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【REAL06】福岡大会は8月開催が濃厚に。「全てはヴィザ次第。内柴の正式出場が決定しました」(山田重孝)

Yamada & Uchishiba【写真】キルギスの民族衣装を纏う山田代表と内柴正人(C)REAL:ARZALET

7日(日)、RELA/ARZALETの山田重孝代表より「話したいことがある。仕事場の近くまで行きます」と連絡が入った。REAL次回大会に関して、続報が聞かれると思い山田代表を急きょインタビューすることが決まった。


──何か大切な発表があるということですが、まずソウル大会の感想をお願いします。

「まさかキルギスのザミルベック・シルガバエフが負けるとは思っていなかったです。寝かされるとあそこまで脆いとは。ただカルロス・トヨタが素晴らしくグッドシェイプでした。20キロも体重を落として、研究と練習量の差も出たのでしょうね」

──そしてREALが7月に福岡で開催されるのですが、それまではソウル大会が行われることはあるのでしょうか。

「いえ、韓国の方は評判も良くて、体制も固まってきているのですが、今一度人材の確保に掛かろうと思います。その間、ケビン・パクなどは他の大会に出して経験を積ませ、日本で戦ってもらおうかと。そして福岡大会なのですが、7月に予定していましたが8月になるかもしれません」

──えっ……。

「私が1月にキルギスを訪れ、5日以内にビザ取得のためにパスポートの情報を届けると言っていたにも関わらず、来たのが一昨日です。さらにそこにはマルキーニョス・ソウザと戦う予定のWEFミドル級王者ヌルスルタン・ルジボエフのパスポートのコピーがない。その後も今日送る、何時間後に送るというのが届かない。他の選手に関しては5人、6人と届いているのに肝心のルジボエフのは届かない。マルキーニョスのリベンジ、決着戦ですからルジボエフが来日できないと始まらないです。なので福岡はこのまま7月に開くつもりでいますが、8月になっても致し方ないと思っています」

──5月のパンクラスにはWEFバンタム級王者ディションバイ・バキトベックの来日がすんなり決まっていますが……なぜ提携しているREALの方に問題が起こるのでしょうか。

「ディションバイ・バキトベックがパンクラスに来ることは良いことです。どのようなルートなのか、選手やマネージメントと直接やっているのでスムーズなのかもしれないです。対してウチはWEFと提携している。オーナーのルスラン・キジルミシェフさんが凄く大らかな方なのでこのような状況になってしまうのです。キルギスを訪れたのだから、どのような国はご存知ですよね?(笑)」

──確かにそうなのですが……。つまり重大発表というのは、福岡大会の時期がずれるという話だと?

「いえ、内柴正人の出場が正式に決まったことをお伝えしたくて」

──……。いや、それは前回のインタビューで山田代表が触れられていたではないですか。

「あの時は正式ではなく出てほしい……出るというのは私の意思表示でした。それが正式に決まったということをお伝えしたくて」

──……。ルールはどうなりますか。

「今、そこをどうするかを話しています」

──それだと前のインタビューと変わりないではないですよ、山田さん(苦笑)。

「アハハハハ。そこは要検討中ということで」

──何のためのインタビューだと、読者から思われてしまうではないですか(笑)。

「まぁ、正式に出るということをね──MMAPLANETさんにお伝えしたくて」

──分かりました。ありがとうござます。しかし、山田代表がなぜ内柴選手にここまでこだわるのか。今も柔道連盟はともかくとして、世間でも色々と言われREALにネガティブな印象を与えるかもしれないです。

「確かに内柴は捕まりました。柔道で五輪を2度も制した人間ですから、社会的な影響も大きかったです。ただし、彼は罪を償ったんです。罪を償った人間に対し、ああだこうだというのは私怨です。認めない人は認めないでしょうが、彼は凄く良いヤツです。先輩想いであり、後輩想いでもある。ウソもつかない」

──私もキルギスで内柴選手と話し、その人柄を知ることもできました。ただし、世間一般はそうではない。私自身、以前は彼が柔術の大会に出ても取材しなかった。逆に普段は柔術のレポートなど掲載しないメディアが、スキャンダルさを追うように彼の柔術の試合を報じていました。つまり、REALに出るということは山田さんの意志とは別に、内柴選手はスキャンダラスな存在になることもあり得ます。

「実は私自身が彼をそういう風に見ており、REALに担ぎ出せないかという邪な考えでコンタクトを取り始めたんです。服役中の彼に手紙を書き、面会を求めました。そして面会をしている間に、信頼関係が芽生えました。最初に友達になり、出所して柔術の指導をするようになると弟子になっちゃいました。その後キルギスで彼が柔道の指導をするようになり、その件も含めて絆がさらに深まりました。

柔道の人間として彼が認められていないのは日本の組織からです。海外で内柴は追放も何もされていない。そういうなかで私と内柴には人間関係があります。柔道界とはそういう状況において付き合せていただくだけです」

──ではケージのなかでルールは未定ですが、日本で実戦を行う内柴選手にどのような戦いをしてほしいと思っていますか。

「彼はキルギスのために戦います。そして、復興支援のために出ます。正直なところ、最初は彼にMMAを戦ってほしくて面会に行きました。邪な想いで(笑)。でも、今はそういう風なことは考えないです。内柴の気持ちを大切にしたうえで、世間に隠れて彼に何かをさせるという気持ちもない。私が用意できるステージを彼に使って欲しい」

──木村政彦✖エリオ・グレイシーのようなルールで戦ってほしいです。

「ほんと、MMAに出てほしいと思っていた時は柔道✖柔術というつもりでいました。今回はどうでしょうね……それは正式発表を待ってください。とにかく内柴正人という人間は、柔術をやらしてもピカイチだし、勝負強さは誰にも負けないですから」

──正式発表はいつ頃と考えられていますか。

「キルギスからパスポートのコピーが必要な分だけ届き、ヴィザが取得できてから……になります。なんちゅう大会をやっているんだと、自分でも思います(笑)」

ともあれ福岡で、ケージのなかで実戦を戦うことが決まった内柴より、REAL出場への想いが届いたのでお伝えしたい。

内柴正人
「山田さんに色々とサポートしてもらい、今のキルギスでの仕事が生まれました。その中でキルギスにいる日本人や日本にいるキルギス人にも出会いました。キルギスで生活していく中で、格闘技にも出会い、格闘技から柔道に専念する選手にも出会いました。ルールは分かりません。日々生活するなかで広がった私のトレーニング種目に合うモノがあれば、地元での大会は身体を使ってやってみたいです。あくまでも練習で経験したものの中からルールは決めて欲しいですが、全て師匠である山田さんに託します」

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