この星の格闘技を追いかける

【ONE27】安藤晃司戦控える青木真也、パブ計量前の声 「人生が彼との試合によって変わることはない」

Shinya Aoki【写真】パブリック計量でこの表情。大きなファンの歓声を聞いた青木、良いイベントになるために、しっかりとやるべきことをやりぬく(C)MMAPLANET

明日22日(金・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムでONE27「Warrior’s Quest」が開催される。メインで安藤晃司の挑戦を受ける青木真也。

リハーサル&パブリック計量に出る直前に明日の試合に向け、青木に取材を試みると――防衛戦を控えてなお青木は対戦相手=安藤のことよりも、自らの世界観を語った。

――リハーサルからパブリック計量へ向かう直前の青木選手です。今回、かなりピリピリして前取材にあまり応じていないという話が伝わってきましたが、あまりそのようには見えませんね。

「えっ、そんな風になっているんですか? 全然、知らない。取材断った? マジですか??」

――なるほど青木選手の預かり知らないところで伝言ゲームになったのかもしれないですね。7週間前にシンガポールに入った青木選手ですが、この高温多湿の気候に慣れるのにどれくらいかかるのでしょうか。

「全然、平気ですよ。来た、次の日から普通に練習できているので。それはドバイの時と同じで、仕事だから特に何も考えていないです。減量も70キロだから、ないようなものなので体調もホント問題なくて、調子良いですよ。70キロは楽勝です」

――昨年8月のドバイでの王座防衛戦カメル・シャロルス戦前に続くイヴォルブ滞在。強くなること、安藤戦対策どちらの意味が大きかったのでしょうか。

「僕は彼のことを本当に知らないんです。逆に聞きたいぐらいで。だからそういう怖さはあります。コイツ、なんなんだろうっていう怖さは。でもチームで対策を練ったとか、本当にないし、比較対象はシャロルス戦以上のモノがないから。そういう意味での不安感はあります」

――図りきれない部分がある?

「そういうのはありますね。でも、僕自身はエディ・アルバレスとかギルバート・メレンデスたちのクラスにしか負けていないから。勝つか負けるか、結果は出るだろうし。負けたら負けた。それはしょうがないです。勝ったら勝った、です」

――対して青木選手は十分に研究材料になる試合が揃っています。

「それよりも違う感情を持っています。なんか僕自身、皆がレジェンドって立ててくれるし。こないだメタモリスでジョー・ローゾンに勝ったディロン・ダニスなんて、一度だけ会ったことがあるのでメッセージを送ると、『あなたの試合を見て影響を受けた』とか返答があるんです。こういうことを言われることに対して、違和感があります。ちょっと気持ち悪いなぁって。21、22歳からやってきたからかエディ・アングとかも僕を見てきたっていうし。あっ、そうなっちゃったのかっていうのはあります」

――となると負けて失うモノが大きくなりますね。

「いえ、勝って得るモノも大きいです。貰えるモノを貰っているので」

――そこですね。

「言い方は悪いかもしれないけど、そういう風に取り組んでいます。格闘技に対して。だから、勝って得るモノ、負けて失うモノっていう感覚は他の人とは違うと思います。今の格闘技のカルチャーに対し、自分はサブカルチャーかなって思っていたんですけど、そうじゃないんですよね。僕はカウンターカルチャーなんです。だからこそ、皆、僕のことをイライラする。

で、僕はそのカウンターカルチャーであることに価値を感じています。だからこそ、僕と同じような価値観を持つ人間が出てきたら、僕はまた違うところにいかないといけない。僕はあくまでもカウンターカルチャーで、僕のカルチャーがメインになった時、僕は違うところに行かなければならない。それはチョット大変だと思っています」

