【Bellator202】レスラー&ブロウラーのハニーカットが、柔道&柔術家のレイチに作戦勝ち
<ミドル級/5分3R>
クリス・ハニーカット(米国)
Def.3-0:30-25.30-25.30-25
レオ・レイチ(ブラジル)
距離を取って右ローを蹴るハニーカットが、左右のスラッピーなフックを振りまして距離を詰める。離れたレイチも、この粗い流れに乗って頭を下げて右オーバーハンドを当てる。レスラーと柔道家の殴り合いは、ハニーカットがアッパーカットで前進、レイチが左ジャブを当てる。構わず前に出たハニーカットがハイを放った直後にバックに回ったレイチは足払いでバランスを崩させ、バックに飛び乗る。立ち上がったハニーカットに対し、レイチはワンフックから着地し、さらに後方から足を払っていく。
胸を合わせたハニーカットがヒザ蹴りを繰り出し、肩パンチを見せる。右腕を差して体を入れ替えたレイチだが、再びケージに押し込まれるとダーディ―ボクシングでショートアッパー、ヒザ蹴りを被弾する。シングルからアンクルピックに出たハニーカット、レイチは倒れず離れて右フックを振るっていく。ハニーカットも思い切り右フックを空振りし、初回が終わった。
2R、ワンツーから組んだハニーカット、離れて左ハイを見せる。レイチはワンツーを返し、組まれても右腕を差し上げて大内を狙う。倒れないハニーカットが、ここもフックの打ち合いからヒザ蹴り、レイチの大内をすかしてバックに回る。胸を合わせたレイチだが、ケージに押し込まれてヒザ蹴りを受ける。さらにアンクルピックでテイクダウンに成功したハニーカットが、ハーフのレイチにエルボーを落とす。
流血のレイチはワキを差すことができない。足を畳みパス狙いのハニーカットは、立ち上がろうとしたレイチにパンチを連打する。後方から殴られつつ立ち上がったレイチだが、ケージに押し込まれた状態が続き、細かい打撃を受けながら2R終了を迎えた。
最終回、ワンツーで前に出るハニーカット。ジャブを多用して、粗さが陰を潜めたハニーカットに対し、テイクダウン狙いから引き込んだレイチは、スクランブルでバックコントロールを許して後方からのパンチを受ける。レイチは前転からクローズドガードへ。残り2分半でハニーカットがスタンドに戻る。パワフルな打撃には変わりないが、打たれないことをより意識し組んではアッパー、ヒザを打ち込むハニーカット。ボディを蹴られ引き込んだレイチは、スクランブルでバックを許し、これまでと同じように攻め込まれる。
立ち上がった両者、最後の10秒で離れるもレイチは大きく肩で息をしており、反撃する力は残っていなかった。粗い打撃でレイチを削ったハニーカットが、ジャッジ3者が30-25をつけて判定勝ち。レスラーが柔道&柔術家にブロウルの強さで削り、見事な戦略で勝利した。