【ONE FN27】好きなように攻めさせなかった和田だが、ザキロフを止めることはできず……判定負け
【写真】バック奪取からの手数ーーでザキロフの印象が強かったか(C)ONE
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
サンジャル・ザキロフ(ウズベキスタン)
Def.3-0
和田竜光(日本)
左ハイのザキロフが、スピニングバックキックを繰り出す。和田は下がらず右を当てる。直後の組みの展開で、すぐに離れた和田が右を伸ばす。ザキロフは右ローからハイ、直後にダブルレッグテイクダウンを決める。和田は立ち上がると、離れたザキロフがスピニングホイールキックへ。と、和田のカーフで姿勢を乱したザキロフは腕十字を防がれると、足を取られた状態でトルネードキックを見せてスタンドに戻る。
直後の組みに和田は、右を差して首相撲からエルボーを放つ。ザキロフはヒザ蹴りも、急所に入り試合が中断される。リスタート後、ワンツーからヒザのザキロフ。和田はカーフで再び、尻餅をつかせる。ザキロフはダブルレッグを切られ、コーナーに和田を押し込む。ボディを打ち合い、離れてカーフの和田がザキロフの組みをかわし、右を当てる。和田はしっかりとダブルレッグを切り、回転系の蹴りも食わない。ザキロフはジャブを当てるも、和田はカーフを続ける。残り10秒で右を当てた和田に対し、ザキロフが再び急所にヒザを入れてしまう。互角の攻防だが、イケイケのザキロフは思い通りにならない試合にフラストレーションを感じているか。
2R、ザキロフが右カーフ。スピニングバックキックをかわした和田は、ボディを殴る。ザキロフは派手な蹴りとダブルのコンビも、和田は倒されない。とジャブを伸ばし、スイッチスタンスのザキロフの前蹴りがまたも急所に入る。スイッチはカーフが効いている表れか。
3度目の中断、ザキロフにイエローカードが提示された。再開後、ジャブを当てたザキロフに対し、和田はテイクダウンを切る。右アッパーも見せるザキロフが、拳の攻撃で攻勢を握りかける。和田は下がらず、スピニングバックキックを腹に受け、続くダブルレッグでエプロンに。リング中央で下の状態で試合が再開されると、すぐにロープまで移動した和田はバックを譲って立ち上がる。一度引き、直後にジャンプしてバックを制したザキロフがボディトライアングルを取って、グラウンドへ。後方からパンチを受ける和田は流血が見られ、右目が腫れている。
殴る合間に、勢いをつけてRNC狙いのザキロフ。エルボーはグローブで防ぐが、鉄槌で殴られた和田は明白にリードを許した。
最終回、ザキロフはジャブからダブル。切った和田はジャブを伸ばし、右アッパーへ。ザキロフが組んでヒザ蹴り、和田は右フックを入れて離れる。和田はジャブをブロック、バックキックをかわしてテイクダウンを切る――が、待ちの状況だ。右を伸ばして前に出た和田は、テイクダウンを切ると左フックを空振りする。
必死で組み続けるザキロフは、逃げ切り狙いか。ボディを殴られた直後に右を入れた和田は、テイクダウンの防御で時間を取られてしまう。ジャブから右の和田、ザキロフはテンカオを繰り出す。蹴り、テイクダウンを動き続けるザキロフは攻めている印象を残せている。一発が欲しい和田だが、右は空を切る。残り1分、右をガードするザキロフがトルネードキック。疲れているはずだが、手を出し続けるザキロフは後ろ回し蹴りから、背中をつけてガードポジションを取る。
背中を見せたザキロフを殴った和田だが、ザキロフは立ち上がってタイムアップを迎えた。基本的にバック奪取はそこまで大きな効果点でないONEルールだが、競り合いのなかではインパクトは大きいか。効果的より、手数を取る傾向もあるだけに……果たして、ジャッジは3者揃ってUNDEFETEDというTシャツを着たザキロフを支持し、13連勝を達成。MMAは厳しいということを試合展開はともかく、結果で和田は見せることはできなかった。