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【WNO08】勝負所でローリング・バックテイク!!!! ドゥリーニョがラファエル・ロバトJrに快勝!!

30日(金・現地時間)、テキサス州オースチンのJWマリオットで、制限を設けた有観客大会として開催されるWNO 08。

注目のカードが数多く見られる同大会のプレビュー最終回は、柔術とMMAの両分野で世界のトップに君臨してきたジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ✖ラファエル・ロバトJrの一戦をお届けしたい。
Text by Isamu Horiuchi

<205ポンド/15分1R>
ジルベウト・バーンズ(ブラジル)
Def. 3-0
ラファエル・ロバトJr(米国)

まずロバトJrがシングルレッグを狙うが、ドゥリーニョことバーンズは距離を取る。やがて座ってシッティングガードを取ったロバトJrは、ドゥリーニョの右足に絡んでのハーフガードへ。ロバトJrの仕掛けを警戒したドゥリーニョは距離を取ってから改めて低く侵攻しようとするが、ロバトJrは左右のニーシールドや腕のフレームを駆使して許さない。

その後、ロバトJrの下からの仕掛けを警戒するドゥリーニョが、たまに低く入ろうとするものの、ロバトJrのシールド&フレームに阻まれる展開が続く。中盤、ロバトJrがキムラ狙いからオモプラッタを仕掛ける場面があったが、ここもドゥリーニョはすぐに腕を抜いて危険を回避した。

残り3分半。右のニーシールドを立てた状態のロバトJrが、下からドゥリーニョの右腕をたぐる。と、その瞬間にドゥリーニョは素早く左にダイブ。見事にロバトJrの左足を超えてサイドについてみせた。すぐに距離を作ってスクランブルを試みるロバトJr。するとドゥリーニョはロバトJrの背中に飛び込んでいって一緒に前転してのローリング・バックテイク!!

さらにそのまま両足フックを完成し、4の字ロックに移行してみせた。この見事すぎる動きで、ドゥリーニョはそれまで膠着気味だった展開を一挙に自分のものに持っていった。

そのままチョークを狙っていくドゥリーニョ。ロバトJrはディフェンスしながら体をずらしてゆくと、ドゥリーニョはフックを解除してのマウント狙い。が、ロバトJrはすかさず隙間を作ってシティングに戻った。

残り2分。時間のないロバトJrはベリンボロや内回りを仕掛け、さらに足も狙ってゆくがドゥリーニョは無理せず距離を取って回避。さらにロバトJrはギロチンを狙うが、ドゥリーニョに首を抜かれたところで試合終了した。

判定は3-0でドゥリーニョに。自分より大きい相手にミスを犯さないように気をつけて戦い、勝負所を逃さず一気に爆発的に畳みかけて決定打を奪う。MMAでは強烈な打撃で畳みかけることができるUFCトップコンテンダーならではの勝負強さを見せつけた──見事な勝利だった。

「とにかく疲れたよ。ラファエルは大きかったからね。キムラには気をつけていたんだ。少しの隙を逃さずにサイドについて、バックを取れた。あれは僕の一番強いポジションなんだ」と語ったドゥリーニョは、グラップリングに戻ってきた理由については「(2月のカマル・ウスマンとの)タイトルマッチで負けたのが理由だよ。あの敗戦からしばらく落ち込んだけど、その後自分のルーツに戻りたいと思ったんだ。そこで道着着用の練習をたくさんして、そうしたら指を痛めちゃったからノーギの練習もした。そんな時にWNOから話をもらったから、ぜひやるよと答えたんだ。ジョシュ・ヒンガーとの試合にも興味があったけど、ラファエルが相手だと言われて、さらにやる気に火が着いたんだよ」とコメント。

失意の敗戦から2ヶ月半、最高の形での復活の狼煙を上げたドゥリーニョ。7月のUFCにおけるスティーブン・トンプソン戦では再び強い姿が見られそうだ。

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