【Breakthrough Combat04】椿の評価を挙げた大脇戦のポイントに誤認。正式結果は変更なし
【写真】あってはならないことだが、定義が明白となった(C)MMAPLANET
22 日(木)、Progress実行委員会より14日(水)に開催されたBreakthrough Combat04の第1試合で行われたProgressライト級2回戦のポイントに誤認があったことが発表されている。
text by Manabu Takashima
椿飛鳥と大脇征吾が対戦したこの一戦。大脇のニンジャチョークや腕十字を凌いだ椿が6-4でポイント勝利し評価を挙げた。
リリースによると、首を抱えられた状態でテイクダウンを決めた椿が2Pをゲットしたことに関して、ポジション的には上にいても首に腕が巻かれていたことで、このテイクダウンはポイント対象とならない。
その流れでニンジャチョークで立ち上がった大脇が、椿が引き込んだことで手にしたリバーサルの2Pも、この前の状態がボトムとならないためにリバーサル・ポイントも成立しないことに。
トップでニンジャチョークを解いた大脇が腕十字を仕掛けボトムになると、トップの椿が腕を抜いて手にしたリバーサルの2Pは、トップ奪取が認められ成立。ラウンド終盤のスクランブルで大脇が手にした1Pも有効で、試合中についた4-3ではなく、2-1が本来は点けられるべきポイントだったということだ。
この試合は上記にあるように2Rに両者が2Pと1Pを獲得し6-4で椿が勝利しているが、Progress実行委員会では2R以降の展開が変わる可能性があった誤認で再発が起こらないよう努めるという一方で、当該試合の関係者からプロテストがなかったため正式結果は4-2に訂正さることなく、6-4で椿の勝利のまま変わりないということだ。
ポジションを譲った選手が、サブミッションのアテンプト中はポジションのポイントが入らないのは柔術などでは常識として定着しているが、その点がレフェリーだけでなくインスペクターも見落としたことになる。今回の発表により、改めて打撃のないMMAといわれるProgressルールの定義が明らかとなったといえるだろう。
リリースにあったポイントの流れと訂正に、写真を追加してみた。
①1分45秒、
椿選手がテイクダウンを仕掛け→
1分50秒にテイクダウンで
2Pのコール。
椿2-0大脇
大脇選手がニンジャチョークをセットし立ち上がり、椿選手が引き込む→
2分08秒にリバーサルで
2Pのコール。
椿2-2大脇
3分27秒に椿選手が腕を抜く→
3分39秒にリバーサルで
2Pのコール。
椿4-2大脇
大脇選手が立ち上がり、同時に椿選手もスタンドに戻る→
直ちにスクランブルがコールされる。
椿4-3大脇
4-3で椿選手リードし、初回が終了。2Rに椿選手がテイクダウンで2Pを加点。大脇選手もスクランブルで1Pを加え、6-4で椿選手が勝利となりました。
訂正
①の椿選手のテイクダウンは、下になった大脇選手が首を抱えており、本来は加点対象にならない。
②の大脇選手のリバーサルも、テイクダウンが成立していないことで上下の入れ替えとは認められない。
③の大脇選手がボトムになって仕掛けた腕十字から、腕を抜いた椿選手のトップ奪取は有効。
この結果、③の時点までのポイントは椿2-0大脇。ラウンド終了時で椿2-1大脇が、本来のポイントでした。
<両者の対戦動画は、こちらから>