【UFC ESPN26】4年9カ月振りのMMA復帰、ミーシャ・テイト─01─「人生で一番強いのが、今」
【写真】This is Miesha Tate !! (C)MMAPLANET
17日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN26「Makhachev vs Moises」のコメインにミーシャ・テイトが出場し、マリオン・ルノーと対戦する。
実に2016年11月以来、4年9カ月振りにMMAに復帰するミーシャ。対戦相手のマリオン・ルノーは44歳、この試合で引退することを明言している。
そんなルノーとの戦い直前、ミーシャ・テイトにZOOMインタビューを行った。
──WOW !! アゴのラインがスーパーシャープではないですか(笑)。
「イエース!! アハハハハ。最高よ。これが私の生きる道よね(笑)。母親になって、この体調を取り戻すと、子供を産む以前よりずっとフィジカル的に良い状態なの。なんていうのか、ファイターとしての気持ちに肉体がフィットしたうえで、母親の感性を持っているから最高の気分だわ」
──いやぁ、それにしてもまたROARを聞けることになり嬉しいです。
「そうね。私もケイティ・ペリーのワークアウト・ソングをまた皆に聞いてもらえて最高よ(笑)」
──ミーシャ、色々と尋ねたいことはあります。ただ3月にインタビューをさせてもらった時に『MMAへのカムバックは考えていないですか』という問いに対し、このような主旨の返答をしました。「もう十分にパンチを受けてきた。MMAへのカムバックはないけど、グラップリングでクリス・サイボーグと戦いたい。試合に関しては、UFCがまだ権利を持っている」と。そして数週間後にUFCはミーシャのカムバックを発表しました……(笑)。
「フフフフ。ごめんなさい……。あの時は、ああいうしかなくて。少し、嘘をついてしまったわ。もうカムバックに向けて動き始めていたんだけど」
──アハハハ。仕方ないです。このビジネスのことは、私も少なからず理解しているつもりです。
「本当にごめんなさい。そうするしかなかったけど、今は100パーセント正直に話ができるから、何でも聞いてね(笑)」
──実は決まってもいないグラップリングの試合のために、エクストリームクートゥーにいて……しかも、ジムでのZoomの時はバンテージをしていたので、これは何かあるなぁとは思っていました(笑)。
「アハハハハハ。鋭い!! 言えなかったけど、もうMMAの練習を始めていたのよ」
──ところでUFCで戦うようになったので、ONEのことを尋ねるのはタブーなのでしょうか。
「全然、全く平気よ。チャトリは私のカムバックに関しても、凄くサポートしてくれたわ。彼自身マーシャルアーチストだから私の人生、私のゴールについて、理解をしてくれて。私が再びワールドベストになることを支持し、支えてくれているわ。
その一方で、私もONEのTNTショーも全部チェックしているし。米国のMMA界にしっかりと足跡を残していた。ONEが正しい方向に進んで、凄くハッピーよ」
──なるほどぉ。ところで、今回の試合はおおよそ60カ月振りのオクタゴンになります。今の気持ちを教えてください。
「調子は過去のどのファイトより最高なの。つまり人生で一番強いのが、今で。かけがえのない2人の子供を授かり、素晴らしいフィアンセとただ幸せな人生を歩めている。この環境があるから、またファイター人生をやり直せるわ。
実際、色々とタフなことを経験してきたけど、この幸せな生活が私のエネルギーをフルチャージしてくれたの。おかしな感じだけど、私のキャリアでここまで充実しているのは初めてのことよ。実際、今が最高の状態だと感じているし、しっかりと前に進んでいけるわ」
──マリオン・ルノーについて、どのような印象を持っていますか。
「彼女は……本来の力に対して、凄く過小評価されているわ。正当な評価を受けていない。彼女の相手は物凄くタフで、そういう試合で互角に戦っていながら、少しの差で試合を落としてきたの。
本当に少しの差で勝負を落としたにも関わらず、人々は彼女が負けたことだけを記憶し、どんな風に戦ったのかは覚えていないの。私にとってマリオン・ルノーは、今もワールドベストの1人であることは間違いないわ。
それにマリオンはいつも私と戦いたいと言ってくれていたのよ。私とマリオンとは年齢を離れていて、彼女の息子さんも大きいからお母さんが何をしているのかしっかりと理解している。息子さんは、彼女が自分をコーナーに連れていく意味が分かっているはずよ。素晴らしいことだわ。
だって息子の前で負けるなんて、絶対に嫌なことだもん。そんなこと、耐えられない。でも、彼女はそうやって自分の生きざまを息子に見せているの。最後の試合と決めて、引退試合で愛する息子の前で負けられるはずがない。
彼女にとって、この試合はタイトルファイトに等しいはず。だから、私はケージの前に立つマリオン・ルノーは、過去に見たことがない──最高のマリオン・ルノーだと思っているわ。
そういう彼女と戦うのだから、しっかりと覚悟を決めて準備をしてきたし。彼女は全局面で戦えるけど、私も勝機を見つけてそこを衝いていく。リスクをおかして、失敗を恐れずに戦うわ。そして、自分のやるべきことをやり抜くつもりよ」
<この項、続く>
■視聴方法(予定)
7月18日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS