【Shooto 30th Anniv.】魂、死力を尽くした打・投・極。藤井伸樹が、石橋佳大を残り10秒で倒す
<バンタム級/5分3R>
藤井伸樹(日本)
Def.3R4分50秒by TKO
石橋佳大(日本)
鋭いローから左ハイを繰り出す石橋、組み合いになると藤井がケージに押し込むが離れる。シングルレッグからバックを伺う石橋、胸を合わせた藤井がボディロックテイクダウンを決める。ギロチンを防ぎ、スクランブルでバックについて藤井は離れると、右ストレートを打っていく。左フックで前に出る石橋、左ジャブを被弾したが右フックから組んでバックを取り、そのまま自ら背中をつけて寝技に持ち込む。
胸を合わせて上を取ろうとする藤井からバックを取り切った石橋が、四の字フック&RNCを狙う。手首を掴んで右腕を手繰ろうとする藤井のロールにも、石橋は背中に乗り続ける。前方に落ちそうになり腕十字に転じた石橋、腕を抜いた藤井の勢いのある右のパウンドを打ち込む。立ち上がって強いパンチを狙った藤井に対し、シングルからスクランブルに持ち込んだ石橋だったが、右ストレートを受けてダウン。藤井はパウンドを落としながら、初回終了を迎えた。
2R、石橋のハイにも藤井は右ストレートで打って前に出る。1発、2発と右を打たれた石橋はシングルレッグへ。首を殺した藤井が上を取りきり鉄槌を振り落とす。石橋はここもダブルレッグか立ち上がるも、ダメージが蓄積しているのか後方に倒れる。上から殴ろうとした藤井に対し、そのつっこみにバックに回った石橋がバックマウントへ。胸を合わせた藤井は鉄槌を連打し、足を捌きアームロック狙いの石橋のバックを制する。
ガードを取った石橋は、パスからマウントを狙うの藤井の動きを呼むと、すかしてバックへ。四の字フック&パンチ、さらに絞めを狙う。手首を掴んで防ぐ藤井に対し、石橋が後方からパンチを打ち込む。パンチを受けつつ胸を合わせた藤井が上になったところで2Rが終了した。
激しすぎる攻守の入れ替わりを経て、最後の5分へ。石橋が右ジャブを2つ入れると、藤井も右を返す。両者、ダメージが蓄積し疲れで足元がおぼつかないなか打撃戦を繰り返す。ワンツーを当てた石橋、直後に右ストレートで藤井がダウンを奪うも、石橋は立ち上がりその右にダブルレッグを合わせる。バックを取った石橋はバックマウントからRNCへ。
かなりタイトに入るも、藤井はここも手首を掴んで粘る。上方に移動して絞めを防いだ藤井はついにスクランブルに持ち込みスタンドへ戻ることに成功。ここから足を止め、フック、前手のジャブの差し合い、そして蹴りを交えて魂の打撃戦へ。組んでも長続きしないほど疲弊した両者、相打ちが続き、打っては打たれを繰り返す。壮絶な殴り合いは、残りの10秒で藤井が右ストレートを打ち抜き決着を見た。
「2年振りの勝利、ようやく修斗で勝つことができました。石橋選手に感謝しています。石橋選手だから、良い試合をできることができました。また頑張りますので、良かったらまた見に来てください」──と勝者は、しっかりとした口調で語った。