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【Breakthrough Combat04】椿飛鳥が大脇征吾と。森戸はピエロと防衛戦。フィリピン勢、石井逸人参戦

【写真】SASUKEとの一戦で、選手として評価が上がった椿が極め系ニューブリード大脇と対戦 (C)MMAPLANET

24日(月)、Progress実行委員会より5月14日(水)に開催&配信されるBreakthrough Combat04の対戦カードが発表された。本日午後6時より公開されているTHE1 TV動画=THE1 STORY「Across the Breakthrough Combat03」(2月26日大会のバックステージ動画)で、現時点の対戦決定カードとしてMMAが4試合&Progressの2試合が明らかとなったとプレスリリースがあった。
Text Manabu Takashima

現状突破をスローガンとし、アジア勢との対戦とグラップリング界との交流でJ-MMA界の強化を図る同大会。今回、明らかとなったのは以下の顔合わせだ。

<Progress暫定ウェルター級選手権試合/5分3R>
[暫定王者]森戸新士(日本)
[挑戦者]イ・ソンハ(韓国)

<Progress フェザーライト級/5分2R>
大脇征吾(日本)
椿飛鳥(日本)

<フライ級/5分3R>
イ・ジュンヨン(韓国)
山崎蒼空(日本)

<バンタム級/5分3R>
ジョン・オルニド(フィリピン)
熊崎夏暉(日本)

<バンタム級/5分3R>
ガドウィン・ランバヤン(フィリピン)
竹本啓哉(日本)

<バンタム級/5分3R>
石井逸人(日本)
上田祐起(日本)


回を重ねるたびにグラップリング界だけでなくMMA界からの反応が増えているProgressだが、昨年10月に泉武志、クリスマスに北岡悟を下したProgress暫定ウェルター級チャンピオン森戸新士の3度目の防衛戦の相手は、韓国のイ・ソンハに決まった。元Black CombatとDEEPライト級チャンピオンでピエロの愛称を持つイ・ソンハは前回大会にイ・ジュンヨンのセコンドに就くために来日しており、Progressルールに非常に興味を持っていたという。柔術黒帯のK-MMAのチャンピオンが、パウンドのないなかでどのようなグラップリングを見せるのか。

また前回大会で衝撃のプロ初陣を戦った大脇征吾が、なんと椿飛鳥と戦うProgressマッチも見逃せない。極めの強さを見せつけた大脇は、すでにSITでも結果を残し、一気にグラップリング界で存在感が増している。

対して修斗世界フェザー級のベルトは逃したものの、試合内容で評価を挙げた椿が3度目のProgress挑戦を果たす。竹浦正起のヒールに完敗した初戦。2戦目は森戸の盟友・城戸泰介の足関節を切り抜けてポイント勝ち。SASUKE戦の敗北後には、衝動的に引退を口にしたこともあった椿だが、MMAはサステインとマッチアップ期間があるためにBTC、そしてProgressで早くも再出発を切ることになった。

前回大会は話題性、試合内容でProgressにリードされたMMA戦だが、国際戦で唯一の白星を挙げた山崎蒼空が2月のBTC03で上田将年をカーフで完封した元Black Combatフライ級王者イ・ジュンヨンと戦う。UFC王者が目標、朝倉海を尊敬するあまりにぶっ飛ばしたいという倒錯した想い持つ山崎は、わき腹の負傷がありながらペ・ジョンウを力強くパウンドアウトした。6戦目の初の国際戦、7戦目でK-MMAのチャンピオンと戦う機会を得た山崎は、まさに2025年をブレークスルーの年にしようとしている。

このほか、フィリピンから同国のコンバットサンボ・ナショナルチームに名を連ねるマーク・ストリーグル門下のジョン・オルニドとガドウィン・ランバヤンがBTC初出場となり、それぞれ熊崎夏暉と竹本啓哉とのマッチアップが決まっている。

オルニドは昨年1月にGladiatorで笹晋久と対戦し、優勢のなかで偶発的な蹴りが急所に入り、グラジルールでNCでなく反則負けという結果がついてしまった。それでも将来を嘱望されていたフィリピンの新鋭は引き続き日本で活躍する希望を持っていた。しかし、次の試合でフライ級に転向を試みるも、黒星を喫し一時的に引退状態にあった。

その後、ストリーグルを師事するようになり復帰、昨年10月にZeus Combat Leagueでバンタム級のベルトを巻いている。対して熊崎は前回大会で、初の国際戦をチェ・ハンギと戦う予定だったが負傷欠場──気持ちも新たに日比新鋭対決に臨む。

竹本✕ガドウィンはBTC旗揚げ大会で対戦が決まっていたが、ガドウィンがもともと出場予定だった柔術トーナメントで負傷し両者の対戦は流れた。そのガドウィン、日本滞在経験があり、名古屋のトラスト柔術で練習をしていたという情報もある。MMAはチーム・ラカイと近しい関係にあったようで、現在もライオン・ネイションMMAではグラップリングの指導という形で交流もある。フィリピン勢のグラップリングは近年、相当に強化されており、2月にトレント・ガーダムに押し切られて敗北を喫した竹本にとって、組み技師として真価が問われる一戦となる。

そして修斗、パンクラスと期待されながら突き抜けることができなかった石井逸人が、まさに現状突破を狙いBTC登場となった。最近ではTRIBE TOKYO MMAで指導する身となり、若い選手をリードするなど、かつての暴れん坊も大人になりつつある。石井にとって、この試合は20代最後の戦いだ。

石井と対戦する上田祐起は、実はイベント開催日が奥方の出産予定日だという。それでも出場の許可をもらい、上田もまた現状を突き抜けるためケージに足を踏み入れる。

BTCバンタム級には吉野光、シンバートル・バットエルデネの出場も期待されており、さらにProgressフェザー級チャンピオンの須藤拓真もMMAではバンタム級だ。ここに今大会に来日するオルニド、ガドウィンのフィリピン勢や韓国勢が加わることも十分に予想される。活動1年目からBTCバンタム級は、ここで勝ち上がれば世界で勝負できるという陣容が整いつつある。アジアのフィーダーショー=現状突破にふさわしいBTTバンタム級の戦いだ。

■視聴方法(予定)
5 月14日(水)
午後6時00分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

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