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【ONE81】ヤンゴン大会に今成正和が急遽出場──のONEが赤字報道に対してリアクション??

ONE【写真】1月、4月とONEで勝てていない今成。急遽出場で今年初勝利を目指す。そんなONEがエディ・アルバレスの契約を結んだことを例に経営状況について声明を出した (C)ONE

26日(金・現地時間)にミャンマー、ヤンゴンのトゥウンア・インドアスタジアムで開催されるONE81「Pursuit of Greatness」で今成正和が出場し、ラディーム・ラフマンと対戦することがホームページのラインナップ上で明らかとなっている。


ラフマンはキャリア3勝1敗のシンガポール人ファイター。ここは確実に取りたい相手だ(C)ONE

ラフマンはキャリア3勝1敗のシンガポール人ファイター。ここは確実に取りたい相手だ(C)ONE

メインでONE世界ミドル級&ライトヘビー級王者のオングラ・エヌサンがレバノンのムハンマド・カラキの挑戦を受けミドル級王座の防衛戦を戦う今大会には日本から徳留一樹と阿部大治が出場し、それぞれエミリオ・ウルティアとルイス・サッポと対戦することも決まっていた。

しかし、徳留の相手のウルティアが負傷し代替ファイターが見つからず、彼の試合は消滅し今成が急遽出場──ラフマンと対戦することとなった。この辺りの対戦カードの変更に関して従来通りリリースはなく、対戦カード上のみで明らかとなっている形だ。

そのONEでは22日(月)に日本の特定のメディアに日本語で「なぜ、エディ・アルバレスのようなスター達が、ONEに合流することに価値を見いだしているのか」という文章を送付している。

従来は日本のメディアにも英語でプレスリリースが送られるのがONEの有り方であり、また特定のメディアを対象とした連絡&発表というのは異例中の異例だ。その内容は下にある通りだが、エディ・アルバレスや数多くの世界王者がONEと契約しているのは、それだけONEには資金があり、米国でのTV中継の開始も秒読み段階だというもの。

なぜ、わざわざ日本語でこれらの状況説明をしたのかは、現在一部の海外メディアでONEの累積赤字について記事が出ており、ここに対するリアクションであることは明らかだろう。赤字が数十億円に膨らんだとされる記事で広まるネガティブな印象が広まらないよう対処しているのは、それだけ3月の日本大会へ向けてONEが本気になっている表れともいえる。

その赤字問題だが、日本の格闘技界の尺度にあっては考えられない額といえるが、だからこそそれ以上の莫大な投資を受け、評価資産がUFCと並びMMA界でトップツーであることを明記しているのであろう。いずれによせ、この累積赤字問題はONEやチャトリ・シットヨートンCEOが想定している範疇内であれば問題はないということ。

エディ・アルバレスに続き、北米のビッグネームとの契約の噂も少なからず伝わってくるONE──製品を製造し、販売するというビジネスでなく、スポーツ・メディア・カンパニーとしてイメージを最重要視している彼ららしい反応といえる。

なお、今回のONEの声明は以下の通りだ。

なぜ、エディ・アルバレスのようなスター達が、ONEに合流することに価値を見いだしているのか。

先週の初めONEチャンピオンシップのチャトリ・シットヨートンCEO&会長はミックストマーシャルアーツ世界王者に一度ならず複数回なっているアンダー・グラウンド・キングの異名を持つエディ・アルバレスと契約したことという重大な発表を行なった。

アルバレスの名はMMA界に知れ渡っており、僅か2年前までは世界ライト級王者として認識されていた。今もピークにあるアルバレスはONEチャンピオンシップというアジアの歴史で最大の国際スポーツ・メディア・プロパティに加わることとなった。

そして、アルバレスがアジアにやって来たのには明白な理由があった。

包み隠されている理由も存在するが、ここでアルバレスや彼に続く世界のフリーエージェント選手がONEチャンピオンシップに価値を見いだしたのか、いくつかの要因を取り上げてみよう。

01)ONEチャンピオンシップは彼と契約する余裕がある

アルバレスはONEと契約する以前から、このスポーツのアスリートとして最高の好条件を受けていたと思われるだろうが、その意見自体がONEチャンピオンシップの資金力を軽視していることになる。

ONEチャンピオンシップは世界で最も多くのマーシャルアーツのワールドチャンピオンが揃っている団体だ。実に94人の世界チャンピオンが集っている。MMAだけでなくキックボクシング、ムエタイ、サブミッション・グラップリングなどの競技から、ONEチャンピオンシップは価値を見いだされている。

このスポーツを代表し、誰もが認めるジョルジオ・ペトロシアン、ヨーセングライ・フェアテックス、ノンオー・ガイヤンハーダオやその他の選手が最高のパフォーマンスを見せている。これだけの世界王者を所属選手とするには、実際のところどれだけの資金が必要になることか。

