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【UFC183】完璧な試合運び見せたナタウが、ワトソンに完勝

<ミドル級/5分3R>
ハファエル・ナタウ(ブラジル)
Def.3-0:30-26, 30-27, 30-27
トム・ワトソン(英国)

両者時折り、スイッチをみせる打撃の攻防でナタウは左右のローを続ける。ナタウがテイクダウン、尻餅をついたワトソンがすぐに起き上がると、試合はローの応酬へ。ナタウはここでローでなく、左ミドルを決め顔面にパンチも伸ばすようになる。間合いを測る攻防のなかで、つねにローを入れていくナタウに対し、ワトソンは距離を掴めない。残り90秒で連打を受けたワトソンがケージに下がると、ナタウが組んで押し込んでいく。

自ら離れたナタウは左ミドル、右ストレートからワトソンの蹴りに合わせて2度目のテイクダウンに成功する。顔面を殴られながら立ち上がったワトソンだが腰をコントロールされ、またも倒される。初回はナタウのラウンドとなった。2R、序盤から左ミドル、左ジャブを軽快に伸ばすナタウは引き続き、勢いのある右ローを蹴りこむ。そしてワトソンの左の蹴りをキャッチしてテイクダウン。起き上がり際にパンチを連打するなど、ナタウが試合を掌握する。

サウスポーの構えから左ハイを見せ、オーソに戻ると右ストレートを打ち込むナタウ。ワトソンも構えを変えて持前の前に出る姿勢を見せるも、そこにテイクダウンを合わされ思うように攻めることができない。残り2分を切ったころからナタウはスタミナをやや切らしたのか動きが落ちる。逆にローを入れるワトソン、ナタウは組んでバックへ回るなど、絶妙のインサイドワークを見せる。

テイクダウンの数を4つに増やしたナタウは、寝技にはこだわらずスタンドに戻る。最後もワトソンの力の入った右ストレートにカウンターでダブルレッグを合わして倒したナタウが2Rもモノにした。最終回、これまでと同じように構えを変えて蹴り、パンチを入れるナタウ。スピニングバックフィストは2度に渡り空振りとなるも、ワトソンのリズムを乱すことには成功する。距離を詰めて打撃戦しかないワトソンは、テイクダウン狙いを切って右ローから左ジャブ、左フックを伸ばす。

ナタウは左ジャブ、構えを変えて左へ回り逃げ切りを図る。手数が落ちたように見えたナタウだったが、要所で右ストレートやフックを入れて、逆転負けはしないような試合運びを見せる。左右のローを連打するワトソンだったが、逆に右ストレートを被弾し動きが止まる。パンチのラッシュに後退し、姿勢を乱したところでナタウがテイクダウン。すぐに立ち上がったワトソンは、ケージ際から逃れることができず、またも倒される。続く立ち上がり際にナタウはワトソンを肩に抱えて、豪快にテイクダウン。勝利を確定的にした。完璧なオクタゴン・ジェネラルシップを見せたナタウの完勝だった。

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