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【HEAT45】赤尾セイジに勝利、春日井たけし「HEATとパンクラスの対抗戦、名古屋でやりましょうよ!」

Takesih Kasugai【写真】韓国から戻ってきたら、ベルトの一部が剥がれていて……と春日井(C)MMAPLANET

28日(日)に名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で行われたHEAT45で、先輩・赤尾セイジをRNCで下しHEATバンタム級王座を手にした春日井たけし。

越えないといけないと思ってきた先輩に対し、打撃で勝利を決定的にした春日井。試合直後に赤尾戦を振り返ってもらい、今後について尋ねた。


──赤尾選手に勝利し、バンタム級のベルトを獲得しました。今の気持ちを教えてください。

「嬉しいです。嬉しいですけど、素直に喜べないです。疲れました……やはり、色々と想うところはありましたが、パンチで行こうと決めていました。最後はパウンドでレフェリーが止めてくれなかったんでチョークに行ったんです。

今日は実は試合前からフワフワしてしまって。それが試合になっても抜けていなかったです。初回は『このまま赤尾さんに花を持たせる試合になっても良いんじゃないか』とか、弱い心が出てきてしまいました。赤尾さんも頑張っているし、勝ち負けとかでなく、一生懸命やれば良いんじゃないかとか……考えて。でも、そうじゃない、ダメだ。絶対に勝つんだと思いなおしました。勝たないと格闘技じゃないって。

なんでそんな気持ちになったのか、分からないです。試合前に覚悟が決まっていなかったのかもしれないです。そんな風になってしまう試合だからこそ、勝たないといけなかったです……負けられない試合でした。赤尾さんを越えないといけないし、越えないと失礼だし。僕はまだ上へ行くので……」

──パンチでいこうと思ったのは?

「最近、凄く自信がついてきました。それと組ませなくないというのはありました。ただ、組みだって僕は弱くない。どこでも戦えますが、赤尾さんと組みをやると疲れます。スクランブル勝負になると疲弊するので、後先のことはあまり考えずパンチで勝負しようと思っていました」

──赤尾選手も打撃を使っていました。

「ダウンは何が当たったのか、一瞬記憶が飛んだんで覚えていないです。パチンってなって、気が付いたときは赤尾さんが上にました。それよりも、最初にもらった左の三日月蹴りが嫌でした。

すぐに組んでくると思っていたので、赤尾さんの魂をあの打撃戦で感じました。打ち合ったし……貰ったし、良かったです。そういう戦いができて。」

──そして、初回はパンチで行くという意志で力が入っていたようにも見えました。

「そうですね……見すぎちゃいました。2Rになって、そこを修正しました。いつも練習しているアッパーが当たって、赤尾さんの目がヤバいってなっていたんです。そうなったら行こうと思っていたので。それに自分のペースだと、動いてもスタミナは切れないんです」

──しっかりと一本で勝てました。この勝利をこれからに活かさないといけないです。

「自分でも分かっているんです……30歳を過ぎるとUFCは難しいって。分かっていても、頭の中にUFCはあります。UFCを目指すから、少しでも強くなって上にいける。最初からUFCがなくて、この辺でなんて思っていると、そこにも行けないです。アマチュアの時に先輩からプロになりたいんじゃなくて、チャンピオンを目指せって言われて。そこと同じだと思っています」

──春日井選手はパンクラスとHEATに並行して出場しています。そしてバンタム級KOPはハファエル・シウバです。

「任せてくださいよ。パンクラスと修斗のチャンピオン対決があるから、そこにシウバが出ると、なかなか機会が巡ってこないと思います。でも、僕もピークはあと2年か3年、まだ少し強くなれると思います。だから来た試合は全部受けます。ケガもないから、1週間後には試合に向けた練習を始めます。

なので、パンクラスで良い相手とやらせてほしいです。今日の試合、僕が負けるとパンクラスは嫌だったと思います。僕はパンクラスのランカーですから、パンクラスの価値を下げるなんてことはできなかったです。僕はHEAT代表ですけど、パンクラスも背負って戦いました。

でも、HEATのタイトルマッチ──チャンピオン、ライト級でチャンピオンになったキム・ギョンピョもそうですが、パンクラスのチャンピオンに負けていると思っていません」

──今日はそのパンクラスで戦うようになった岸本泰昭選手もライト級タイトルマッチを視察に来ていました。

「そうですか!! 岸本選手もHEATで戦っていたし……HEAT、凄く良い大会ですよ。僕はHEATのエースだと思っています。HEATに誇りを持っています。良い試合も多いし、もっと皆にHEATを知って欲しいです。HEATはイベントであって団体ではないです。でも、出ている選手はパンクラスにも、修斗にもDEEPにも劣っていない。

だからパンクラス✖HEATをやりましょうよ。パンクラスの名古屋大会をHEATと合同でやって、パンクラスの日本人選手が、僕やHEATの韓国人選手、ブラジル人選手と戦えば良いんですよ。名古屋でやりましょう!!」

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