【ONE108】平田樹、クローリーに打撃を出させずグラウンドに持ち込みTKO勝利。ONE3連勝を収める
【写真】2R終了後、ダンスを見せ続ける平田をセコンドの横田一則がコーナーに呼び戻すシーンも。新しい何かが生まれる瞬間を見たような気がした(C)MMAPLANET
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
Def.3R3分27秒 by TKO
ナイリーン・クローリー(ニュージーランド)
アップライトに構える平田に対し、クローリーは右ロー。平田はじっくりと距離を詰めて左ジャブを放つ。クローリーも左ジャブで距離を測りながら、ワンツーを繰り出す、平田は右ローから組み付くが、クローリーはこれをカット。左ジャブから左ボディストレートへ。平田は距離を詰めて左ロー。続いて右を伸ばすが、クローリーは回りながら平田のパンチをかわす。クローリーの右ストレートが平田の顔面をとらえる。ここで平田はシングルレッグを切られると払い巻き込みでグラウンドに持ち込むも、クローリーはバックに回りこむ。その右足を取った平田はクローリーを前方に落としながらスタンドへ。
平田はすぐに組み付いて払い腰でテイクダウンを奪い、袈裟で抑える。クローリーはテッポウで上を取り切り、サイドポジションにいながらもスタンドへ自ら戻る。寝技は付き合いたくないクローリーの心情が見られ、スタンドに戻っても組まれたくないため蹴りが一切見られないようになる。
逆に平田は右ローから右ミドル。さらに組み付くがクローリーは離れる。ラウンド残り40秒のところでなおも組み付いた平田は、小外掛けでテイクダウンに成功。パスからマウントへ移行し、足を戻されても最後はパンチをまとめて初回を戦い終えると思いきや、なんと観客に向かって両手を広げてアピールをしてみせたのだった。
2R開始時には、両耳に手をやり歓声を求めた平田に対し、左ジャブを伸ばすクローリー。平田はクローリーの右をもらいながら組み付き、小手を決めて払い腰でテイクダウン。ここでは抑え込むことはできず、クローリーがダブルレッグに切り替えて、平田をコーナーに押し込む。平田はコーナーに背中をつけながらクローリーの左腕をとり、体を右にずらして足を組み、横から三角のクラッチへ。腕が送れないこのポジションは不安定だったが、腹這いになり足をとりにきたクローリーのワキはさせず、抱えこんでしまう。
平田はがぶり切れず、立ち上がったローリーに対し、足をさらにしっかりと組んだ平田。凌いだクローリーを抱え込んだまま、立ち上がった相手のバックを狙う。
胸を合わされると左腕を抱えながら投げを打ち、グラウンドへ。袈裟固めで抑え込みながら、クローリーの顔面へパンチと鉄槌を落とす。苦悶の表情を浮かべるクローリー。平田はそのクローリーの左腕を両足で抱え、しぼり上げながらパンチを落とし続けて第2ラウンド終了のゴングを聞いた。良い形でラウンドを終えた平田は、リング上で今度はダンスを見せた。
最終回、笑顔を浮かべる平田は足を使い、クローリーの右フックをブロックで防ぎながら、右の蹴りを上下に散らす。そして本邦初公開のダブルレッグからドライブし、テイクダウンを奪うと、すぐさまパス。サイドからクローリーの左腕に狙いを定めるが、腕を抜くクローリー。すると平田は亀になったクローリーの頭部へ左ヒザ蹴りの連打。クローリーを立ち上がらせず、トップを奪った平田はマウントからサイド、さらにバックマウントへ。RNCを狙いながら、最後は相手の体を伸ばし、パンチの連打でレフェリーストップを呼び込んだ。
ONE本戦3連勝となった平田は、勝利の舞を見せたながらも、すぐにクローリーに歩み寄り抱きあい、体重を落とせなかったことを詫びた。