【JBJJF】北海道柔術オープン&アマクイ・ホッカイドーWエントリー、冨田尚弥「強い選手と戦いたいです」
【写真】ザ柔術アカデミーというべき、素晴らしい雰囲気の写真 (C)NAOYA TOMITA
24日(日)、北海道札幌市にある中島体育センターで日本ブラジリアン柔術連盟(JBJJF)主催の第3回北海道柔術オープントーナメントとAmateur QUINTET Hokkaido 2019が同時開催される。
パラエストラ札幌の冨田尚弥は、両大会にエントリーしている。柔術のライトフェザー級で日本の頂点を狙う彼は、ノーギのクインテットで何を学ぼうとしているのか。自信のパーソナルのことを含めて、意気込みを語ってもらった。
Text by Takao Matsui
――冨田選手は、何歳から柔術を始めたのでしょうか。
「高校2年生です。親の影響を受けて小さい頃から格闘技が好きで、PRIDEをよく視ていました。柔術家ではベタですが、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ選手が特に大好きで、小学生の時から憧れの存在でした」
――その時は、小学生だったのですね。長くこの業界に携わっていますと、月日の流れの早さを感じます……。
「関節技や絞め技に興味があったので、小学生の時に柔道を始めたんです。中学でもやっていたんですけど、投げ技が苦手で1年くらい離れた時期がありました。それでも格闘技がやりたくて、また柔道を再開したんです」
――小・中学生は、格闘技イコール柔道だったんですね。
「本当は、ノゲイラ選手のブラジリアン柔術をやりたかったんですけど、ブラジルに行かなければできないと思っていました」
――また小学生らしい発想ですね。
「それが調べてみたら、家の近くにパラエストラ札幌があって、そこでブラジリアン柔術を学べることに気づいたんです」
――思ったよりも近くにブラジルがあったと。
「自宅から自転車で通える距離でした(笑)。それまで柔道をやっていたので、寝技には少しばかり自信があったんですが、回転して逃げる相手のガードワークに対応ができず、コテンパンにやられました」
――柔術特有の動きに戸惑ってしまったのですね。ショックだったでしょうね。
「スゲーって思いました。知らない技もたくさんありましたし。これが柔術なんだと感動してしまい、もうそこから柔術中心の生活になりましたね」
――挫折ではなく、逆に興味が増したと。
「柔道の時にノゲイラ選手の技を真似して、部員によくかかっていたので、できると思っていたら全然ダメでした。ようやく本物に出会った感じでしたね。大学に進学しても柔術中心の生活で、それは就職をした今も同じです」
――現在は、どのような仕事をされているのですか。
「不動産管理の仕事をしています。よほどのことがない限り、柔術の練習ができるので、週5回はやれています」
――柔術が生活の軸となった今、具体的な目標はあるのでしょうか。
「本当は柔術の仕事をして生活できればいいのでしょうが、まだまだ実績が足りないので、それを築いているところですね。昔は黒帯になることが目標だったんですけど、茶帯の時に全日本選手権で優勝して夢が実現してしまったんです」
――そこから違う景色が見えたと。
「でも黒帯は、天井がないじゃないですか。ムンジアルで勝ちたいと言っても、まだ自分は黒帯の日本一になっていないので、言える立場ではないですし。国内で勝っていないのに、そこは言えませんよね。
北海道出身でムンジアル準優勝の本間祐輔選手に、黒帯になってから話をしたことがあるんですが、『まだまだ、これからだよ』と言葉をもらって、初心に返った感じがしました」
――たしかに黒帯になってから、本当の戦いが始まるのかもしれませんね。
「そのためにも、強い選手と戦いたいですね。自分はライトフェザー級なので、嶋田裕太選手や橋本知之選手がいます。歳が近いので、彼らの活躍はとても刺激になっています」
――2人との対決が実現したら楽しみです。全日本だと橋本選手もライトフェザー級ですしね。今回、北海道オープンとアマチュアクインテットにダブルエントリーしていますね。
「そうなんです。でも、まだ対戦相手がいないので、ぜひエントリーしてきてほしいです(3月5日現在)。柔術は、2月に大会で負けてしまったので、その悔しさを晴らすためにも試合をしたいですね」
――ノーギのクインテットに出場したのは、なぜですか。
「普段、遠征は個人で行動することがほとんどなので、団体戦はどんな感じなのか興味があったからです。ルールも動きがある展開が多いですし、体重が軽くても引き分けに持ち込めることができますよね。公平な感じがして面白そうなイメージがあります。札幌でも、クインテットを盛り上げたいので、ぜひエントリーをお待ちしております」