【UFC263】15分間、トライすること数知れず。テイクダウンは1度。デミアン・マイアがモハメッドに敗れる
【写真】テイクダウン防御&タッチキックボクシグ戦法は、打撃の圧で上回れないグラップラーには最高に難しい試合になる(C)Zuffa/UFC
<ウェルター級/5分3R>
ベラル・モハメッド(米国)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
デミアン・マイア(ブラジル)
サウスポーのマイアに対し、モハメッドが右を伸ばす。ダブルを切られたマイアが左を当てる。モハメッドも右を打ち、スイッチしながら間合いを図る。マイアはシングルに出てケージにドライブ。ダブルレッグで切り替えて、テイクダウンに成功する。立ち上がったモハメッドにシングルを続けるが、モハメッドが足を抜く。
直後のテイクダウン狙いをスプロールしたモハメッドは、続くシングルもケージを背にして防御する。ここも足を抜いたモハメッドは左フックをヒット。徹底してシングルを狙うマイアがレッグリフト、頭を腰につけて押し込むもモハメッドはケージを背にして耐える。右腕を差して離れたモハメッドだが、押し込み続けたマイアのラウンドとなったか。
2R、モハメッドがジャブを伸ばし、構えを変える。汗が目立つマイアはシングルも、足をホールドできないで離れる。それでも右フックを当て、左ストレートからダブルレッグ、シングルへ移行するマイア。テイクダウン防御を念頭に、打撃は単発のモハメッドだがマイアの被弾する数が増えてくる。
左ストレートを当て、オーソに構えを変えて左ジャブを伸ばすモハメッドは、シングルを切る。残り1分を切り、シングルでドライブしたマイアは肩を押し込み、頭をつけていくがモハメッドがエルボーを入れ時間となった。
最終回、最初のシングルで足を抜かれ、ヒザをマットに着けて低い姿勢で組みに行ったマイアだが、モハメッドが距離を取る。テイクダウンが命綱のマイアは、頭の位置が動かなくなると右を2発被弾する。それでもシングルに出て、モハメッドが足を抜くという展開が見られ、特にモハメッドが攻撃で試合を支配しているわけではない。
テイクダウンを切って、パンチを当てて加点するモハメッドが1Rの最初の組み以外は全てシングルを切り続ける。それでもマイアは残り1分を切り、ケージにシングルで押し込んでいく。一旦しゃがみ込み、体を起こしてケージに押し込め続けたマイアだが、テイクダウンは奪えずタイムアップに。
ケージ中央で両手を上げ、真上を見つめたマイアの脳裏に何がよぎっているか。0-3で敗れたマイアは、拳にキスをしてモハメッドとハグをした。