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【Shooto2025#10】石原夜叉坊と対戦、宮口龍鳳「打撃戦? テイクダウンしに来る気もするんですよ」

【写真】ドラゴンフェニックスが戦う世界線も見たかった(C)SHOJIRO KAMEIKE

22日(土)に大阪市住之江区のGORILLA HALL OSAKAで開催されるShooto2025#10 in OSAKAで、宮口龍鳳石原夜叉坊と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

プロデビュー以来6戦6KO勝ちの宮口は今年9月、倉本一真との注目の一戦を控えていたが、倉本の負傷で試合は中止に。直後、今回の大阪大会で石原夜叉坊との激突が発表された。ビッグネームとのマッチメイクが続き、プロモーター側の期待も感じられる。得意の打撃だけでなく、夜叉坊を相手にMMAとしてトータルな面での真価が問われる対決——RTU出場を目指す宮口が、その決意を語る。


倉本さんのテイクダウンを切ることができる、という状態まで……。反対にブン投げられる覚悟もできていました

――夜叉坊戦に関するお話の前に……。キャプテン☆アフリカ選手がRIZIN LANDMARK神戸大会に出た時、記者からリングネームについて訊かれていて。その時キャプテン選手は「コブラ会ではリングネームを決める時にジム内で会議がある」と言っていました。

「そうなんですか。自分の場合は三島(ド根性ノ助コブラ会代表)さんから提案がありました。ドラゴンフェニックス、というリングネームで」

――龍と鳳(=鳳凰)でドラゴンフェニックス。そのままじゃないですか(笑)。

「アハハハ! それは絶対に嫌です、と断りました」

――宮口選手の場合、宮口龍鳳というのは本名ですよね。

「そうです。プロになる時は絶対に本名で戦うと決めていました。ただ、『龍鳳って本名? リングネームみたいだよね』とは言われるんですよ。驚いたのは、龍鳳という同じ漢字の人がコブラ会にいて――読み方も同じで」

――えぇっ!?

「僕がコブラ会に入った時に中学生ぐらいの子で。すごい偶然ですよね」

――それは凄い……なんて、失礼いたしました(苦笑)。本題に移ります。まず前回の試合は大会直前、倉本選手の負傷により消滅しました。

「自分の場合は三島さんから聞きました。もう追い込みが終わるっていう日の前日に、試合がなくなると知って……。ただ代役を立てられても、倉本さんより格下の選手になっていたら、自分もモチベーションは上がらなかったと思いますね。何より倉本さんも手術が成功したみたいで良かったです」

――それまではずっと倉本戦の対策を練習していたわけですよね。

「その対策しかやっていないし、倉本さんのテイクダウンを切ることができる、という状態まで……。反対にブン投げられる覚悟もできていましたから」

――試合がなくなると聞き、自分の中ですぐ気持ちを切り替えることはできましたか。

「はい、次の日からもずっと練習を続けていました。11月の大阪大会で良い相手と――というお話も頂いていましたし。その話があった2日後、夜叉坊さんとの試合のオファーがありました」

――主催者の動きも速かったですね。

「驚きました。まず夜叉坊さんは復帰してからフェザー級で試合をしていたから、ここでバンタム級に落としてくるとは思ってもいなくて。だけど夜叉坊さんが相手となれば、やっぱり気持ちも上がりますよね。自分もすぐ『やります!』と答えました」

――これまで同じ大阪で夜叉坊選手と絡みはあったのでしょうか。

「全然なかったです。練習したことも話をしたこともなくて」

――となると一番の絡みは昨年末に夜叉坊選手が、宮口選手のチームメイトである轟轟選手と対戦した時ですか。

「あの試合は現地で観ていました。轟轟が完全に飲み込まれていましたね。会場の雰囲気というか――轟轟は試合前からガッチガチでした。それは試合が始まってからも同じで。やっぱり会場は夜叉坊さんの応援も多いし、その雰囲気に飲みこまれていたと思います」

たぶんKO決着になると思いますし、狙い過ぎたらダメだけどインパクトのあるKO勝ちを目指します!

