【ONE108】キム・ジェウン戦へ、松嶋こよみ─02─「『舐めんな』っていうところを見せる」
【写真】インタビュー中にはこのような笑顔も浮かべていた (C)MMAPLANET
7日(金・現地時間)にインドネシアはジャカルタのイストラ・セナヤンで開かれるONE108「Warrior’s Code」。同大会でキム・ジェウンと対戦うる松嶋こよみインタビュー後編。
世界タイトル挑戦、そして敗北。その後、練習に専念できる環境を手にした松嶋が、より厳しい対戦相手の待つONEフェザー級戦線で再浮上するためにキム・ジェウンと戦う。
その言葉の一つ一つが、決意の表れ──ある意味、悲壮感すら感じられるが、松嶋は非常に穏やかに笑みすら浮かべながら覚悟のほどを話していた。
<松嶋こよみインタビューPart.01はコチラから>
──岩﨑さんは意外とMMAに対して、謙虚ですよね。
「やっぱり……MMAで勉強している部分があるかと思います。指導を受けていなかった間に僕の動きが変わったのもあり、MMAであることを尊重して創ってくれているので、ありがたいですね。あとはロータス世田谷に通うようになったのと、内山(高志)さんのボクシングジム、KOD ラボに通わせてもらうようになりました。
ロータスやKOD ラボで習うことが全部できるようになるというのではなくて、やってきたことを横浜に持ち返ってまとめるような形ですね」
──米国・西海岸にも行かれましたね。
「ハイ。これは岩﨑先生が向こうで指導があるときに『ちょっと気分転換に』ということで、同行させていただいて。LAの近辺で練習をさせてもらいました。海外の選手と肌を合わせるということを増やしていった方が良いというのは元々感じていて、それが確認できましたね。
見えない力ってあると思うんです。そこを変えていきたい……そんな簡単に変われるモノではないですけど、そういう練習をしてきたつもりです」
──マラット・ガフロフを抜群の倒した方をして、そういうことを越えられたと思ったのに……まだあるわけですね。
「そうでね、圧というかずっと狙っているのが分かるんです。テイクダウンをとっても、立って殴ろうとしているのが分かる。その気持ちに負けたというか……結局は、持っている武器が少なくて準備されていました。
だからって諦めてなんかいられないし、ここから勝っていかなと僕の先はないので……血の関係で、日本人は海外の血に勝てないという話もあるけど、そこでどれだけ詰めることができるのか。そこが大切だと思って、今できることをやれる環境作りをしてきました」
──そして迎えるキム・ジェウンです。キム・ジェウンに限らず、ONEフェザー級の充実ぶりが凄いことになっています。
「僕はタイトルマッチをやっている人間なので、誰だろうが対戦することになるというのは分かっていました。タン・リーであっても、ゲイリー・トノンでも……僕に勝てば、ということで。ただ、キム・ジェウンになるとは思っていなかったです」
──「松嶋こよみに勝ったんだから、タイトルに挑戦できるだろ?」という相手ばかりになると。それは本当に挑戦前よりも大変な状況になりましたね。
「だからこそ、ここで勝たないといけないです。まぁヤバい階級ですけど、それだけ見返りも大きいと思っています」
──ジャカルタ大会はまたリングですね。キム・ジェフンは腰が強いのに加えて、マニラでは上手くロープを利用してテイクダウンを防いでいました。
「そりゃ倒されそうになったら、ロープに手をかけてしまいますよね。選手は」
──そうなった場合は、ブレイク後の再開はグラウンドで相手が下になってからにしてほしいモノです。
「まぁ、そうなんですけど……ならないから言ってもしょうがないですし。ロープに手を引っかけられるのはマーチン・ウェンだってそうだったし、ロープの外にも出ようとしていましたからね、だから、そういうことに反応していてもしょうがないと思いました」
──キム・ジェウンの打撃に関しては、どうでしょうか。アッパーやボディを効果的に使います。
「そこもそうだし、拳が硬いような感じがしますね。若いからなのか、勢いとかも凄い。そういうところで、僕が逆に経験してこなかった選手だと思います。これまでの僕のような感じですよね。若くて、勢いで倒していけば良いと思っているような。
過去の自分よりは……強いと思いますけど、そういう選手と戦うんだという覚悟できています」
──この間に生活環境も変わり、より考えてきた。その成果という部分で、試合中に何をしなければならないと思っていますか。
「打撃が強いとか思われていたかもしれないですが、結局のところ僕の一番の長所はレスリングなので、レスリングをやるつもりでいます。ただし、彼はウォンイル君と同じジムだから、僕のレスリングのことは分かっている。そのなかで僕の打撃をどう出せるのか。
レスリングを意識してくることで、打撃だけと思われている時よりも、僕の打撃は当たると思います。空手もそうだし、ボクシングもやってきたおかげで、これまでよりもレスリングと打撃のタイミングが凄く良くなってきたし、そういう部分を出したいと思います。
僕と戦いたいとリングで言うぐらいだから、勝てると思っているんでしょうね。まぁ、『舐めんな』っていうところを見せるためにも、しっかりと殴ってやろうと思っています」
■ONE108対戦カード
<ONE Super Seriesムエタイ世界フェザー級王座決定戦/3分5R>
ペットモラコット・ペッティンディー・アカデミー(タイ)
デトリット・サティアンムエタイ(タイ)
<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
レオナルド・アタイジ(ブラジル)
ライニア・デリダー(オランダ)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ユーリ・ラピクス(モルドバ)
マラット・ガフロフ(ロシア)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
コン・シチャン(カンボジア)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
松嶋こよみ(日本)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ナイリーン・クローリー(ニュージーランド)
平田樹(日本)
<68キロ契約/5分3R>
スノト(インドネシア)
ヤン・フェイ(中国)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
アブロ・フェルナンデス(インドネシア)
アハマッド・エコ・プリアンドノ(インドネシア)
<ムエタイ・フライ級/5分3R>
サヴァス・マイケル(キプロス)
内藤大樹(日本)
<ムエタイ・ストロー級/5分3R>
アンディ・ホーソン(英国)
ジョシュ・トナー(豪州)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エギー・ロステン(インドネシア)
ファイジャル(インドネシア)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
デミ・ユリアント(インドネシア)
アントニス・ムヤック(インドネシア)