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【Invicta FC34】3度目の正直なるか、実力者ポルトと肝の座ったゴンザレス姉御がフライ級王座決定戦

Invicta FC34【写真】ゴージャスかつ怖さが伝わってくるゴンザレス姉御 (C)INVICTA FC

15日(金・現地時間)、カンザス州カンザスシティのメモリアル・ホールでInvicta FC34「Porto vs Gonzalez」が開催される。メインはジェニファー・マイアがUFC昇格とともに返上したインヴィクタFC世界フライ級王座を賭けて、ヴェネッサ・ポルトとパール・ゴンザレスが対戦する一戦だ。


キャリア20勝8敗のポルトは、2012年7月のインヴィクタ初戦以来、6年以上も同プロモーションのフライ級戦線で戦い続けて来た。いってみればインヴィクタFCフライ級戦線をリードしてきたわけだが、UFCへステップアップを果たせなかったという見方もできる。

2013年4月にバーブ・ホンチャックの持つ同級王座に挑み敗退。2016年11月に前王者マイアと暫定王座を賭けて戦い、この時も判定で敗れている。今回は3度目の正直となるフライ級王座決定戦だ。

対するゴンザレスはポルトより2歳若い32歳のファイターながら、戦績はまだ9勝3敗とそのキャリアは半分にも満たないが、UFCを既に経験している。6勝1敗のレコードでUFCに到達するも、シンシア・カルヴィーロ&ポリアナ・ボテーリョという実力者に連続で敗れリリースされたゴンザレスは、昨年3月からインヴィクタで戦うようになった。そして3連勝を果たし、ファンが選ぶインヴィクタFCアワードで、ニューカマー・オブ・ジ・イヤーを獲得すると同時に、王座決定戦に駒を進めることとなった。

シカゴ出身、ギャングの抗争で友人の死に立ち合うような環境から護身のためにコンバットドーを始め、ボクシングでゴールデングローブを獲得しMMAへ。その後、結婚相手が犯罪に手を染め匿った理由で収監されるなど波乱万丈の人生を送ってきた。

保釈された後、サンディエゴの10th Planet柔術に籍を移しファイターとして、そして人として成長した彼女は、もともと有していたボクシング力に加え、下になっても積極的に極めに行き、またパウンドから身を守るガードワークが大きな武器になっている。

Porto一方のポルトはサウスポーの構えから蹴りも含め、ボディでKO勝ちできるパワフルな打撃と、テイクダウンから上攻めを得意とするウェルラウンダーだ。

これまで大切な一番を落としてきたが、実力的はインヴィクタFCフライ級のトップであることは間違いない。それでも星を落としてきた要因は、アグレッシブ一本槍のスタイルにある。

5R制でも初回からフルスピード、フルパワー。また攻撃を受けても、さらに攻撃するという戦い方は自らの疲弊を呼び、下になって固まる場面を誘発してきた。もちろん、その積極的な攻撃がポルトの最大の武器でもあるが、5R制でタフな相手と戦う時は戦略的な側面も大切になってくることは間違いない。

またゴンザレスにとっては、この試合が始めての5回戦。肝の据わった彼女が、2度もしくは3度は訪れても不思議でない厳しい局面を乗り切ることができるのかも注目すべき点だろう。

長丁場を考えてポルトが策を講じるのか。あるいは普段からベラトール女子フライ級王者イルマレイ・マクファーレンや、リズ・カモーシェらタフな練習に相手に恵まれているゴンザレスが、これまで見せて来た攻守にわたる良さを5Rマッチでも再現できるのか。前者がどれだけ攻め、後者の防御から反撃という部分が鍵を握るメジャー昇格を賭けたタイトル戦となる。

■ Invicta FC34対戦カード

<Invicta世界フライ級王座決定戦/5分5R>
ヴェネッサ・ポルト(ブラジル)
パール・ゴンザレス(米国)

<フライ級/5分3R>
ミラナ・ドゥディエヴァ(ロシア)
カリーナ・ロドリゲス(メキシコ)

<フライ級/5分3R>
ディアナ・ベネット(米国)
ミランダ・マーヴェリック(米国)

<フライ級/5分3R>
トレーシー・コーテズ(米国)
エリン・ブランクフィールド(米国)

<フェザー級/5分3R>
フェイス・マクメイ(ニュージーランド)
エレナ・コレスニク(ウクライナ)

<フライ級/5分3R>
ヴィクトリア・レオナルド(米国)
ジェイミー・ミラノウスキ(米国)

<フェザー級/5分3R>
コートニー・キング(米国)
ホリー・サラザー(米国)

<バンタム級/5分3R>
ケイトリン・サモンズ(米国)
クリスチーナ・リッカー(米国)

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