【Road FC73】原口と対戦、自分探し中の38歳パク・ヒョングン「Grachanのタイトルは自分も近い」
【写真】38歳?? 相当に若く見えるパク・ヒョングンだ (C)WOO SUK CHOI/em>
本日28日(土・現地時間)、既にプレリミファイトが始まっているRoad FC73。同大会で原口伸と対戦するのが、38歳になったベテラン=パク・ヒョングンだ。
Text by Manabu Takashima
かつては対戦相手を評発しまくり、フェイスオフで手が出るような喧嘩キャラの持ち主も、すっかりとベテランとなった。レコード的にも6勝5敗2分とザッツ中堅という感じのパク・ヒョングンだからこそ、現役生活を続ける意味を探しているという現状は頷ける。
答えの一つが、日本で戦うことだと気づいたパク・ヒョングン――そのためにも原口戦でアピールは欠かせない。
――計量後にインタビューを受けていただき、ありがとうございます。
「いえ。インタビューで自分を扱ってもらって、こちらこそありがとうございです」
――ともあれ計量を無事終え、今の体調を教えていただけますか。
「悪くないです。リカバリーには気をかけるほうなんですが、個人的な事で2週間ほど精神的に乱れたことがあり……。そのせいで減量は少し手間取りましたが、言い訳にはしたくないですし、何となく戦える体にはなっている感じです」
――大丈夫ですか。
「大丈夫です。何となく落ち着きました」
――ところで3月大会で、ケージ上がり原口選手に対戦を要求しました。原口選手をコールアウトのは、なぜですか。
「ぶっちゃけてアピールしたのは自分ではなく、原口の方だと思います。原口と戦う話は、去年の12月にはありました。その2カ月前に自分が倒した黒井海威が、彼と同じBRAVEの選手だからだと思います。原口が黒井の先輩として、自分を倒したいという風に思っているようでしたし、自分も逃げるつもりは無かったので『やってるやるよ』と伝えただけで。正直、自分は原口より久保優太と戦いたかったです」
――久保優太選手ですか……。国政にチャレンジするようですね。
「聞きました。少し残念です。いつか、戦うチャンスが来れば良いと思っています」
――では改めて原口選手の印象を教えてください。
「MMAファイターとして凄く優秀です。UFCを除いてRIZIN、Road FC、それにONEを含めてトップ5に余裕でランクされる選手だと思います」
――それだけ評価している原口選手との対戦、どこに気をつけないといけないと思っていますか。
「それはレスリングですよ(笑)。自分は全然好きではないですけどね。男同士に抱き合ってるのが気に食わないです」
――原口選手はインタビューで、「パク・ヒョングンは対戦をアピールしても本気で勝とうとしていない」という風な発言をしたようです。
「何か大きな勘違いをしていませんか。原口は勿論、自分より良いレコードを残しています。でも、ここ韓国では自分の方が遥かに認知されています。わざわざ自分より名前のない選手を相手にアピールをする必要はないですよ。まぁ、勘違いは勝手にしておけと思いますけど」
――それを知っていれば、フェイスオフの時に何か起こったかもしれないですね。パク・ヒョングン選手は以前に計量で対戦相手の頬を張ったよに喧嘩っ早いファイターですし。でも、最近は落ち着いてきたようですね。
「そこは自分でも、凄く考えているところです。自分の一番の悩みと言えます。前は漠然と、MMAで金持ちになりたいとか、誰よりも強くなりたいと思っていたのですが、年を重ねて体力が落ちているのも分かっていますし、自分の性格も丸くなりました。それに周囲の人達も変わりました。だからMMAをなぜ続けているのかも、自分も分かっていない状態です。ただMMAを続けて、自分が何者かを知りたい。そののために、まだ悩み続けたい。そういうことではないでしょうか」
――深いですね。対して原口選手は若いエリートレスラーです。そのような相手に、どのように戦おうと思っていますか。
「やれることは全部やります。原口のレスリングがワールドクラスなのは承知していますが、避けるつもりは全くないです。どういう試合展開になるのかは、原口次第だと思います」
――ではこの試合を経て、何を目指すのか教えてください。
「少し話しましたが、今は自分を見直してる途中です。でも、これまで経験していない海外での試合を戦ってみたいですね。自分にとって可能なのは、日本です。実は日本にも自分のファンの人がいてくれて、彼らの応援に少しでも恩返しがしたいです」
――その場というのは?
「もちろん最高の舞台はRIZINですが、今すぐに戦うことは無理があります。ただ自分に負けた黒井はGrachanのフェザー級1位だったと聞いています。なら、Grachanのタイトルは自分も近いと思うのですが……。この想いが実現するために、明日は面白い試合をします。日本のファンの人たちも、是非視てください」
■視聴方法(予定)
6月28日(土・日本時間)
午後2時00分~KAKAO TV, SCOOP
■メイン対戦カード
<79キロ契約/5分2R>
ユン・ヒョンビン(韓国)
BANZZ(韓国)
<Road FC グローバル70キロT決勝/5分3R>
ナンディンエルデン・キム・インソォン(韓国)
カミル・マゴメドフ(バーレーン)
<ウェルター級/5分3R>
パク・シウォン(韓国)
ユン・テヨン(韓国)
<バンタム級/5分3R>
キム・ヒョンウ(韓国)
エルデュカルディ・ドゥイシェフ(キルギス)
<65.8キロ契約/5分3R>
パク・ヒョングン(韓国)
原口伸(日本)
<フライ級/5分3R>
チョ・ジュンゴン(韓国)
ピョン・イェジュン(韓国)
■視聴方法(予定)
6月27日(金・日本時間)
午後9時15分~U-NEXT