――ファイターとしての夜叉坊選手については、どのようなイメージを持っていますか。

「カッコイイですよね。夜叉坊さんは格闘技をやっていない人にも知られているじゃないですか。自分も前からずっと見ていて好きなファイターだし、夜叉坊さんと戦えるのはシンプルに嬉しいです。ストライカーとして見ても当て勘が凄くて」

――当て勘という部分では、轟轟戦は驚きました。夜叉坊選手のパンチがあの位置、あの距離から伸びて、しっかりと急所に当たるというのは……。

「凄いですよね。夜叉坊さんは結構リーチも長いじゃないですか。轟轟も身長は180センチぐらいあるんです。夜叉坊さんは170センチぐらいですよね。それだけ体格も違うのに、一発で効かせるとか凄いです。グラつかせてから、もう一発いってKOするという」

――まだ開催は発表されていませんが来年のRoad to UFC出場を目指すうえで、まず倉本戦は消滅しました。そのうえで、今回の夜叉坊戦についてはどう捉えていますか。

「ここでしっかり勝ち、RTUに備えたいです。でもRTUに出られますかね……」

――それは分かりませんが、修斗世界バンタム級王者となった永井奏多選手との対戦を見たいファンも多いとは思います。

「永井選手もRTUを目指しますよね? もし勝ったほうがRTUに出られると確定するのであれば、やりたいですけど……。あとバンタム級でいえばシンバートルって野瀬選手にギロチンを極めるとか、凄いですよね」

――80秒で野瀬翔平選手に勝利、あのインパクトは強かったです。UFCを目指すなら、そのなかで競り合い、インパクトのある勝ち方が必要になってきます。夜叉坊選手は5月の青井太一戦もフェザー級で戦っていますが、今回は本来のバンタム級に戻すことが、どれだけ影響を及ぼすのか。

「夜叉坊さん、バンタム級で試合をするのは久々ですよね(2023年9月のブルーノ・ソウザ戦以来)。ちょっと前回の青井戦はもったいなかったけど、自分としてはバンタム級の夜叉坊さんと十分やれる自信はあります」

――倉本戦が消滅し、すぐ夜叉坊戦のオファーが来た時点で、練習内容など大きく変わりましたか。

「かなり違いますよね。まず夜叉坊さんはサウスポーやし、あの柔らかく戦うスタイルは、なかなか周りにいなくて(苦笑)」

――確かに。

「今は練習で組みもやっていますけど、どちらかといえば打撃対策のほうが多いです。もちろん夜叉坊さんとは打撃戦になるでしょうけど、場合によってはテイクダウンに行くかもしれないですね。それと向こうのほうからテイクダウンしに来る気もするんですよ」

――もう一つ、練習仲間の川原波輝選手もそうですが、スクランブルや倒されてからの立ち上がり方は強化されています。その攻防で削られることも予想されます。

「その面で強いとは聞きます。ただスタミナについては――夜叉坊さんのほうも不安はあると思うんですよ。だからスクランブルに付き合ってもいいかな、とは考えます。たぶんKO決着になると思いますし、狙い過ぎたらダメだけどインパクトのあるKO勝ちを目指します!」

■視聴方法(予定)
11月22日(土)
午後0時55分~ ツイキャスPPV

■Shooto2025#10 in OSAKA対戦カード

<バンタム級/5分3R>
石原夜叉坊(日本)
宮口龍鳳(日本)

<フェザー級/5分3R>
山本健斗デリカット(日本)
ヒカル(日本)

<58キロ契約/5分3R>
中村優作(日本)
打威致(日本)

<フライ級/5分3R>
梅筋毒一郎(日本)
杉本静弥(日本)

<キック 67.5キロT決勝戦/3分3R>

<キック 67.5キロT1回戦/3分3R>
惺也(日本)
狂介(日本)

<キック 67.5キロT1回戦/3分3R>
森本現暉(日本)
有馬伶弍(日本)

<キック 55キロ契約/3分3R>
正木翔夢(日本)
大成(日本)

<女子スーパーアトム級インフィニティリーグ/5分2R>
嶋屋澪(日本)
片山智絵(日本)

<フェザー級/5分2R>
グ・ジユン(日本)
稲葉祥真(日本)

<2025年度新人王Tフライ級準決勝/5分2R>
龍城(日本)
浅井大海(日本)

<2025年度新人王Tバンタム級準決勝/5分2R>
中島陸(日本)
齋藤大樹(日本)

<フライ級/5分2R>
三浦颯太(日本)
柴山海音(日本)

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