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【ONE WS09】試合結果&ウォリアーシリーズで飛躍?! アジアにモンゴルMMA帝国が築かれる日も……

Purev Otgonjargal【写真】Tシャツがチンギス・ハンのプレウ・オトゴンジャルガル (C)ONE

4日(水・現地時間)、シンガポールでONE Championshipの人材育成大会=ONE Warrior Seris09が開催された。

日本から吉野光が出場し、アリ・モタメドを相手にテイクダウンを何度も決めトップコントール時間も十分にあったが、スプリットで判定負けに。そのモタメドがONE本戦進出を決める悔しい結果に。とはいっても、上野はモタメドを相手に互角以上の戦いを見せていただけにテイクダウン後の打撃、スタンドで打撃を被弾した次のアクションという部分に改善が見られれば、ウォリアーシリーズ卒業も見えてくるだろう。

Otgonjargalそんな2019年のウォリアーシリーズ最終戦で、特に印象に残ったのがフライ級に出場したプレウ・オトゴンジャルガルだ。

韓国のパク・テホを何度もテイクダウンし、そこから先は余り動きがないと思いきや、最終回にパクが動いたタイミングでダースチョークでタップを奪った。上から抑え込むスタイルと思いきや、スクランブルという現代MMAで必須の動きのなかで極める力があることを見せつけた。

Tongarモンゴル人ファイターといえばジャダンバ・ナラントンガラグを筆頭に、強い肉体と打撃力の破壊力の持ち主というイメージが強い一方で、組み技はやや時代に取り残された感があったのも事実だ。

その組みの展開でスクランブルになるやダースで勝つ選手が現れたことで、モンゴルのMMAの進化を伺わせた。

Danaa Batgerel心身共に素材としては抜群、ただし試合の機会がない──それがモンゴルMMA界最大の問題点だった。

かつてレジェンドFCでカイ・カラフランスとの殴り合いを制し、激勝した バットゲレル・ダナーという才気あふれる選手も、その2013年のカラフランス戦の勝利から今年のUFCデビューまで6年の月日で試合機会は僅か4度しか訪れなかった。

Amarsanaa彼に敗れたカラフランスが、この間にTUFでの非公式戦も含めて23試合も経験しているのとは大きな違いだ。

AmartuvshinそれでもモンゴルからはDEEPを経てONEと契約したツォゴーフ・アマルサナー、レジェンドからROAD FCで戦ったアマルトゥウシン・フーヘンフーなど、ゴツゴツとした強さを持つ選手がわずかばかり世に出てきていた。

とはいっても根本的な解決に程遠い状況だったモンゴルMMA界に一筋の光明を与えたのが、アジア全域を市場とするONEの育成プログラム=リッチ・フランクリンとジョナサン・フォント率いるウォリアーシリーズだった。

過去2年でアジア・オセアニア全域を訪れ、人材発掘に努めたこのミッション──フランクリンンは最も印象に残っている国にモンゴルを挙げている。

「モンゴルは人口300万の国なのに、ポテンシャルの高いアスリートが多いことに本当に驚かされた。小さなテントに住んでいる選手がグローバルステージで戦い、経済的に豊かになるだけでなく国を代表する存在になっていくかもしれない」と、フランクリンが語っていた──テントに住む選手こそ上に挙げたオトゴンジャガルだ。

Shinechagtg既にウォリアーシリーズでは4勝を挙げ、来年1月に本戦デビューを果たすシネチャグタガ・ゾルツェツェグ。

Otgonbaaatar10月のウォリアーシリーズ日本大会で印象にインパクトを残したオトゴンバートル・ネルグイらモンゴル人選手を発掘&育成してきた。

1年のうち快適に過ごせる季節が僅か3カ月、対照的に5カ月が凍てつくような寒さのなか、枯れた土地の栄養源──ミネラルたっぷりの岩塩や野性味あふれる馬肉で抜群のフィジカルと精神力を身に着けてきたチンギス・ハンの末裔──草原の豪腕民族が、アジアのMMAを征服する日は意外と近いかもしれない。

ONE Warrior Series09
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
○シェ・ウェイ(中国)1R0分47秒
TKO
×ロッキー・バクトル(フィリピン)
<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
○カルロス・プラッツ(ブラジル)3R
判定
×ジョセフ・ルシアーノ(豪州)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
○アリ・モタメド(イラン)3R
判定
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×吉野光(日本)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
○キム・ジョファン(韓国)2R1分20秒
TKO
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×サハラ・コンサワ(タイ)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
○ソ・ジヨン(韓国)1R1分22秒
TKO
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×ロセル・カタラン(フィリピン)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
○アシュラフ・ファウジ(シンガポール)1R1分46秒
TKO
×キム・ヨンジュン(韓国)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
○ミシェレ・フェヘイラ(ブラジル)1R2分21秒
腕十字
×ナイリーン・クローリー(ニュージーランド)
<98キロ契約/5分3R>
○ガンバヤール・ツムルクヤグ(モンゴル)2R0分09秒
TKO
×フィンセント・マジッド(インドネシア)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
○ヴェト・アンゾー(ニュージーランド)1R
KO
×ゴビンド・シン(インド)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
○クリスティ・オープスト(豪州)1R2分39秒
KO
×ユエン・ハ(豪州)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
○イ・チャンホ(韓国)3R2分28秒
TKO
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×ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
○プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)3R3分43秒
ダースチョーク
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×パク・テホ(韓国)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
─オヴァス・シャン(パキスタン)2R
NC
─アシュラフル・イスラム(バングラデシュ)
<58.5キロ契約)/5分3R>
〇トレク(インドネシア)3R
判定
✖アラン・アルビンド(フィリピン)
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