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【HEAT43】キム・ミョンギュに挑戦、春日井たけし─02─「勝っても負けても5R戦う気はない」

Kasugai Takeshi【写真】我が決めたことなら、貫くのみ(C)MMAPLANET

17日(月・祝)に愛知県刈谷市の刈谷市産業振興センターあいおいホールで開催されるHEAT43で、HEATバンタム級王者キム・ミョンギュに挑戦する春日井たけしインタビュー後編。

気持ちが入らなかった時期を経て、バンタム級転向により何かを掴もうとしている春日井は、「勝っても負けても……」というこれまでの彼からは想像もできない言葉を吐いた。

殻を破る──格闘技人生の分水嶺となるキム・ミョンギュ戦だ。

<春日井たけしインタビューPart.01はコチラから>


──そのような気持ちが続いていると、肉体的にも格闘技に集中できないですよね。キム・ミョンギュ戦は大丈夫でしょうか。

「この試合は自分の今後を決めるうえで、凄く大切になってきます。ただ、今はしっかりと練習はやっています。試合が決まってから、自分に妥協はしていないです。妥協をしてしまっている時期……マモルさんとの試合を蹴ってしまった時から練習を再開し、この試合が決まるまでは妥協していたと思います。

『こんなもんで良いか』って。でも、今は違います」

──試合においてキム・ミョンギュは本当に妥協しない、我慢強いファイターですよね。

「ハイ。その通りだと思います」

──そしてフライ級から戻す春日井選手とフェザー級でも戦えるキム・ミョンギュ、フィジカルの違いも気になります。

「赤尾さんと戦っている試合はもちろん見ていたのですが、改めて映像を見直すと自分が想っていた以上にデカいです。ただ今回、僕は5Rを戦うつもりはないです。これまでは5Rと戦うつもりでスタミナを作ってきました。

それは勝つためでなく、あくまでも5Rを戦うためにスタミナ創りだったと気付いたんです。ぶっちゃけ5Rもほとんどの人は試合を見たくないし(苦笑)、そういう気持ちだから5Rになってしまう。僕はずっと5R戦えるために、ゲロ吐きながらスタミナを作ってきましたが、次の試合は勝っても負けても5R、戦うつもりはないです」

──それは途中でスタミナ切れを起こしても、フィニッシュを狙うということですか。

「スタミナが切れるかどうかは分からないです。ただ、フィニッシュを狙います。練習中にスタミナが切れることもないですし。でも正直に言うと、息をあげるための練習はかなり減らしています」

──……。

「その代わり、違う練習をしています。変わった自分を見せたいですし、出したい。今まではあと5センチが踏み込めなかった。そこを踏み込みたい。そのために練習の仕方も変えてきました。

必要以上にビビっていた自分を変えるために。必要以上にビビることも必要だったかもしれないけど、その結果がフィニッシュを狙うことができる時に躊躇したり、打ち合っても負けないところでも踏み込めなかった。

自分の得意なところにいくことが逃げとは思わないですが、今回は勝利には拘らなくて、自分の納得した内容で試合ができれば……勝ち負けはどっちでも良いです。勝ちたいのは勝ちたいけど、ダラダラやって判定で勝つなら、バシッといって負けても構わないです。

それぐらい出し切りたいです。そうですね……殻を破りたいです。この試合で」

──今、春日井選手に次の試合のあとのことを尋ねると、何か返答はもらえるのでしょうか。

「何も考えていないです。この試合が僕の今後を教えてくれます。グラップリングでは予定がありますが、MMAではこの試合で……今後、自分はやれるのかが分かります。無様な姿を見せると、僕はもう終わりです」

──春日井選手が判定勝つ試合も、一本で勝つ試合も、言ってみれば負けた試合でも、常にベストを尽くす姿を見させてもらったと思っていることだけは伝えさせてください。

「ありがとうございます……次の試合でも諦めることは絶対にないです……。そのうえで殻を破りたいです」

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