【DEEP88】ビクター・ヘンリーの挑戦を受ける元谷友貴「スコッギンスより厳しい試合になる」
【写真】それぞれの局面での完成度が非常に高いウェルラウンダー元谷が、バンタム級王座初防衛戦でビクター・ヘンリーを迎え撃つ(C) MMAPLANET
3月9日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP 88 IMPACTでビクター・ヘンリーを相手に元谷友貴がDEEPバンタム級王座の防衛戦を行う。
昨年10月に釜谷真に勝利し、フライ級に続き2階級制覇を成し遂げた元谷は大晦日のRIZINで元UFCファイターのジャスティン・スコッギンスをシザースチョークで一蹴した。
打・組・極が揃って精度の高い元谷はGrandslam、パンクラス、そしてDEEPで日本のバンタム級トップファイターとしのぎ合いを続けてきたチャレンジャーとの戦いを厳しいものになると断言した。
──DEEPバンタム級王座初防衛戦に向けて、調子はいかがですか。
「今の状態はいつも通り順調に来ています」
──大晦日のRIZIN、ジャスティン・スコッギンス戦から2カ月のインターバルでの試合となります。
「あまり休まずというか……すぐに動き出しました。お正月休みもまぁなくて。3月にDEEPがあるということで試合が組まれるなと思っていたので。あの試合ではケガもなかったですし、これまでもケガがないと休まずにすぐに体は動かしてきたので」
──挑戦者ビクター・ヘンリーは昨年8月のDEEP初戦で大塚隆史選手に勝っていますが、それ以前にも錚々たる日本のバンタム級ファイターと戦ってきた選手です。
「打撃も強くて寝技も強い、スタミナもある選手ですね。動画がそれほど残っていなくて大塚戦の印象が強いのですが、寝技は普通の感じでないです。柔術とは違って、いきなり関節技を仕掛けたり……バックを取られたときにいきなりヒザ十字だとか、大塚戦でもスタンドでアームロックから投げていったりしていましたしね。ただ、1度見せた動きはある程度は防げると思います」
──驚き具合ではスコッギンス戦のシザースチョークの方が上ではないでしょうか(笑)。
「アハハハ。アレは練習中でも三角絞めを必死に耐えてきた人に掛けてきた技なんです。ヒザの裏に手をまわして、腕と手で自分の足を抱えて絞めていく技で、深く入ればまぁまぁ極まります。スコッギンスはあまり仕掛けられたことがなかったんじゃないですかね」
──一本勝ちすると、次の試合にも良いイメージで入っていくことができるとかはありますか。
「次の試合のことを考えると、試合時間が短かったですね。もう少し長い方が……スコッギンスはUFCの試合を見るとスクランブルも強かったので。そういう部分で彼とやって自分がどれだけやれるのかを確認したかったというのはあります。試して、どんなもんかを体に慣らしておいた方が次に生かすことができるので」
──あの勝ち方をして、それはもう贅沢なこだわりですね(笑)。スコッギンスにサクっと勝つなんて、とんでもない勝利だったと思うのですが……。
「アハハハ。でも、自分のなかではビクター戦はスコッギンスより厳しい試合になると思っているんです」
──おお、そうなのですかっ!!
「ビクターは強いです。どんな感じになるのか全く分からないですが、自分の好きなことができれば良いかなと思います。相手の動きを意識しすぎても良くないので、ビクターの動きというのは癖を見るぐらいにして……今後、上に行くためにもしっかりと全局面で上回って勝ちたいと思っています。
今回勝つと、勝手な予想なのですがRIZINでも去年よりも強い相手とやることになると思っています。勝てば勝つだけ、強い相手と試合が組まれるでしょうし。そこを考えると、ビクターにしっかりと勝たないといけないです」
──ガチャガチャした動きをする選手という印象があります。
「ガチャガチャというか圧を掛けてくると思います。そこで負けず、僕の方がプレッシャーを掛けていきたいですね」
──今後という話がありましたが、元谷選手にとってDEEPの王座防衛戦はどのような意味を持っているのでしょうか。
「しっかりと勝つことです。フライ級に続いてバンタム級でチャンピオンになることが自分の力を示すことだと思っていたので。このベルトを目指す人がいるなかで、自分がベルトを巻いたので」
──次の大会はお昼にJEWELSがありますが、RIZINも男女混合大会ですし、そのあたりで女子に負けたくないという意識は持っていますか。
「それは考えたことないです。自分の試合でしっかりと勝つことに集中しています。そこしか考えていないですので、ビクター戦もしっかりと勝ちたいと思います」