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【ONE TNT04】フォラヤン戦から13時間後の青木真也─03─「多分、秋山さんがやらない。逆にいえば……」

【写真】青木真也の創る物語が、再びONEというプロモーションのなかでも点から線になりつつある (C)ONE

29日に開催されたONE119:ONE TNT04で、エドゥアルド・フォラヤンを1R4分20秒、腕十字で下した青木真也インタビュー最終回。

勝利から13時間後に訊いた青木の心境──最終回はフォラヤンへの想いから一転、人が変わったような口調で行った秋山成勲へのアピールの真意と、青木真也のこれからのストーリー創りについて尋ねた。

<青木真也インタビューPart.02はコチラから>


──パス回しですか(笑)。色々なところに布石を打っているなぁと感心しました。

「コレもいつでもデキるんでっていうのは、示しておきました(笑)。でも、もうちょっとフレッシュ感のある試合がしたいですね。時間がないから、そういう風に思います」

──あの発言により、『なら青木✖秋山だ』という流れが生まれることも考えられます。

「多分、秋山さんがやらない。僕はそう思います。逆にいえば、ちゃんとそう見ている上でのマイクです。秋山さんからすると、僕と戦っても何も得がないから」

──青木選手の方が組まれた場合、スピンオフのような物語を創ることができると思いますが、逆に秋山選手の方がそこ一本みたいになるとやり辛いというはあるかもしれないですね。

「いや、そうだと思いますよ。それが明確に分かっているから、特にあそこからやりとりもないですし。僕も……なんだろうな、今のONEのなかで誰とやりたいかって聞かれて、誰かの名前が明確に出るってあんまりないですよね。

まぁ秋山さんがやらないってことは、皆分かっていると思います。秋山さんは韓国を何とかしたいと思っていて、僕とやる必要がない。それをいうとエディ・アルバレスだって、別にやりたいわけじゃないと思っていますし……そういうことをやりたいわけじゃないので」

──今日のエディ・アルバレスの敗北を受けて、青木✖アルバレスIIIが組まれたらレジェンドマッチになってしまうようになりました。

「見ていて、心配になりました。もう打撃で攻めることができなくて、クリンチで攻めていた。以前は打撃のためのクリンチがだったのが、クリンチのための打撃になっていましたからね。打撃があるからこそのテイクダウンだったのに……今回、負けたことでエディ・アルバレスも難しくなっちゃいましたね。階級を落とすとかしないと、物語が創れないですね」

──ONEもあれだけアルバレス推しが凄まじかっただけに、厳しいですね。

「あの1Rのダウンで終わったと思いましたよ。止めかけているのに、止めない(笑)。面白かったです」

──あれはレフェリーが忖度したような感じでした。結果的にアルバレスがあそこから戦えたので不問というか、正当なレフェリングにならなかったかもしれないですけど。それにオンラ・ンサンが返り討ちにあい、二冠揃って失うなど色々とあったイベントでした。

「あのンサンに勝ったオランダの柔術家は面白いですね。強い弱いでなくて、あのスタイルは珍しい。ンサンの相性が激悪でした」

──重い階級も物語を創作するのが難しい展開になってきていますが、青木選手もカードが決まってから動き出すという受け身の展開ですね。

「そういう意味でも、今回は相手も代わってやり抜いた。それが嫌だということじゃなくて、色々とあってもやり通せたので、次はフレッシュな相手とやらせてねっていう感情はありますけどね」

──そこに北米色があればなおさら、で。

「またUFC系、北米の選手が入ってくると思います。アルバレスがこうなってしまって、TNTの数字がそこそこ良かったというのを聞いて──そこはあるかなって期待しています」

──セイジ・ノースカット戦の決定から、いろいろとあってフォラヤンと戦い完勝。そして彼への心温まる気配りがあった今大会での戦い、青木選手自身は物語として満足感はどれぐらいありますか。

「なんか……しんどいッスよ、正直いって。色々な人に協力をしてもらって、責任を背負うことで踏み出すみたいなことこをやっているから。これはこれで楽なモノじゃない」

──このところは、プロモーションサイドと手を取り合って物語を創るという手法を用いなくなっています。

「もう業界を変えようというテンションは全くないです。自分の好きなことを頑張ってやりましょうっていう考え方で。でも、そこを協力し応援してくれる人がいるので、なんだかんだとプレッシャーはあります。それがあるから頑張ることができているんですけどね」

──以前と比べて、純粋に応援したいという関係者が増えていないですか。

「きっと格闘技を真面目にやることで、そこを応援したり、伝えたいという人が回りにいてくれるようになったかと。真面目にやってきたことを理解して、評価してくれる人たちですね」

──そんななかいきなりですが、次はいつ頃と考えていますか。

「どうなんですかね(笑)。5月の終わりは女子大会、そこから録画放送がある。そうなると8、9月ですかね。まぁ年内にもう1試合はあるかなって。ONEも人手不足だから、勝っていると組まれるという感覚はあります」

──勝ち続けることで、世界戦に繋がるのであれば。またその道も見てみたいものです。

「それには……理屈が合うよう、説得力が持てるようにしたいです」

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