【UFN145】ピョートル・ヤン、打撃で圧倒&組みも支配──ドッドソンを寄せ付けず無慈悲な判定勝ち
<バンタム級/5分3R>
ピョートル・ヤン(ロシア)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ジョン・ドッドソン(米国)
左回りから細かいパンチをまとめて前に出るドッドソン、右に回してかわすヤン。ドッドソンは左ボディストレート、再度距離を詰めるもヤンが首相撲からヒザを狙う。ヤンの右ミドルをキャッチしてテイクダウンしたドッドソンは自らスタンドに戻ると、右ストレートを被弾して動きが落ち、右の追撃を受ける。ここでヤンは右ミドルをまたもキャッチされ、一度テイクダウンされてから立ち上がり足払いでドッドソンを振り払う。
右オーバーハンドを当てたヤンは、跳びヒザへ。キャッチしたドッドソンがボディロックで捕え左エルボーを入れて離れる。そこを追いかけて右を振るうヤンは、ワンツーからスリーフォーとパンチを打ち込む。ケージを背負うシーンが多く、必死に間合いを外しにかかるドッドソンに右を当てたヤンがヒザをボディに突き上げる。さらに右ストレートを当てるなど、ヤンが終了間際に左を一発被弾したが問題なく初回を取った。
2R、前に出てきたヤンに、細かいボディを連打したドッドソン。ガチャガチャとしたパンチのみで、打撃で押されている印象は否めない。対して、ヤンは踏み込んで右ストレートを伸ばし、シングルレッグを切る。蹴りはキャッチされそうなるヤンは、ここも右ストレートをヒットさせドッドソンをケージに追い込んでいく。
ドッドソンは左ローを入れ、直後に左フックを当ててダウンを奪う。立ち上がったヤンはボディにヒザを受けるが、前に出てワンツーを打ち込む。ドッドソンはボディを当て、足払いを仕掛ける。動じないヤンが左フックをヒット、ドッドソンはケージの前から逃れるもボディを打たれ、ケージを背負って右ストレート、続いて首相撲&ヒザを受ける。ヤンは左を当てて、左右のフック、アッパー、ヒザとケージに詰まったドッドソンに猛攻を仕掛けダウンの減点を取り返したか。
最終回、圧力を掛けるのはこれまで通りでヤン。ドッドソンはガチャガチャとして連打を繰り出すも、ヤンの左ジャブから右ストレートを被弾する。左を返し、真正面から逃れるような動きをドッドソンが心掛け、左腕を差し上げてテイクダウンを狙う。スプロールしたヤンは左フック、続いて右ストレートを打ち込む。MMA特有のかわす動きではなく、真っ向勝負でドッドソンをリードするヤンは、跳びヒザを狙う。
これをキャッチしてテイクダウンしたドッドソンだが、ヤンが立ち上がってケージに押し込んで後方からパンチ、スピニングバックフィストは空振りとなるも続くテイクダウン狙いに逆にバックを奪取する。後方から右フックを連打し、立ち上がると後方へ崩しにかかるヤン。ドッドソンは思わずケージを掴んで注意を受ける。
胸を合わせた状態になると、距離を取ったヤンが左フックを打ち込み、組んできたドッドソンから逆にバックを取りテイクダウン。最後は亀の状態のドッドソンに鉄槌を通し続け、試合終了を迎えた。
ニックネームのノーマーシー振りを発揮したヤンは、「蹴りからカウンターのパンチを狙っていた。彼は経験豊かでタフなこと、そして倒されないために距離を取ることも分かっていた」と試合を振り返った。