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【DEEP103】DEEP初陣で杉山廣平と対戦、駒杵嵩大─02─「全部Bランク。負けるわけにはいかない」

【写真】2019年11月にNexusフライ級王者になった時の駒杵。もっと試合が見たい選手だ(C)MMAPLANET

9月23日(木・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP103で、杉山廣平と対戦する駒杵嵩大インタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

ZSTで竿本樹生に敗れ、MMAファイターとして限界を感じた駒杵がたどり着いたのは、修斗世界バンタム級王者(当時)佐藤将光との練習だった。ここでは、佐藤との練習で得たMMAファイターとしての自信、そして杉山戦とその先ある世界へ懸ける想いを訊いた。

<駒杵嵩大インタビューPart.01はコチラから>


――竿本選手に敗れて、自分に足りないものが分かったということでしょうか。

「打撃が全然ダメでしたね。ちゃんと習っているわけではないから、どうしても力が入ってしまったり……。しっかり指導者の方に教えてもらわないといけないと思って、その頃に佐藤さんと練習させていただくようになったんです」

――現在、駒杵選手が所属しているジムFight Base都立大代表の佐藤将光選手ですね。

「佐藤さんはもう、キレが全然違いました。全局面で戦えるトップファイターで。練習で自分が投げようとした時、バックに回られたりとかしました」

――五輪を目指す柔道家だった駒杵選手すら、そういうことがあったのですね。

「そうやって佐藤さんと練習しながら、ちゃんとMMAをやらないと今後は勝っていけないと思ったんです。最初は坂口道場一族で練習させていただいたんですが、佐藤さんがジムを出されるというので、『僕もついていきます!』とお願いしました」

――佐藤選手との練習や指導を通じて、現在は打撃のほうも自信がついてきたのでしょうか。

「はい。でも、試合では打撃戦をやってみたいと思っていたんですけど、佐藤さんからは『驕らず、しっかり勝つことに集中しろ』と言われました。グラップラーが打撃戦を挑んで、KO負けする試合も多いじゃないですか。今はしっかり打撃をやりながら、どんな形でテイクダウンの強さを生かして戦いたいと思っています」

――以降は戦いの場をNexusに移して、2019年にはNexusフライ級トーナメントで優勝し、ベルトを巻いています。

「あの頃は、とにかく竿本選手にリベンジしたいという気持ちが強くて。そこで、Nexusのトーナメントで優勝したら竿本選手と再戦……という話になったんです」

――駒杵選手がNexusのトーナメントに出場した時、「ZST推薦選手」となっていたのは、そのような経緯があったのですね。

「はい。同じトーナメントに出る選手の試合映像を見ても、自分は勝って当たり前だと思いました」

――Nexusのベルトを巻いたとき、応援してくれている人たちの反応はどうでしたか。

「喜んではくれましたけど、そこまで大きくは変わらなかったですね。僕の目標はもっと高いところにあるし、友人からもそんな高みを求められているように感じています」

――なるほど。Nexusのトーナメント優勝後、2020年3月にZSTで竿本選手との再戦が組まれたものの、コロナ禍で大会が中止になりました。その後、同年5月にGladiatorスーパーフライ級王者の宮城友一選手と対戦して、腕十字で一本勝ちしています。

「あの試合も気持ちは同じでした。ここで負けているわけにはいかない。練習でも、自分がどんどんレベルアップしているのは感じているので」

――そして今回、DEEP初参戦で杉山廣平選手と対戦することになりました。

「DEEPからオファーを頂いたことは、すごく嬉しいし、ありがたいですね。このご時世で、大会数も少なくなっているし、そこで僕を選んでいただいたのは光栄です」

――対戦相手の杉山廣平選手は、駒杵選手が目指す舞台の一つRIZINにも出場経験があります。

「そうですね。でも杉山選手はRIZINに出て負けているので(今年3月に伊藤裕樹と対戦し、1R TKO負け)、その杉山選手に自分が負けるわけにはいかないです」

――そのような想いでいる対戦相手、杉山選手の印象を教えてください。

「MMAとして全部できる選手だとは思うんですけど、抜けている部分がない。バランスは良いけど、全てが平均的。Aランクがなくて全部Bランク、という感じです。ここで勝って、DEEPのベルトにも絡んでいきたいですね」

――ちなみに、杉山選手は両肩にあるタトゥーも印象的ですが……。

「あぁ、そうですね。僕は柔道をやっていたし、タトゥーは入れていないですけど、地元の友達は同じような感じです。母親にMMAをやると伝えた時、『タトゥーは入れないでね』と言われました(苦笑)」

――最近はタトゥーが目立つMMAファイターも多いですからね。

「はい……。正直言うと、僕も地元にいた頃は、親に迷惑をかけるようなこともありました」

――……。

「地元の友達と一緒に騒ぎを起こしたりとか(苦笑)。でも両親はずっと僕を応援してくれて、柔道を辞めてMMAをやることになっても反対せず、今でも応援し続けてくれています。それは地元の友達も同じで、みんな僕のことをサポートしてくれている。そういう人たちのために、負けるわけにはいきません」

――今、駒杵選手がMMAで目指しているものは何ですか。

「僕は柔道でオリンピックを目指していました。今そのレベルで活躍している同級生に負けないよう、MMAでいえばUFCやRIZINとか、さらに高いレベルを目指していきます」

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