【HEAT45】春日井たけし「追い続けた背中」をRNCで破り、バンタム級王者に返り咲き
【写真】パンチの連打、パウンドの猛攻からRNCを極めた (C)MMAPLANET
28日(日)、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場でHEAT45が開催された。ここではセミファイナルで行われたHEATバンタム級王座決定戦の模様をレポートしたい。
<HEAT総合バンタム級王座決定戦/5分5R>
春日井たけし(日本)
Def.2R4分33秒by RNC
赤尾セイジ(日本)
右ローを見せた赤尾が、左ロングフックから左ミドルと打撃で攻める。さらに右オーバーハンドを振るい、続く左フックは春日井がかわす。
続いて右ローを入れる赤尾に対し、春日井は左ジャブを伸ばす。ブロックした赤尾が左の三日月蹴り、意外にも打撃の攻防が続くと、赤尾の右フックが春日井のテンプルを捕らえる。
春日井のハイをガードで止めた赤尾は、続く左ジャブに左を当て同時にテイクダウンへ。この一発で腰が落ちた春日井は、組みつかれたまま引き込むようにガードポジションを取る。春日井は赤尾に殴らせないよう足をきかせ、パスを許さぬよう懸命に動く。赤尾は春日井がケージを背にして立ち上がろうとすると、左手を引き寄せ背中をマットにつかせる。左足を抜いた赤尾に、春日井が足を戻したところで初回が終わった。
2R、左ジャブを当てた春日井は赤尾が左ハイでバランスを崩し、背中を見せて立ち上がるのを追いかける右ハイを蹴っていく。直後に組みついた赤尾がボディロックでテイクダウンを奪い、足を一本抜いてハーフへ。足を戻した春日井は右足でフリップ、崩れまいと赤尾が正座状態になり、そこから頭をつけてくるが、ケージを背に立ち上がる。
直後に春日井が右アッパーをヒットすると、顔をガードで覆った赤尾は右ストレートに後方に下がる。ここから赤尾のパンチは遠く、荒くなると春日井は左アッパー&右オーバーハンドのコンビネーションを繰り出し、左ジャブの精度が上がってくる。
赤尾も左フックを振るうが、気持ちで春日井が勝っており、パンチもテイクダウン狙いも距離が遠くなる。それでもケージに春日井を押し込んだ赤尾だったが、倒すことができず自ら離れる。互いにローを交え打撃戦が続くと、右を被弾した赤尾は背中を見せるように半身になってケージ際に下がる。
春日井はここでパンチのラッシュをかけ、左右のフック、アッパーを後方から突き上げると赤尾は頭を抱えて亀の態勢になってしまう。ストップが入ってもおかしくないパウンドの連打から、背中に乗った春日井のRNCで赤尾はすぐにタップ。
春日井は顔をくしゃくしゃにし赤尾を後方から抱きしめる。そして、正面を向いた赤尾が春日井の頭をなでてノーサイド。
先輩後輩対決は、結果的には春日井の一本勝ちとなり春日井は2度目のHEATバンタム級王座獲得となった。「赤尾さんはずっと背中を追いかけてきた先輩。UFCは難しいけど、(志村)館長を大きな戦いの舞台に連れていく」と春日井はマイクで話した。