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【ONE97】フライ級WGP準決勝に出場、日本人キラー=ダニー・キンガド「東京で戦うのは、ワダだ!!」

Kingad【写真】笑顔を絶やさないキンガド(C)MMAPLANET

2日(金・現地時間)、ONE97「Dawn of Heroes」がフィリピンはマニラのMOAアリーナで行われ和田竜光✖デメトリウス・ジョンソン戦と並び、チーム・ラカイ新世代のダニー・キンガドがリース・マクラーレンと戦う。

若松佑弥、和田竜光、そして仙三と日本のフライ級ファイターを撃破し続けているジャパニーズ・キラーのキンガドは、当初はGPセミファイナルをカイラット・アクメトフと戦うよ対だったが。しかし、アクメトフの欠場を受け補欠戦で若松と戦うことが決まっていたマクラーレンが昇格し、10月13日の日本大会で組まれるGP決勝への権利を賭けて戦うこととなった。

試合中は野生の本能にも似た強さを見せるキンガドだが、普段の彼は笑顔を絶やさない、ただただ好青年だった。そのキンガドがラカイの新世代の選手や日本再上陸に関して話した。


──マクラーレン戦が近づいてきました。本来はアクメトフと対戦予定だったのが、対戦相手が代わった形です。

「3週間前にアクメトフからマクラーレンに対戦相手が代わったけど、全く問題ないよ。2人ともテイクダウンして寝技で攻めてくる選手だから、アクメトフ用に立ててきた作戦がマクラーレンにも適応できる」

──カイラットはレスリング色が強く、マクラーレンは柔術色が強いですが、つまりダニーは組まれても倒させずに戦うということですね。

「そうなるね。立って打撃で勝負したい。でも、レスリングやグラウンドに持ち込まれても対応できる。それだけの練習はしてきているからね。リースはテイクダウンを狙ってくるのは間違いない。打撃は絶対的に僕の方が上だからね。それと今回の試合はリングが使われるから、それが僕にとってアドバンテージになるだろうね(笑)。

リングはケージのように組まれて押し込まれることはない。そしてコーナーがあるから、逆に追い込んで打撃勝負ができるはずだよ」

──今大会にはチーム・ラカイから5人もの選手が出場します。つまり他の4選手も自分自身が勝つための練習が必要になってきて、テイクダウン対策に付き合ってくる選手が少なくなることはないですか。

(C)ONE

(C)ONE

「試合前もレスリングやBJJの練習は続けているし、今大会に出ないメンバーにはケビン・ベリンゴンやジョシュア・パシオがいる。

ONE Warrior Seriesに出ているジェリー・オルシムはムエタイ出身だけど、テイクダウンで勝ち続けているからね。チーム・ラカイの僕らの世代はよりコンプリートだ。それにONEで出ていないメンバーでも、Brave FCバンタム級王者のスティーブン・ローマンもいる」

──試合もそうですが、グラップリングの練習でもスティーブンは本当に強かったです。

Brave CF

Brave CF

「スティーブンはONEと契約していないメンバーでは、最強のバンタム級の選手だよ。彼は僕のトレーニング・パートナーなので、僕が試合で経験してきたことをずっと伝えてきた。

でもねスティーブンは凄くシャイなヤツで……なんで、あんなに強いのか僕にも分からないんだ(笑)。本当に分からない。ただただシャイやヤツなんだよ」

──ラカイではジェリー・オルシム、スティーブン・ローマンと並び、5月に修斗で戦ったジアン・クラウド・サクレッグと新しい力がどんどん育っていますね。

KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

「ジアン・クラウドは散打の世界王者で、修斗で戦った時がデビューだった(笑)。寝技の経験がなかったのに、あれだけ戦ったんだ。今はもっとMMAに慣れるようにグラウンドとレスリングの練習を続けているよ。

ジアン・クラウド達が日本の修斗で試合ができたことは、凄く良い経験になっているだろう。僕らがフィリピンだけで戦ってきたのに対し、彼らはキャリアの序盤に日本に行って試合ができた。皆が日本で戦いたいと思っているんだからね。彼は凄く良い経験を積めたよ」

──チーム・ラカイはますます強くなるということですね。ところで金曜日の夜、母国のファンにどのような試合を見せたいですか。

「しっかりと僕の力を見せて……全力で戦って、フィリピン全土のファンに僕の勝利を見届けてほしい」

──そうなると、次は3月に続き10月13日の東京大会ですね。

「東京はマニラに比べて、寒かった(笑)。ただ僕はホテルにいるだけで、どこも行くことはできなかったからね。チームの皆は色々なところに行っていたようだし、次回は試合がなくてチームのメンバーの応援のために東京に行きたいよ」

──いや、何を言っているのですか(笑)。10月13日はフライ級ワールドGPの決勝戦が組まれているじゃないですか。

「あっ、そうだったね。そうだファイナルがあった。アハハハハハ」

──試合中にはあれだけ闘志を見せているダニーなので、オフ・ザ・リングは本当に様子が違いますね。

「アハハハ。もちろん、また日本で良い試合がしたいと思っている」

──誰と良い試合がしたいと思っているのですか。

「どっちでも良いよ。でも、準決勝でワダとDJとどちらが勝つのかって聞かれると、僕はワダだと思う」

──えっ? いや、和田選手には失礼ですが……その答えが返ってくるとは思っていませんでした。

「ワダがKO勝ちする。それが僕の勝利者予想さ(笑)。皆がDJと戦いたいと思っているのは知っている、僕もDJと戦いたい。でも、勝つのはワダだよ。まぁDJが勝ち上がってきても、戦うだけだよ」

■ONE97対戦カード

<ONE世界フェザー級選手権試合(※70.3キロ)/5分3R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]松嶋こよみ(日本)

<Super Seriesムエタイ・世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者]ジョナサン・ハガディ(英国)
[挑戦者] ロッタン・ジットムアンノン(タイ)

<ライト級 (※77.1キロ)ワールドGP準決勝/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
エディ・アルバレス(米国)

<フライ級(※61.2キロ)ワールドGP準決勝/5分3R>
デメトリウス・ジョンソン(米国)
和田竜光(日本)

<フライ級(※61.2キロ)ワールドGP準決勝/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
リース・マクラーレン(豪州)

<Super Series ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ロドレックP.K.センチャイムエタイジム(タイ)
クリス・ショウ(英国)

<フライ級(※61.2キロ)ワールドGP補欠戦/5分3R>
ジェヘ・ユースタキオ(フィリピン)
若松佑弥(日本)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
マウロ・チリリ(イタリア)
アージャン・ブララ(カナダ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ホノリオ・バナリオ(フィリピン)
パク・デソン(韓国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
竹中大地(日本)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ジェイムス・ナカシマ(米国)
岡見勇信(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドワード・ケリー(フィリピン)
シエ・ビン(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ポンシリ・ミートサティート(タイ)
ミャオ・リータオ(中国)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
サマラ・サントス(ブラジル)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
スノト(インドネシア)
ムハメド・アイマン(マレーシア)

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