「ONEのオファーは他を拒絶するしかないほど良かった」とエディ・アルバレスはメディア・カンファレンス・コールで話していた。さらに彼は「UFCはUFCの範疇で最大の努力をしてくれた。素晴らしい条件を提示してくれたよ……彼らのビジネスモデルのなかでね。彼らはファイター毎、特定な理由によって特定のファイターに特定な額を支払う。それは何も悪いことじゃないし、失敗でもない。ただ、ビジネス・ファーストという前提が存在するんだよ」、「ONEは僕のため、家族のためを思ってくれている。僕が何を求め、何が必要か分かってくれているんだ」とアルバレスは言葉を続けた。

さらに世界から才能を認められて、高額のファイトマネーを得ているONEのミックストマーシャルアーツ界のスター達にはブラジルのビビアーノ・フェルナンデス、シンガポールのアンジェラ・リー、そしてフィリピンのブランドン・ベラや、ヘンゾとハウフ・グレイシーも含まれている。

最高のベンチャー・キャピタル企業であるセコイア・キャピタルはONEにシリーズ4となる1億6600万ドルの投資を決定し、ONEチャンピオンシップは現状として2億5000万ドルを越える投資がなされている。

ONEはアルバレスをはじめ、他のどのようなタレントであろうと契約する余裕がある──アジアをベースとしたプロモーションなのである。この言葉こそ、ONEを表すのに最も適しているだろう。

2)世界的な広がり

欧州や米国、西洋世界においてONEは少しずつ認知されているものの、どちらかといえばまた知られていない状態だ。対して、アジアではONEチャンピオンシップは最大のマーシャルアーツ団体として認知されている。それはONEがマーシャルアーツ団体として、世界で2つしかない──少なくとも評価資産10億ドルを越えている状況を生み出すに至っている。

エディ・アルバレスがアジアで戦うことで、2度とその雄姿を西側世界のファンは見ることができないと思っていないだろうか。今現在、ONEの試合は世界138カ国、17億人が視聴可能になっている。さらにONEスーパーアップという携帯アプリによって無料でライブ配信をチェックできるようになっている。

先日、バンコクで行われたONE「キングダム・オブ・ヒーローズ」はタイで2500万の視聴者を集めた。この数字こそ、ONEチャンピオンシップが今も成長中であることを端的に表している。

フォーブスにおける最新のインタビューで、チャトリ・シットヨートンは米国のTVネットワークとの契約について触れており、ONEのアメリカ進出のために動き出していることも明らかにした。

「今年の年末までに米国のメジャーTVとの契約も固まるだろう。今、いくつかの米国のTV局と話し合いを続けており、サイン間近の状態だ」とチャトリ・シットヨートンはフォーブスで語っている。

ONEチャンピオンシップは急激な勢いで成長しており、その勢いが衰える兆候はどこにも見当たらない。

3)世界で最も急成長しているメディア・プロパティ

ONEチャンピオンシップはファンの動向に関してもニールセン、フェイスブックやツイッターの最新データにより、その成長を確認することができる。

伝統的なメディア、そしてデジタル・メディアを合わせ、そのビューワー数やエンゲージ・メトリックスから、ONEチャンピオンシップは世界で最も成長しているスポーツ・メディア・プロパティということができる。

2018年9月のニールセンの調査によると、ONEチャンピオンシップの最高視聴率は58度も更新された──シンガポールを拠点する団体はアジアの核となる都市で今年24度のイベントを開催するなど活発な活動を行っている。

さらにプロモーション全体の放映時間は、2014年は僅か12時間から16時間だったのに対し、2018年は100から2800時間と僅か4年で233倍と飛躍的に増えている。

つまりONEチャンピオンシップが、ソーシャルメディアを中心にデジタル世代で成長をしている証とである。これらの点からもエディ・アルバレスがONEと合流したのは知的かつ懸命な判断だったとことは間違いない。

4)アジアのベストであることを証明する機会

最後にアルバレスがONEと合流した個人的な理由を記しておく。

「詳細は話せないけど、僕には世界中からオファーがあった。誰もが想像でき、誰もが興味を示すオファーだけでもね。ONEチャンピオンシップは僕が世界のベルトをまだ巻いていない、唯一のメジャー団体なんだ」とアルバレスは言う。

「僕はベラトールのタイトルを2度取った。UFCの世界タイトルも取った。ONEだけがベルトに触れていないメジャー・プロモーションだ。

僕自身、家族のため、ファンのため、そして皆のためにも、誰もなしえなかった歴史を創るチャンスを得たことを意味していると思っている。20年間、ファイターとしてこれらの団体で戦い、ONE世界王座を勝ち取るチャンスを得るなんて宝くじに当たったようなものだ。

世界のメジャー団体の全トップファイターと戦うことは可能だ。ONEのトップと戦い、彼らを倒し世界タイトルを取る。それこそ僕にとって世界を意味している」(エディ・アルバレス)

ONEチャンピオンシップにはワールドクラスのファイターが揃っている。フィリピンのエドゥアルド・フォラヤン、オーストラリアのマーチン・ヌグエンなどアルバレスにとってもタフなマッチアップが組まれる可能性は高い。

アンダー・グラウンド・キング、エディ・アルバレスはONE世界王座奪取を公言した。唯一手にしていないメジャーな世界王座奪取は、34歳のエディ・アルバレスにとって成すべき使命だ』

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