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【ONE91】マニラで和田竜光がグスタボ・バラルト──身長150センチのオリンピアン・レスラー──と対戦

Balart v Puerta 02【写真】とにかく、このリフト技のような豪快なレスリングがバラルトの持ち味だ(C)TITAN FC

3日(水・現地時間)、ONE ChampionshipのオフィシャルFacebookに12日(金・同)にフィリピンはマニラのMOAアリーナで開催されるONE91「Roots of Honor」の対戦カードのグラフィックが掲載され、和田竜光がフライ級ワールドGP準々決勝でグスタボ・バラルトと対戦することが明らかとなった。


本来、和田は3月31日の両国大会でイヴァニルド・デルフィーノと対戦予定だったが、大会まで1週間を切った26日に対戦カードからその名が見られなくなっていた。この時点で、対戦相手の変更とマニラ大会で戦うことは和田陣営には知らされていたようだが、このタイミングでパブリックへの発表となった。

日本大会出場が流れ、すぐにマニラで戦うことになった和田。その対戦相手バラルトはロンドン五輪グレコのキューバ代表で、2015年にコロンビアでMMAデビューを飾ると、そこからは米国内ラテンアメリカンMMAといっても過言でないTitan FCを主戦場に戦ってきた。タイタンFCではフライ級でトップを目指していたが、ホゼ・トーレスというフライ級とバンタム級のチャンプ・チャンプが存在しており、彼をいかにUFCにステップアップさせるかという思考でプロモーションも動いていたために、バラルトにはなかなかタイトル挑戦の機会が巡って来なかった。

そのトーレスのUFCステップアップ後もキャリア唯一の敗北を喫した相手=ジュアン・プエルタがカザフ大会で現地のファイターと王座決定戦を行ったという事情もあり、無冠ばかりかタイトル挑戦経験がない状態が続いていた。

それでも1月のタイタンFC52でワルカル・クルーズを20秒でワンパンKOし、プエルタへの挑戦をアピールしたばかりだったので、バラルタのONE転出と和田戦はサプライズ感がある。その一方でUFCがフライ級の活動を停止すると発表したことで、北米においてONEがフライ級の頂点になりつつあることが確認できるバラルタのONEとの契約といえる。

とにかく背が低く、肉厚のあるボディが特徴的なバラルト(C)TITAN FC

とにかく背が低く、肉厚のあるボディが特徴的なバラルト(C)TITAN FC

キャリア8勝1敗、公称でも身長は150センチのバラルトは、まさに豆タンクのような体躯を誇るファイターだ。レスリングのオーソ、つまり打撃ではサウスポーの構えで思い切り右フック、そして左のオーバーハンドを放つ。当てればKO、当たらないと豪快なリフトからのテイクダウンというのが持ち味だ。

とにかくパワフル、かつキューバのレスリング界でトップにいたのだから、ただのバカ力の持ち主でないことは確か。いずれにせよ、その150センチという身長は和田としても未体験ゾーンになることは間違いない。いかにパンチを見切るか、テイクダウンに関してはONE特有の裁定基準もあり倒されることよりも、倒された後を重視したい和田だ。

ONE世界フェザー級王者マーチン・ヌグエンがジャダンバ・ナラントンガラグの挑戦受け、猿田洋祐がジョシュ・パシオとのダイレクトリマッチでストロー級王座初防衛戦を戦う同大会では、藤沢彰博が地元のローマン・ゴンザレスと対戦するストロー級マッチも組まれ、MMAマッチに日本人選手が3人出場することになっている。

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