【Bellator186】フィル・デイヴィス、レオ・レイチを打撃で完封──らしい勝利
<ライトヘビー級/5分3R>
フィル・デイヴィス(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
レオ・レイチ(ブラジル)
デイヴィスの入場が他の大会ではあまり見られない、ペンステート一色の大歓迎ぶりで迎えられる。足を使い、左ジャブから右ローを蹴っていくデイヴィス。予想通り、やや遠目の距離で打撃を使うデイヴィスの動きを見たレイチが組んでいく。ここはデイヴィスがケージにレイチを押し込む。レイチの内股を耐えたデイヴィスがいなして、トップを奪う。ここでレイチがヒール狙いからスタンドに戻る。
続くクリンチの展開でヒザをボディに入れたデイヴィスは離れて、パンチ&打撃を散らしていく。左をヒットさせたデイヴィスの右ハイをダッキングでかわしたレイチだが、プレッシャーを受けているか。それでもデイヴィスの組みを切って右フックを返していく。ローを効かせるデイヴィスは、身をかがめて左フック。強いプレッシャーから、ワンツーを打ち込んだデイヴィスだが、レイチは下がらず左を伸ばす。手数でデイヴィスのラウンドとなった。
2R、デイヴィスが左ジャブを続け、振りの大きな左フックを伸ばす。右ハイをブロックしたレイチが、アイポークがあったとアピールして試合が中断する。「次にやると減点」とデイヴィスに注意が入り、試合が再開する。デイヴィスのテイクダウン狙いを切ったレイチが、左ボディから左右のフックを放つ。
予想以上に打撃のできるレイチは、組んで大内からシングルレッグへ。これに反応して、足を取らせなかったデイヴィスもさすがの反応を見せる。レイチは踏み込んで左フック、デイヴィスは右ローを走らせる。左腕を差してケージにレイチを押し込んだデイヴィスは、細かいヒザを突き上げて離れる。
テイクダウンでなく、打撃の手数でポイント獲得狙いのデイヴィスは再び組んでケージに押し込む。大内に対してヒザ蹴りをボディに突き上げたデイヴィスが、ワキを潜ってバックへ。レイチは胸を合わせて離れるが、ポイントでは劣勢だ。デイヴィスが左を当て、前に出る。受け身の展開のレイチは、右を返したが挽回とはならなかった。
最終回、まずワンツーを離すデイヴィス。レイチの左フックは空振りに。レイチは追いかけて殴ると距離を取られ、迎え撃つとリーチ差に負ける。デイヴィスのダブルレッグに払い腰を狙ったレイチだが、ここは同体で腹ばいとなりスタンドへ戻る。
直後の大内も決まらないかったレイチは、動きが落ちる。一方のデイヴィスはスタミナが十分、スピーディーな右ストレートをヒットさせる。ダブルレからバック、反応して胸を合わせるレイチだが、打撃は当たらない。直後にデイヴィスの左フックが打ち込まれ、続くダブルのドライブからケージへ。
おっつけが十分でなく組み手も受け手のレイチは離れ際に右フックを被弾する。離れてワンツー、テイクダウンダウンのフェイク、そして距離をとって逃げ切りに掛かったデイヴィスが、スタンド戦に終始した一戦でフルマークの判定勝ちを収めた。
レスリング×柔道、期待された組み技の攻防でなく優位な打撃で勝ち切る。まさにデイヴィスの試合だった。