【UFC ESPN15】オクタゴン、2勝目へ。魅津希「野蛮な心──野獣の勘で判断しようと思います」
【写真】人として、幅ができなぁと感じる魅津希だ (C)ON THE ROAD MANAGEMENT
22日(土・現地時間)、ネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC ESPN15「Minchoz vs Edgar」で魅津希が1年振りのオクタゴン、UFC2戦目をアマンダ・レモスと戦う。
すでに計量を終え、あとは試合開始を待つばかりの魅津希だが、ここではラスベガスに到着した日の夜に行ったインタビューをお届けしたい。
──約1年振り、そしてストロー級でのUFC初戦を迎えました。今の調子は?
「ラスベガスに入って──さっきまで、マットスペースでチームメイトと汗を流してきました」
──おっ、ビリーズ・ブートキャンプも大詰めですね(笑)。
「ブートキャンプじゃねぇし(笑)。ぶっちゃけて言うと、最初はワクワクしていたのに、1年も空いちゃっているので相手の研究材料が少なすぎて、不安でもあります。どうやって動いてくるのか1Rは様子見になってしまうのか。でもスロースターターを返上しないといけないし、初回から攻めていきたいですし、色々と考えています。自分の普段通りの動きができれば勝てると思っていますが」
──不安なるのは元々でしょうか。それともUFCで戦うからですか。
「それは舞台が変わって来たからですね。4試合契約というのも頭にチラついてしまいます。とにかく良い試合をして勝ちたいって思って。でも試合になると、皆さんが言うように野蛮な感じになるようで……私には見えないモノが見えるようなので」
──アハハハ。あの口数の少ない直樹選手までオネーチャンのことを気が強いって口に出して言いますしね(笑)。
「それこそテイクダウンされると相手に印象点がつく、パンチの一発でもつくということが分かったので、一発もらうとスイッチが入りますね。弟とは違うらしいです。私は分からないですけど(笑)」
──違うと思います。魅津希選手と違い、取材でも胸襟を開いてくれることがないです(笑)。
「アハハハハ。あまり自分を出さないですね」
──そんな直樹選手がRIZINで渡部修斗選手にしっかりと勝ちました。気持ちは上がりましたか。
「気持ちが上がるというより、初めて練習を見ていなかったので、そこが不安とまでは言わないですけど、気になっていました。尋ねないと話さないし……聞いても話さないこともありますからね、アイツは。わざとはぐらかしてきたり」
──いや、でも仲が良い証拠ですよ。20代の姉と弟で、それは。
「そうですかね。でも、まぁ試合は勝ってくれて良かったです。もっと打撃を見たかったぐらいですね」
──そういう想いがある魅津希選手に対して、直樹選手から試合前に『大丈夫?』とかという気遣いはあるのですか。
「一応、映像を視たいから相手の名前なに? ──とか聞かれましたね。でも、アドバイスは貰えなかったですけど(笑)。一度クラウジア・ガデーリャとスパーをさせてもらって、その映像を視て試合に関しても戦略的なアドバイスをくれました」
──やはり良い姉弟関係ですよ。
「でも直樹が高校生の時とか仲が悪かったですよ。向うが強くなって、私が敵わなくなってきたので……あの時は」
──中学生の直樹選手に3歳上の魅津希選手が、やり合えていたことが驚異的です(笑)。
「アハハハ。もう勝てないって思ったんです……ある時。何をやっても倍返しされるので、諦めました。直樹が高二か高三の時に」
──井上瑞樹、凄すぎです。
「アハハハハ」
──スロースターターという話が先ほどありましたが、3Rしかないので、やはり1R目は大切になりますね。
「ハイ。そこは考えて、前の試合の時も朝に動いたんです。朝動いて、試合前にアップをしたら調子が良かったので今回もそうしようと思います。
ホント、それが良い方に転がるのかは試合にならないと分からないので、野蛮な心──野獣の勘で判断しようと思います。行けると思ったら、いつでも行けるような腹積もりで戦います」
────と同時にレモスの研究材料が少なすぎましたか。
「そうですね、ブラジル人と戦うのは2度目で。前にすぐに目を腫らしてしまったので、また変な攻撃を貰ったりするとどうしようとか考えちゃいますね。そこだけは気を付けないといけないです。
実は空港で会ったんです。もう減量をしているのか、元気が無さげで少し小柄でした。でも足は太いので、右ローは強くて自信がありそうですね。カーフキック系で。ただ去年の韓国の試合はRNCですぐに勝ってしまったので参考にならないです。
グラップリングはある程度はできるかもしれないですが、レスリング能力はそれほどでしょうし。組みより打撃で来るかと思うので初回は気を付けたいですね。私も打撃で勝負したいですね。
ファイトナイトなので皆さんが無料で視聴できるので、皆が面白いと思う試合をしたいです。そしてボーナスを取りたい。ファイト・オブ・ザ・ナイトでなくパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを取れるような試合を──何もさせないで勝てる試合をしたいです」
──では日本から応援するファンへ一言お願いします。
「今回、約1年振りの試合で昔から応援して下さる方も楽しみにしてくださっていると思います。自分も凄く楽しみだし、ワクワクしています。応援宜しくお願いします」
■UFC ESPN15計量結果
<バンタム級/5分5R>
ペドロ・ムニョス: 136ポンド(61.69キロ)
フランキー・エドガー: 135.5ポンド(61.46キロ)
<ライトヘビー級/5分3R>
オヴァンス・サンプレー: 205.5ポンド(93.21キロ)
アロンゾ・メニフィールド: 204.5ポンド(92.76キロ)
<ライトヘビー級/5分3R>
マイク・ロドリゲス: 205.5ポンド(93.21キロ)
マルチン・プラチニオ: 205.5ポンド(93.21キロ)
<女子フライ級/5分3R>
マリヤ・アガポワ: 125.6ポンド(56.97キロ)
シェイナ・ドブソン: 126ポンド(57.15キロ)
<ウェルター級/5分3R>
ドゥワイト・グラント: 169.5ポンド(76.88キロ)
ダニエル・ロドリゲス: 170.5ポンド(77.34キロ)
<女子ストロー級/5分3R>
魅津希: 115.5ポンド(52.38キロ)
アマンダ・レモス: 115.5ポンド(52.38キロ)
<ライト級/5分3R>
オースチン・ハバート: 156ポンド(70.76キロ)
ジョー・ソレツキ: 155.5ポンド(70.53キロ)
<ライトヘビー級/5分3R>
イケ・ビジャヌエバ: 205.5ポンド(93.21キロ)
ジョーダン・ライト: 200ポンド(90.71キロ)
<ウェルター級/5分3R>
マヒュー・セムレスバーガー: 170ポンド(77.11キロ)
カールトン・マイナス: 170ポンド(77.11キロ)
<140ポンド契約/5分3R>
トレヴィン・ジョーンズ: 139.5ポンド(63.27キロ)
チムール・ワリエフ: 140ポンド(63.5キロ)