――青木選手は試合前も試合後も、試合のない期間も話すことがそのような風になって対戦相手のことにならないですね。試合に関して気持ちが昂ることはないですか。

「試合は練習のように。練習は試合のように、みたいな(笑)。だから練習のときは恥ずかしいことをしますよ。上手くいかなくて壁を蹴っ飛ばしたり、ヒース(・シムス)に煽られた時とか、日本語で『うるせぇ、お前が言うな』、『ふざけるな』なんて叫ぶし。でも、試合になってしまうとそこは練習のように冷静に戦います。明日戦うことだけでなく、このキャンプも含めてトータルパッケージで試合と捉えています。なので『試合前だから』、『対戦相手だから』っていう風にはならないです」

――そのトータルパッケージの到達地点として勝利を目指す?

「う~ん、やってきたことはどういう形になろうが、試合で出ると思います。それがどういう形で出ようが、あんまり悔いはない。自分がやってきたことなので」

――日本でも今大会をどのように視聴できるなかと度々尋ねられました。国内のファンの間でも注目度の高い試合です。

「注目っていっても、それ何人いるんだよって話じゃないですか。じゃぁ、街歩いている人間は知っているのかって。僕はそれを少なからず理解している人間なので、まぁまぁまぁ。そうなってしまう悲しさというのは感じてしまいますけどね」

――やはり安藤選手との戦いのことが話題にならない青木選手ですね。

「まぁ彼の人生と僕の人生が交錯するだけで、僕の人生は彼との試合によって変わることはない。格闘技をやっていて、試合に向けてどうだ、こうだっていうインタビュー在り来たりじゃないですか?」

――……。

「それが余り面白いとは思わないので」

――そういう青木選手だからこそ、さきほど言った試合が見たいという人も、青木選手が負ける姿が見たいと思っているファンも含まれてくるということでしょうね。

「『安藤、勝て』って思うんでしょうね。だって、皆、僕のこと見ていて気分良くないんだから。好きなこと言うし、好きなことをやる。貰うモノを貰っている。そういう格闘技界の人が考えている漢気カルチャーというか、『貧乏して、楽しいことして。格闘技していれば良いんだ』ってカルチャーが否定されちゃうんで。やっぱり気分は良くないでしょう」

――アンチ青木というファンの人も、青木選手の強さを認めるからこそ、試合は気になっているはずです。

「僕が一生懸命やっているというのは、見る人が見れば分かると思います。ファイターの一定の基準だったり、取り組みは一生懸命やっています。で、それより上の部分、上澄みの部分は好き嫌いが出てくるので、それは人の取り方です。仕事だから勝つこともそうだし、明日の大会がちゃんと形になるイベントになればという気持ちでいます」

■ ONE 27 計量結果

<ONE世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者] 青木真也:70.1キロ
[挑戦者] 安藤晃司:70.2キロ

<ONE世界ストロー級王座決定戦/5分5R>
ロイ・ドリゲス:51.6キロ
デェダムロン・ソー・アミュアイシルチョーク:51.8キロ

<フェザー級/5分3R>
マラット・ガフロフ:65.8キロ
イブ・タン:65.8キロ

<ライト級/5分3R>
ローウェン・タイナネス:69.7キロ
クアット・ハミトフ:70.3キロ

<ライト級/5分3R>
エディ・アング:70.3キロ
アリエル・セクストン:70.2キロ

<フェザー級/5分3R>
シャノン・ウィラチャイ:65.8キロ
アミール・カーン:65.5キロ

<バンタム級/5分3R>
スティーブン・ランダン:61.2キロ
アナテン・ヘイリ:61.2キロ

<フェザー級/5分3R>
ベネディクト・アン:65.3キロ
ワカー・アマール:65.6キロ

<女子ストロー級/5分3R>
アンジェラ・リー:51.8キロ
アヤ・サイード・サバー:51.7キロ

<フライ級/5分3R>
ヤン・ジェンビン:56.7キロ
アリ・ヤコブ:55.3キロ

PR
PR

関連記事

Road FC45

HEAT41

Movie