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【TUF27】デビュー以来14連勝達成──アデサニャがタヴァレスを寄せ付けず

<ミドル級/5分5R>
イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)
Def.3-0:50-45.50-45.49-46
ブラッド・タヴァレス(米国)

タヴァレスの左ジャブに反応するアデサニャが、鋭い左ジャブを繰り出す。左リードフックに続き、ジャブから右を伸ばして組みついたタヴァレスが、離れ際に右ストレートを当てる。構えを変えたアデサニャが、オーソから右ローを蹴っていく。ジャブをヘッドムーブでかわしてインに入るタヴァレスだが、左ローに続き左ミドルを蹴られる。左ストレートを当て、ヒザをボディに入れるなど的確な攻撃のアデサニャに対して、タヴァレスも距離を詰めてワンツーを当てる。

ジャブを受けた直後にシングルを切られたタヴァレス、遠目の距離がアデサニャのレンジになっているか。左ストレート、続いて左ハイを繰り出すアデサニャに対し、タヴァレスは右を近距離で当てる。アデサニャは残り10秒でスライディングから足関節を狙ったが、これを察知したタヴァレスがパウンドを落とし、スクランブルの状態で初回が終了となった。

2R。右、そして左を伸ばして前に出るタヴァレス。アデサニャはバックステップでかわし、カウンターは見せない。ヒザ、ハイキックに続き、後ろ回し蹴りを繰り出すアデサニャは、空を切っても攻撃を見せることでプレッシャーを与え、下がったところで左ジャブ、続いて左ハイを狙う。タヴァレスは組んでケージにアデサニャを押しこむが、体を入れ替えられる。離れたアデサニャは引き続き左ジャブを入れる。タヴァレスも右を返し、左ロー。テイクダウン狙いにヒザを合わされそうになり下がったタヴァレスを、アデサニャのサイドキックが追いかける。

中盤を過ぎ、右ストレートやミドルを入れるアデサニャだったが、指がマットと並行だと注意を受け次で減点という宣告を受ける。再開直後に左ミドルを蹴られたタヴァレスが、テイクダウン狙いを切られるとダウンするようにグラウンドへ。タヴァレスはすぐに立ち上がって左を伸ばすが、腹を効かされたことは間違いなく、この回は確実に落とした。

3R、タヴァレスは左ジャブから右ストレートで前に出る。アデサニャは左ジャブから、右ローを見せ、さらに左ジャブに続きテンカオを突き刺す。踏み込む前の立ち位置がアデサニャの距離で、ジャブや蹴りが間断なく飛んでくるなか、前に出たタヴァレスの顔面をアデサニャのヒザが待ち受けている。

組み合いのなかでも首相撲からヒザ蹴り、さらに崩しでタヴァレスを転がしたアデサニャが、立ち上がってきたところでオーソから左ジャブを入れ、右ローを蹴る。タヴァレスはダブルレッグを切られ、局面が打開できない。結果、攻撃を受ける距離でしかパンチを当てることができずに厳しい局面が続く。逆にアデサニャは組まれてボディロックに取られても、組み負けることもなくスクランブルでバックを狙っていく。離れ際に右を当てたタヴァレスは左ミドルをキャッチされ、スピニングバックフィストで顔を狙われる。これをガードしたタヴァレスだったが、離れたアデサニャに右ストレートを決められ、動きをと落ちる。左ハイ、ワンツー、右ローでつり、右ハイを狙ったアデサニャがタヴァレスを圧倒した。

4R、右の相打ちから前に出るタヴァレスは、一旦離れてダブルレッグでアデサニャをケージに押しこむ。シングルに移行してテイクダウンを奪ったタヴァレスが、三角絞めを担いでバックへ。アデサニャは足のフックは許さず、立ち上がるとスタンドでキムラクラッチに取る。この態勢でタヴァレスを振り回すように倒すと、顔面にパンチ集中させる。さらに立ち上がったところで前手である右エルボーを入れたアデサニャ。ついにはタヴァレスにドクターストップが掛かった。

再開後、血が止まらないタヴァレスはダブルのジャブから右ストレート、左フックを被弾する。ダブルを切ったアデサニャが、ワンツーを打ち抜く。ローで体がよれるタヴァレスは、ジャブもストレートにも反応できなくなってきた。懸命に右を返したタヴァレスはボディにヒザを受けて、またも動きが止まる。首相撲からヒザを突き上げたアデサニャは、仕留めに行かずラウンド終了を待った。

最終回、瞼のカットという危険な状態で試合を続けるタヴァレスはテイクダウンを奪えず、ギロチンで切り返される。さらにバックに回ったアデサニャが後方からパンチを打ち込む。タヴァレスはヒザ十字を狙うも、アデサニャが足を抜いてスタンドに戻る。足がバタつくようになったタヴァレスは、ローで体がよれ、右ストレートを打たれる。残り2分30秒、テイクダウンを失敗して引き込んだタヴァレスに対し、アデサニャがパスを決める。正対してきたところでスタンドに戻ったアデサニャが、続いて立ち上がったタヴァレスの顔面にヒザを突き上げる。テイクダウンを潰され、殴られないように起き上がったタヴァレスはもう万策が尽きたか。

反対に一方的に攻め続けるアデサニャはハイキック、エルボーと完全に狙いを定めて攻撃する。タヴァレスの最後の仕掛け=ダブルレッグをスプロールしたアデサニャが、ギロチンへ。ガードを取ったタヴァレスからマウンドを奪い25分間、自分のペースで戦い続けた試合を締めた。

結果は当然、判定でアデサニャに凱歌が上がる。キャリア14勝0敗とした彼は「タヴァレスはタフ。コーナーマンのレイ・セフォーはニュージーランドでレジェンドだ。UFC3戦目でメイイベントだった。もう少し時間をくれ」と話した。

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