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【UFC263】エドワーズに完敗も。最後=1/25分で商品価値を守ってしまうネイト、アッパレ

【写真】最後の1分までのファイトを真正面でなく、斜から取り組んできたようなファイトにネイト終焉も感じられたが、ラスト60秒で評価をひっくり返してしまう。敗れてなお、ネイト・ディアスの価値を守った(C)Zuffa/UFC

<ウェルター級/5分5R>
レオン・エドワーズ(英国)
Def.3-0:49-46.49-46.49-46
ネイト・ディアス(米国)

1年7カ月振りのファイトとなるネイト、1年10カ月振りの勝利を目指す。サウスポーからオーソに構えを変えたエドワーズに対し、ネイトは距離を取り背中を見せる。ここから一気に飛び込む動きを見せるが、エドワーズは慌てずローを蹴っていく。レッツゴー・ディアスの大チャントの下、左ローで前足を蹴られたネイトは一瞬、オーソに。すぐに右手前の構えに戻し、ケージの前から踏み込むネイトだが、エドワーズが左ストレートから左ローを蹴る。

ネイトのトリプルのジャブに観客がわき、直後に右をヒットさせる。続く組みの展開でネイトはバックを許すと、意外にもエドワーズが簡単に寝技に持ち込み、ワンフックからスクランブルでバックを制す。ロールを止められパンチを被弾するディアスが、ガードを取る。ネイトはエドワーズに続き立ち上がり、左カーフを蹴られて初回が終わった。

2Rに入っても背中を向けて、明後日の方向に歩くという動きを見せたネイトは左足は真っ赤になっており、オーソで構える時間が多くなる。ヒザに手をつき、背中を見せた状態から右を伸ばすが、こういう動きにエドワーズは動じない。右フックに右フックを合わせたエドワーズはパンチの交換から組みつくと、ワキを潜ってバックに。ボディロックテイクダウンで倒されたネイトは、ヒールを狙うが足を抜かスタンドに。

左足を蹴られ動きが止まったネイトは、またも背中を見せる。荒いフックで前に出て、逆にパンチを被弾したネイトが、組んでケージにエドワーズを押し込む。体を入れ替えたエドワーズがスピニングバックエルボーを繰り出し、ラウンド終了に。

3R、近い距離でヒジを当て、左ストレートをエドワーズがヒットさせる。サウスポーになると左カーフを入れるエドワーズは、組まれてケージに押し込まれるが回って離れる。残り3分、逆に組んでケージにネイトを押し込んだエドワーズが、ここでもワキを潜りバックに。ネイトのキムラからの引き込みも、腕を抜いたエドワーズがトップを取りエルボーを打ちつける。左目尻、右側頭部をカットしたネイトは、立ち上がったエドワーズに続きスタンドに戻る。

そしてカーフを蹴られ、左を伸ばしても組まれてバックを許す。得意の払い腰も出ず、マットに手をついてヒザを防ぐネイトは、下になって足を狙う。足を抜いたエドワーズは、背中を見せたままのネイトのバックを取り、ワンフックから上へ。ここで両者が立ち上がり、エドワーズがスピニングバックエルボーを放つ。直後に距離は離れると、時間となった。

メインでもタイトル戦でもないが5R戦のこの試合。逆にこの設定がネイトに酷にも感じられる4Rが始まった。エドワーズが右ミドルを入れ、ネイトがワンツーで左を伸ばす。直後にカーフで前足を蹴ったエドワーズに対し、ネイトがオーソに構える。サウスポーに戻し左フックを被弾したネイトは、攻め手が見つからない。と、足払いでネイトを転がしたエドワーズが、スタンドで待ち受ける。

カーフを蹴られ、効いていないと指を振るネイトはワンツーで左をヒッさせる。ここで組んだネイトは、離れ際にも左を振るっていく。エドワーズは近距離で左エルボーを当て、なかなか距離を詰めることができないネイトに対し、攻勢のまま最終回を迎えることになった。

5R開始直後、ワンツーを入れ足払いを決めたエドワーズ。ネイトが左を見せてクリンチも、直ぐに離れる。と左ストレートに左フックを合わされたネイトは、相変わらずのタフさは見せるが、逆転への反撃に移ることはできない。それでも左、そしてワンツーで左を当てたネイトだったが、残り3分を切りクリンチを選択する。50秒後に離れたエドワーズが右ミドルを蹴る。

さらに左フック、ショートアッパー、さらに左ショートフックをエドワーズが打ち込む。ネイトは左を空振りし、直後に右の掌底から左をクリーンヒットさせる。エドワーズは足が泳ぎ下がる。そこに左を当て追いかけたネイトは、右フックを入れたがエドワーズが組みつく。ここでもフックを当てて離れたネイト、タイムアップに。当然3-0で敗れたネイトだが、最後の最後1/25分で自分の価値を守ってしまうのは大したものだった。


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