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【UFC190】オクタゴン初陣、ジェシカ・アギラーが2月に語っていたこと……

Jessica Aguilar【写真】メキシコ人ファイターらしく、マスクを被って勝ち名乗りを受けたこともあるジェシカ・アギラー (C)KEITH MILLS

8月1日(土・現地時間)、ブラジルはリオデジャネイロのHSBCアリーナでUFC190「Rousey vs Correia」が開催される。メインはタイトル名にある通り、ロンダ・ラウジーの持つUFC世界女子バンタム級王座にベチ・コヘイアが挑戦する一戦が組まれている。

そんなリオ大会で行われるもう一つの女子マッチで、WSOF世界女子ストロー級王者からUFC入りを果たしたジェシカ・アギラーがクラウジア・ガデーリャとUFC初陣を迎える。2006年のMMAデビューから9年の年月を経て、女子MMA冬の時代を知る苦労人が遂にオクタゴンで戦うことになった。

ここでは今年の2月にまだWSOFと契約が残っていた時に収録したジェシカ・アギラーのインタビューを掲載したい。UFCへの想い、そして女子MMAの歴史と共にあるファイターへの尊敬心。誰も認める──良い人アギラーらしい言葉が聞かれた。

──今後のキャリアの構築に関して尋ねたいんだけど、まだWSOFと契約は残っているのかい?

「もう1試合、契約は残っているわ。それが終われば私はフリーエージェントントになるし、またサインをするかもしれない。でも、彼らがそれを望むかも分からないしね」

──WSOFがサインを求めない? それとも君が離れたい?  どちらだろう?

「私はただベストになるためにチェレンジを続けたい。世界で一番になりたいのよ。そうなるにはWSOFでない場所で戦わないといけないことも分かっている。これからもチャレンジし続けたい。そして、私が世界でベストだと証明したくて戦っているのよ」

──つまり、それはUFCで戦うということだよね。果たして、もう1試合WSOFで戦う必要はあるのだろうか。

「どのインタビューでも話してきたけど、私は何一つWSOFに悪い感情を持っていない。アリやレイ・セフォーはとてもよく私を扱ってくれたわ。2014年は私のキャリアで最高の1年になったんだもの。それは彼らのおかげよ。私が夢を追い続けることができるようWSOFが機会を与えてくれたのよ。本当に良くしてもらった。ただし、私は世界でベストだと証明したい。これからは違うプラットフォームへ一歩を踏み出すべきって、誰もが言ってくれるわ。次のチャプター、そしてキャリアの最終章に向かわなければ、ね」

──違ったプラットフォームとは、違う団体ということだけどUFCとは言わなかったね。

「ノー、それは言いたくないわ。私は契約をしている相手に忠誠心を持っているし、それがプロフェッショナルというものだから。でも、『なぜ、インヴィクタで戦わないの?  あそこはストロー級ファイターが揃っているのに』って言う人もいるけど、それは違うの。インヴィクタだと私は後退することになるから。これから進むべき道は、最終地点なの。私の次の夢は、UFCのベルトを巻くことだから。

それはWSOFの人たちにも伝えているし、でも私はプロだから彼らがもう1試合戦うことを望むなら、従うつもりよ。WSOF内のトップランクの相手と戦えというなら、戦う。ただし、私の将来、次のステップはUFC、そしてUFCのベルトよ。誰が今、UFCでベルトを巻いていようと、それは私のためにベルトを温めていてくれているってことなの」

──なるほど。

「私も32歳になったから。自分がベストだと証明するためにハードな3年間を送りたいと思っている。私が戦うことで、もっと色々な人に女子MMAが何だかを分かってもらいたい。それを成し遂げるために、まだ少し時間の猶予がある。それが私のゴールなのよ」

──そして次の世代にバトンタッチをしたい?

「その通りよ。そうやって思うのは、私の生まれ育った環境が関係しているからじゃないかしら。母は一人で3人の子供を育て上げた。英語も話せず、車も運転できない。何も米国に順応できていなかった。実際に行動して、色んなことを学習していったの。彼女のように生きたい。でも、まだ私は成し遂げていない。ケージのなかだけでなく、人間としてベストになりたい。そう思ってやってきたわ」

──ユニファイド・ランキングではカーラ・エスパルザを抑えて1位だったことが多いけど。その辺りのことはどのように捉えているんだい?

「凄く光栄よ。これまでのハードなトレーニング、そして試合結果でストロー級において1番だと判断してもらえているのなら。でも、これからももっと努力し続けないとね。強くなり、この階級で世界のベストと思われるファイターと戦う機会を得ること。それだけを考えているの」

──そういうランキングの価値観ってどこにあると思う?

「それなりの対戦相手と戦っていないと、『なぜ、1位になんだ?』って、誰もが話す。そういうことだと思うわ。私はメグミ・フジイと2度戦った。カーラ・エスパルザと戦った時は1Rで爪先を骨折して一本足で戦い続けて勝利を手にした。

カーラもメグミも本当に尊敬できる人物だし、カルラがUFCのチャンピオンであることが嬉しい。確かにロンダ・ラウジーは凄いことをやってのけている。でも、メグミは女子MMAが何もなかった時代から、このスポーツを世間に認めてもらえるよう戦い続けて来た。彼女のようなMMAファイターは、もう金輪際現れることはないって」

<この項、続く>

■UFC190対戦カード

<UFC世界女子バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] ロンダ・ラウジー(米国)
[挑戦者] ベチ・コヘイア(ブラジル/7位)

<ライトヘビー級/5分3R>
マウリシオ・“ショーグン”・フア(ブラジル/8位)
アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ(ブラジル/11位)

<TUF Brazil 04 ライト級T決勝/5分3R>
グライコ・フランサ(ブラジル)
フェルナンド・ブルーノ(ブラジル)

<TUF Brazil 04 バンタム級T決勝/5分3R>
ジレノ・ロペス(ブラジル)
ヘジナウド・ヴィエラ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ステファン・シュトルーフ(オランダ/15位)
アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
アントニオ・ペイザォン・シウバ(ブラジル/12位)
ソア・パラレイ(豪州)

<女子ストロー級/5分3R>
クラウジア・ガデーリャ(ブラジル/2位)
ジェシカ・アギラー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
デミアン・マイア(ブラジル/6位)
ニール・マグニ―(米国/14位)

<ライトヘビー級/5分3R>
ハファエル・フェイジャォン・カバウカンチ(ブラジル/10位)
パトリック・カミンズ(米国/14位)

<ウェルター級/5分3R>
ヴァルリー・アウベス(ブラジル)
ノーディン・テレブ(カナダ)

<バンタム級/5分3R>
ユーリ・アルカンタラ(ブラジル)
レアンドロ・イッサ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ヴィトー・ミランダ(ブラジル)
クリント・ヘスター(米国)

<バンタム級/5分3R>
ウゴ・ヴィアーナ(ブラジル)
ギド・カネッティ(アルゼンチン)

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