【ONE91】猿田洋祐の持つストロー級王座に挑戦、ジョシュア・パシオ「再び自分に自信が持てている」
【写真】同じ笑顔でも1月のジャカルタと違い、表情が引き締まっているパシオ(C)MMAPLANET
12日(金・現地時間)、フィリピンはマニラのMOAアリーナで開催されるONE91「Roots of Honor」で、前ONE世界ストロー級王者ジョシュア・パシオが、ダイレクト・リマッチで現チャンピオンの猿田洋祐に挑戦する。
1月のジャカルタ大会でベルトを猿田に譲り渡したパシオ。この3カ月で、チーム・ラカイ所属の4人のONE世界王者は全員がベルトを失うこととなった。
敗北を糧に立ち上がったパシオに試合を翌日に控えた状況で話を訊いた。その彼の顔つきは、1月のジャカルタ大会とは明らかに違っていた。
──いよいよ明日、猿田選手との再戦が迫ってきました。
「計量もハイドレーションもパスし、体も気持ちも準備は万全だよ」
──1月の試合は拮抗していました。試合が終わり、判定結果が告げられるまでどのような気持ちでいましたか。
「5Rが終わり、僕は自分の手が挙げられると思っていた。でも王者らしく、もっとアグレッシブに戦う必要があった。もっと試合の流れを掴まないと。明日はそうなるように戦うよ。
改めて試合映像を見たとき、たくさんのミスが見つかったんだ。しっかりとゲームプランを実行できなかったし、下がる場面も少なくなかった」
──正直にいえば、最終回ジョシュアの顔が弱気になったと思います。
「そうだね……。そこは本当に見直さないといけないと思ったよ。最後は自信も集中力もなくしていた。それが顔に表れてしまった。そんな顔を見ると、ヨースケは逆に自信を持って攻撃できるに決まっているよね」
──ただし、敗戦の数日後にチャトリ・シットヨートンCEOがジョシュアが勝っていたと発言しました。あの時はどのように思いましたか。
「彼が何を言ったかということより、すぐに再戦があるなということが真っ先に頭に浮かんだ。そして、即トレーニングを再開しないといけないと思った。そこから試合を見直したんだ」
──ONEはダイレクト・リマッチが多いですが、選手として技量を積む時間が欲しいと思うことはないですか。
「ハードなことは確かだよ。でも僕らはマーシャルアーチストだから、いつでも戦えるようになっていたい。そして、それこそチャレンジだと思う。チャレンジを楽しみたいし、いつ声が掛かっても戦える気持ちでいたいと僕は思っている」
──では明日は前回の試合から学んだことを生かし、どのように戦いたいですか。
「自信を持って、やるべきことに集中し、ヨースケにぶつかっていきたい。今は再び自分に自信が持てているし、新しい自分を見せたいと思う」
──ジョシュアに続き、1月のマニラ大会でジェヘがベルトを失い、2週間前の東京でケビンとエドゥアルドが揃って敗れました。僅か3カ月でチーム・ラカイのベルトは4本から0本になったことでプレッシャーは感じないですか。
「こういうことはチーム・ラカイにとって初めてのことじゃない。0勝5敗という結果をマニラ大会で喫したこともある。敗北を生かして、強くなる。ポジティブでいられるだけの経験をしてきたからね。弱点を知り、僕らは強くなってきたんだ。確かにインターネットでバッシングされるのは辛いことだよ。でも、また顔をあげて前を向いて戦うしかないからね」
──今日のジョシュアの顔つきは、ジャカルタの時よりずっとシャープで凄く集中できているように見えます。何より眼力が違います。
「本当に? ジャカルタの時はどうだった?」
──あの時は失礼ながら緩かったです。
「きっとそうだったんだろうね。あの時はなんだか、色々と余計なことを考えてしまっていた。今は如何にヨースケを越えていくか、いかにプレッシャーを跳ね返すのか、試合に向けて気持ちを集中させることができている。だから、もうケージのなかでそれを見せるだけだよ」
──押忍。良い試合を期待しています。
「ありがとう。ところでハヤト・スズキはどうしているんだい? 1月の試合が流れた時に『申し訳ない。試合ができなくなって』と連絡を貰っていたんだ」
──鈴木隼人選手は日本のプロモーションなどで戦うことは問題ないのですが、ONEのレギュレーションは日本とは違い戦えない状況です。なので違うプロモーションで戦う可能性があるという話も伝わってきます。
「ハヤト・スズキは体力も精神力も強い。2017年に戦った時に僕は彼の強さをこの身をもって知った。ハヤト、例え他の大会になろうが1日でも早く、君の試合が見られることを願っている。ハヤト・スズキの爆発力溢れる試合が、また見られる日が来るのを待っているよ──そう彼に伝えてほしい」
■ONE91対戦カード
<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]ジャダンバ・ナラントンガラグ(モンゴル)
<ONE世界ストロー級(※61.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]猿田洋祐(日本)
[挑戦者]ジョシュア・パシオ(フィリピン)
<ONEフライ級(※61.2キロ)ワールドGP準々決勝/5分3R>
和田竜光(日本)
グスタボ・バラルト(キューバ)
<68キロ契約/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
フー・チャンシン(中国)
<キック・ライトヘビー級/3分3R>
イブラヒム・エルブウニ(モロッコ)
アンドレイ・ストイカ(ルーマニア)
<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ルイス・サッポ(ブラジル)
ジェイムス・ナカシマ(米国)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
エドワード・ケリー(フィリピン)
イ・スンジョン(韓国)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
エリック・ケリー(フィリピン)
クォン・ウォンイル(韓国)
<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)
オグニエン・トピッチ(セルビア)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
アフマッド・カイス・ジャスール(アフガニスタン)
シエ・ビン(中国)(中国)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ニコ・ソーナルテ(シンガポール)
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ルーシラー・プーケットトップチーム(タイ)
MOMOTARO(日本)(日本)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ビ・ウェン(ベトナム)
ドゥイ・レトノ・ウーラン(インドネシア)
<ストロー級(※61.2キロ)/5分3R>
ラモン・ゴンザレス(フィリピン)
藤沢彰宏(日本)