊入選手については以前から試合を見ていて、強いなと思っていました。そして、いつか対戦するんじゃないか、という空気も感じていました。でも昨年12月に試合をすることになったのは、思っていたより早かったかもしれないです」
――菊入選手のどのようなところに強さを感じていましたか。
「まずリーチが長くて、打撃が強い。僕にとっては、やりづらい相手です。アンブローズ戦で手応えを感じるまでの自分だったら、厳しかったでしょうね。僕のジャブは菊入選手に届かなかったと思います」
――前戦では菊入選手の打撃に対し、村山選手も積極的にパンチを合わせに行っていました。
「1Rは僕も、しっかりと当たったパンチはなかったですけど、自分からも出しに行って良かったと思います。連敗も経験しましたが、あのアンブリーズ戦で本当に変わることができました」
――その1Rは、終盤に村山選手がテイクダウンを奪い、3-0でモノにしました。村山選手がデビュー当時から得意としている、払い腰も見られました。しかし2R、菊入選手の逆襲に遭います。
「反対にやられてしまいましたね。でも強い一発はもらっていませんでした。もらっていたら、そこで試合が終わってしまう相手ですけど(苦笑)」
――2Rは村山選手がケージに押し込まれる展開が多かったですね。
「前に出てくる力が強かったです。特に、ケージに押し込んでくる力が強い。練習相手が安藤晃司選手やISAO選手といった強い人たちだからだと思いますが、いろんな対応力も高かったです」
――オープンスコアリングでは、1Rが村山選手で、2Rが菊入選手となり、最終回を取ったほうが勝つ展開となりました。
「3R前の気持ちは、そこまで深くは覚えていないんですけど、もちろん『取り返す。このラウンドを取りに行く』という意識は強かったです。何としてもテイクダウンを奪おうと。結果的にグラウンドへ持ち込むことができたので、出し切れたかなと思います」
――アンブリーズ戦と比較して、菊入戦での手応えはいかがでしたか。
「あの試合は手応えよりも、とにかく苦しかったです(苦笑)」
――なるほど。そして前戦から10カ月、ここまで試合をしていない村山選手に対して、菊入選手は今年6月、三浦広光選手にKO勝ちしています。
「自分自身の試合間隔については、心配はしていません。でも菊入選手は、僕が負けている三浦選手をKOしているので……。菊入選手は打撃の距離感とか、もともと良かったとは思うんですけど、僕と試合をした時よりもさらに磨かれているような印象です」
――KO勝ち直後、菊入選手から再戦をアピールされたことについては?
「PPVを見ていました。ビックリはしなかったですね。ありがたかったです」
――ありがたかったとは、どういった気持ちだったのでしょうか。
「菊入選手は上位ランカーですし勝ち方も良かったので、客観的に見ていて、次の試合はタイトルマッチなんだろうなと思っていました。その相手に僕を指名してくれて……もう一度タイトルマッチのチャンスをもらえたのは、嬉しいです」
――では、再戦となるタイトルマッチは、どのように戦いたいですか。
「菊入選手だけではなく、自分もさらに強くなっていると思います。ただ、自分はキレイに勝ちきるタイプではありません。粘り強く、泥臭く――そんな戦いのなかで、チャンスがあれば極め切りたい。苦しい試合のなかで勝ちたいですね」
――粘り強く、泥臭く……まさにガッツマンの合宿で得た強さですね。
「そうですね。極めきることができれば、それが良いんですけど――何より勝つことが第一です。自分は組みにしても打撃にしても、瞬発系ではなく粘り系だと思っています。練習も、そういう内容になってきます。次の試合では、そんなベテランの味を見せたいですね」
――試合まで1週間を切っていますが、もう練習は終えているのでしょうか。
「いえ、まだ練習は続いています。もう少し確認したいところがあるので。今回はタイトルマッチで5R制――長丁場の試合になりますから」
■視聴方法(予定)
10月17日
午後1時00分~ TIGET LIVE
午後1時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE
■ Pancrase324対戦カード
<ウェルター級/5分3R>
押忍マン洸太(日本)
天利優介(日本)
<フェザー級/5分3R>
上田厚志(日本)
鹿志村仁之介(日本)
<フライ級/5分3R>
赤崎清志朗(日本)
前田浩平(日本)
<ストロー級/5分3R>
石井涼馬(日本)
大城正也(日本)
<フライ級暫定KOPC/5分5R>
[王者]小川徹(日本)
[挑戦者]上田将竜(日本)
<暫定女子フライ級王座決定戦/5分5R>
NØRI(日本)
端貴代(日本)
<暫定ウェルター級王座決定戦/5分5R>
NØRI(日本)
端貴代(日本)
<ウェルター級/5分3R>
菊入正行(日本)
村山暁洋(日本)
<ストロー級/5分3R>
野田遼介(日本)
山北渓人(日本)
<フェザー級/5分3R>
透暉鷹(日本)
内村洋次郎(日本)
<バンタム級/5分3R>
井村塁(日本)
ジェイク・ムラタ(日本)
<フェザー級/5分3R>
名田英平(日本)
狩野優(日本)
<ライト級/5分3R>
高橋“Bancho”良明(日本)
平信一(日本)
<女子ストロー級/5分3R>
KAREN(日本)
新谷琴美(日本)
<ストロー級/5分3R>
高島俊哉(日本)
リトル(日本)
<フライ級/5分3R>
井島裕彰(日本)
谷村泰嘉(日本)