【Gladiator012】竹本啓哉とバンタム級王座決定戦、神田周一─01─「イカれていますよ(笑)」
【写真】ドミネイターとの共通項が、なんだか見え隠れする神田の言葉だった(C)MMAPLANET
23日(日)に大阪市東成区の東成区民センターで開催されるGladiator012で神田周一が竹本啓哉とグラジエイター・バンタム級王座決定戦を行う。
タイトルを手にした先が大切だと力説した神田は、竹本とは違った意味で、自分を持っていた。
──グラジエイター・バンタム級王座決定戦が近づいてきました。元々は挑戦者決定戦だった試合が、王座決定戦として行われることとなりました。
「王座決定戦に代わったのは11月に闘裸男に出たあとですが、かなり早い段階でした。でも竹本が強いのは分かっているので、僕のなかではベルトを巻くにはチャンピオンシップより竹本が一番のポイントになると思っていたので。次の目標に向かうのであろう前王者のじゅん選手を貶めるということではなく、タイプとして竹本はやっぱり強いですよ」
──それは組みがしっかりとしているということでしょうか。
「そうですね。竹本は自分のMMAを持っている選手なので、怖さがあります」
──では、その竹本選手に勝てばベルトを手にできるということに関しては、どのように捉えていますか。
「う~ん、まぁチャンピオンシップといってもこの先だと思っています。竹本もそうだと思いますが、グラジエイターのチャンピオンになってから先、ベルトの価値を上げていく必要があります。それがグラジエイターの価値を上げることになると思っています。
自分自身もここからさらに上がって行かないといけないですし、グラジエイターにこういう機会を与えてもらっているからこそ、グラジエイターの価値を上げないといけないです」
──11月にプロ修斗公式戦である闘裸男に出場し、金物屋の秀選手に勝利しました。グラジエイターの価値を上げるための外での戦いは修斗ということになるのでしょうか。
「闘裸男に出させてもらったから、それが修斗で戦っていくというわけではなく、どこで戦うのかに拘りはないです。グラジエイターのベルトを獲ると、一つの形になると思っています。僕は今年で29歳になるので、これからの何年間は脂が乗った戦いができるはずです。チャレンジすることがMMAというか、戦いの醍醐味だと思うので、純粋にチャレンジがしたいんです。
人間なので、いつかは引退する日が来ます。だから僕としては強いヤツに触れておきたい。できるだけ強いヤツと戦う、そういうチャレンジがしたいんです」
──強い相手というのには、下の世代で強くなってきた選手とも戦っていくということでしょうか。現状、日本の老舗プロモーションはそういう世代交代、後がないマッチが多く組まれていますか。
「今は自分より上にいる強い人間と戦いたいです。ロシア人とかブラジル人とか。そういう気持ちです」
──これまた凄く漠然とした目標ですね(笑)。
「強いヤツにチャレンジする、それを自分がピークの時にやっておきたいということなんです。それには戦う舞台は問わないですし、国内外ということにも拘りはないです。とにかく強いヤツとやりたい。なので、このタイトル戦でベルトを獲るという一つの形を作っておけば、大きいなチャレンジに向かっていけるかと。
それこそグラジエイターと櫻井さんなら、ロシア人やブラジル人とチャンピオンが戦う試合も組んでくれると思うんです。ウィル・チョープはまた違いますが、元UFCファイターのああいう選手も呼んでくれているわけですし。
まぁロシア人とブラジル人というのは、ちょっとクラシカルな思想かもしれないですが、僕にとっては強さの象徴なんです」
──とても分かります。
「一番説得力のある競技で、一番強い……できるだけ強いヤツと戦う。それで自分がどれだけのもんなのか、自分の強さを計ってみたいです。自分の最高の状態は、もう少し先にやってくると思うので、その前に竹本に勝ってベルトを獲る必要があります」
──対戦相手の竹本選手にもMMAPLANETでインタビューをさせてもらったのですが、計量に対する姿勢など独特な感性を持った人のように感じられます。
「再計量でもって話ですよね……イカれていますよ(笑)。顔を真っ青にして、結構ヤバそうに見えるんですけどね。アイツ、30歳手前なのに新人類です。MMAって、そういうもので人となりが試合に出るんですよね。
まぁ、曲者……曲者だと思います。でも、特別な準備はしていないです。MMAPLANETさんで言うところのポスチャーを大切にして」
──MMAPLANETでなくてもポスチャーはポスチャーだと思うのですが(笑)。
「あっ、そうですね。マーシャルワールドのロールマットか、ポスチャーかってぐらい好きなんですよ。僕、絶対にいつかマーシャルワールドさんのロールマットを導入しますんで。やっぱり、ああいうのは頭に残りますよ」
──インタビューの本筋とは関係ないですが、ありがとうございます(笑)。
「地方のMMAファイターなんで……、昼間にMMAPLANETを読んで冨樫(健一郎)さんと語り合う。そして練習する。そうやって日々を過ごしているんで(笑)」
──では現状として、冨樫選手と練習することが多いということですか。
「そうですね。練習はパラエストラ広島でやることが多いです。同じ広島市内でもパラエストラ広島は北にあるので車で1時間ぐらいかけて通っています」
<この項、続く>