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【DWCS S05 Ep06】初回を取られ、2R序盤も劣性だったヘルナンデスが、バレスから逆転スプリット勝利

【写真】初回は完全に取られたが、そこから動きが落ちなかったヘルナンデスが、疲れたバレスに辛勝(C)Zuffa/UFC

<フライ級/5分3R>
カーロス・ヘルナンデス(米国)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
ダニエル・バレス(スペイン)

スペインから挑戦のバレス、同国のコンバットサンボ王者という肩書を持ち、5人目のスペイン人UFCファイターを目指す。左右に回りローを蹴るヘルナンデス、バレスは左フックから右ローへ。そこにシングルを合わせていったヘルナンデスだが、倒せず間合いを取り直す。

すぐに距離を詰めて鋭いパンチのコンビネーションを入れたバレスが、右オーバーハンドをカウンターで当てる。さらにワンツーで前に出るなど、序盤からバレスがプレッシャーをかけていく。

跳びヒザは距離が合わなかったバレスは、組まれケージに押し込まれても回って離れる。ヘルナンデスは左ボディアッパー、左ミドル、そして左ボディと腹を攻める。右から左フックを当てたバレスが右ストレート、左フックというコンビを続ける。ヘルナンデスも腹にヒザを入れ、ニータップへ。

バレスはニンジャチョーク、離れたヘルナンデスの飛びヒザが顎をかすめる。さらに右を入れ、ダブルレッグに出たヘルナンデスだが、バレスが離れて右を入れ、ステップインにもカウンターの右を打ち込む。

シングルを決めきれなかったバレスだが、最後の35秒でダブルレッグからスラム気味にテイクダウンを奪い、スクランブルでバックに回る。RNCを耐えて、胸を合わせたヘルナンデスは直後に小外で倒され、再びバックを取られRNCをセットされた形で時間を迎えた。

2R、バレスのジャブ、ヘルナンデスの左フックというスタートを切り、後者が細かいパンチを纏める。バレスはワンツーを入れ、動きが止まったヘルナンデスにラッシュをかける。

ヒザを狙ったところで姿勢を乱し、スリップしたバレスの変則三角絞めは極まらず、頭を抜いたヘルナンデスがサイドで抑える。マウント狙いにブリッジも、すかされてバックマウントを許したバレスはヘルナンデスのRNCをアゴを押して耐える。

ヘルナンデスは背中が伸びたベレスがパンチを入れ、亀になられるともう一度伸ばしに掛かる。上体をバレスが興してきた際に自ら背中をつけたヘルナンデスが、四の字フックからパンチを続ける。残り90秒、必死に絞めを耐えるバレスは、腰をずらしてレッスルアップ。

シングルで切り返したヘルナンデス、ケージに押し込んでエルボーを入れる。さらにヘルナンデスは離れてミドルを蹴り込むも、最後の20秒でバレスがダブルレッグを決められる。それでもこの回はヘルナンデスが取り返した。

最終回、右を当てたバレスが、ローにワンツーを合わせる。さらに左ショートをクリーンに入れたバレスがボクシングでリードするが、ヘルナンデスが飛びヒザを繰り出す。そのまま組んだヘルナンデスだが、離れたバレスが捌いたところでアイポークがあったと試合が中断する。

再開後、蹴りを交えて右を当てたヘルナンデスに対し、バレスもワンツーを返す。足払いで姿勢を乱したバレスだったが、ここを耐えると直後にダブルレッグを決める。バックを譲りながら、胸を合わせ足離れたヘルナンデス。バレスはここもすぐさまダブルレッグでテイクダウンを奪う。

ヘルナンデスは一度背中をつけて、スクランブルからシングルレッグへ。離れたバレスのクリンチを逆にケージに押し込み、離れたところでシングルレッグと執拗にヘルナンデスが組みを見せる。ケージを背負ったバレスはヒザ蹴り、間合を取り直したヘルナンデスにダブルレッグも、アンダーフックで耐えたヘルナンデスが離れる。跳びヒザで前に出たヘルナンデスが右フック、バレスはガス欠も最後にダブルレッグで持ち上げたところでタイムアップに。

接戦も動きの落ちる幅が小さかったのはヘルナンデスだ。果たして──ジャッジはスプリットに割れ、ヘルナンデスが判定勝ちを手にした。MMAデビュー戦の敗北から、この試合で7連勝としたヘルナンデスは「今日はベストパフォーマンスじゃない。彼のレベルを変えても前進に対するのは、簡単じゃなかった。それでもコーナーの指示を聞いて、戦ったけどね」とバックステージインタビューで話した。


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