【DEEP87】ザ・削り合い=大塚隆史戦に向け、赤尾セイジ─01─「今の僕はレスリングができる柔術家」
【写真】詰められても、詰めても。下にされても、下にさせても──動き続けることが赤尾の勝機となる(C)MMAPLANET
22日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP 87 Impactで、赤尾セイジが大塚隆史と対戦する。
6年前の大塚に敗れている赤尾、この間の成長=柔術に真剣に取り組んだことで成長した自分をぶつける。日本屈指のケージレスリング及び、スクランブラー対決に賭ける想いを聞いた。
──計量まで2日という段階で取材を受けていただきありがとうございます。
「いえいえ、全然大丈夫です。明日の夜に水抜きをして、それから東京へ向かうので」
──でもその行程を聞いても、やはり関西在住の選手のしんどさがありますね。
「まぁ地方なのでしょうがないです。愛知にいる時から慣れていますし、落としてから移動しているので大丈夫です。フライ級と違いますしね」
──それにしても佐伯さんは、ファンに分かりやすい試合を求めるプロモーターなのに、よくこのテイクダウン&スクランブル、そしてケージレスリング色の強い一戦を組んでくれました!!
「アハハハ。僕もまさか大塚選手と戦えるとは思っていませんでした」
──個人的に両者のスタイルマッチアップからも、超期待の大塚選手との一戦です。
「ありがとうございます(笑)。自分自身、楽しみでしょうがないです」
──どういう部分で、赤尾選手自身も大塚選手との試合が楽しみなのでしょうか。
「6年前に負けていますし、自分のこの6年間の成長が確認できる試合だと思います。どっちのグラップリングが上なのか、そういう部分でも楽しみです。大まかに言えば組み技主体だから似ているということになるんですけど、ホンマは全然似ていない。
僕はかなり柔術的な動きが入っていると自分では思っています。大塚選手はどちらかというとフリーとグレコ。自分はレスラーというよりは、レスリングができる柔術家のつもりでいます。対して大塚選手は絶対的にレスラーです。下になりたいわけではないですが、下になった時の動きは僕と大塚選手では全然違うと思います」
──下になろうが赤尾選手は自分から常に動く、典型的な汗っかきファイターですね。
「まぁ、そうですね(苦笑)」
──だからこそ、スタミナが尽きると気持ちが切れる。そのなかで、大塚選手との試合も削り合いになるかと。
「まさに前回のHEATでのキム・ミョンギュ戦が、そのものズバリの展開だったと思います。ただ、例えスタミナが切れる恐れがあっても、僕はもう自分から攻めるしかないので。いけなくなると、もう全然にダメになってしまいますし。それしかないと思っているので、スタミナを温存して自分から攻めないと本末転倒で負けます。疲れようが、何だろうがいきます。
それに今回は5分✖3Rなのでスタミナ切れようが、15分で出し切れば良いので。経験値として、5分✖5Rを戦ったのはデカいです。3Rだと、どれだけしんどい試合になってもやり切れる。そのつもりでやってきました」
──大塚選手もスタミナの固まりです。加えて受けが強いというのもあります。
「前に戦った時は四つ組やがぶり、フリーよりグレコ的な強さを感じました。ぶっちゃけ、相性は良くないです。でも、相性で勝敗が決まるものではないので」
──だからこそ、6年前とは違うというところを見せたい試合ですね。
「それが柔術ですね。あの試合に負けた辺りから、自分が下になった時にどうすれば良いのかということで、柔術を取り入れたというのもあって。そこが一番違うかと思います」
──柔術は絶対にMMAには必要だと思います。ただ、柔術のままの柔術ではやはりMMAでは使えない場合もあるではないですか。
「ハイ、ありますね。やはり座るとか、自分から下にはなれないですし、ゆっくりと仕掛けることはMMAではないですからね。基本は上を取って戦うのがMMAですが、僕の場合は下になっても戦えることができるようになったので、そうなることを恐れずに大胆に仕掛けられるようになりました。そこは大きいです。
今は自信も持っているので、下になるリスクがあっても上を取るための動きができるようになりました。それに使える技、使えない技もちゃんと柔術をやりこむことで判断できるようになったので。試合中も柔術からレスリングに移行できる。そこは6年前の僕とは全然違います。
そこの違いは、試合だから見せない方が良いのですけどね(笑)。ただ、そうなった時に6年間やってきたことが問われるのかと思っています」
<この項、続く>
■DEEP 87 Impact対戦カード
<ミドル級/5分3R>
水野竜也(日本)
桜井隆多(日本)
<バンタム級/5分3R>
大塚隆史(日本)
赤尾セイジ(日本)
<63キロ契約/5分3R>
DJ.taiki(日本)
石司晃一(日本)
<フェザー級/5分2R>
オーロラ☆ユーキ(日本)
窪田泰斗(日本)
<ライト級/5分2R>
長倉立尚(日本)
大原樹里(日本)
<ライト級/5分3R>
北田俊亮(日本)
白川”Dark”陸斗(日本)
<ウェルター級/5分2R>
佐藤洋一郎(日本)
ベック・スンデ(韓国)
<フライ級/5分2R>
曽我英将(日本)
藤田大和(日本)
<フライ級/5分2R>
島袋チカラ(日本)
安谷屋智弘(日本)
<フライ級/5分2R>
宮崎直人(日本)
新里佳彦(日本)
<フェザー級/5分2R>
高塩竜司(日本)
佐々木由大(日本)