【Shooto】新環太平洋ライト級チャンピオン川名雄生─02─「現実的に言うなら、愚直に頑張ります（笑）」
【写真】試合前、気持ちが入った迷いのない眼をしている川名(C)KAORI SUGAWARA
23日（日）、東京都文京区の後楽園ホールで開催されたプロフェッショナル修斗公式戦のメインイベントで環太平洋ライト級王座決定戦が行われ、ABをKOし新チャンピオンとなった川名雄生インタビュー後編。
改めてABにおける殴り合い時の心境、そしてこれからについて尋ねた。
＜川名雄生インタビューPart.01はコチラから＞
──今日は試合前のケージチェックも入念でした。
「毎回ケージチェックは最初から最後まで居ることが多いです。自分は元々、ギアがパンっと入るタイプの選手ではないと思うので、上げすぎないままずっと動き続けて一段階ずつ徐々に上げていくようにしています。
最初から大きく動いていくと動きが雑になってしまうので、身体がある程度、細かく動けるようになってから大きく動くことを意識しています。殴り合ってるんで、雑といえば雑なんですけど、その中でも自分なりに頑張ってはいるつもりです（笑）」
──試合開始直後、AB選手はいつも通り、勢いよく組みついてきました。
「そうですね。振ったら入ってくるとは予想していたので、入って来られても『やっぱり来たな』という感じでした。ケージ際ではいつも練習している選手達の方がテクニックがあると思ったので、ちょいちょい嫌がらせをしながら落ち着いて対処出来ました。
特に焦ることもなかったです。1RでAB選手の体力が大分削れているというのはセコンドからも言われ、2Rに入ってすぐに自分が思っていた以上に相手の精神が削れていると思いました。長引くとだれてしまうので、『2Rが勝負だ。ここで決めに行くぞ』と飛ばして行きました」
──手を止めることなく攻撃し続け、AB選手は立っているのがやっとのように見受けられました。
「もしかしたらスタンディングダウンでいいんじゃないのかという意見もあるかもしれないですけど、レフェリーのタイミングは妥当だったと思います。レフェリーも分かっていたと思うんですけど、対峙している自分にも目が生きていたのが分かりました。
しっかりパンチも振り抜いて来ていたので、自分も油断したらもらうかもしれないし、気が抜けない精神が削れる場面でした。普段やっている練習ではこのキツイところで自分がやられちゃっているので。
『ここでのキツイ場面は練習でやったな』というのを思い出して『いつもやられていることを相手にしていこう。もっと自分から動いて行けば相手はどんどんキツくなる』と思ってやりました。自分も少なくても打たれていたんで、キツイ場面ではありましたけども、そこは前回と一緒で『ここで引いちゃいけない』という気持ちでした」
──目標としている小谷選手とも、10月15日の舞浜アンフィシアター大会でついに対戦が決定しました。
「そうですね。今回、ベルトが欲しいという気持ちはもちろんありましたが、勝たないとその先の小谷直之戦という話も無くなってしまうので、やっと肩を並べて試合が出来ます。AB選手よりも確実に厳しい相手なので、より一層練習をしないと歯が立たないと思います。今よりもっともっと仕上げて行きます」
──小谷選手のどの辺りから厳しい相手だと感じるのでしょうか。
「グラウンドテクニックですね。自分も更に上に行かないと……。小谷直之選手に勝たないと、その先に行っても勝てないと思うんで」
──その先とは。
「どの団体というのは伏せさせて頂きますけれども、もちろん大舞台です」
──小谷戦まで約3カ月です。今、試合を終えたばかりではありますが、この期間をどのように過ごしていきますか。
「すぐにでも小谷選手対策を始めたいと思います。3カ月で足りるのかなと……。本来であればこんな殴り合いはせずにスマートに勝てたら良いんですけど、こんな不器用な戦いをしないといけないんで。
理想を言えば、スマートにテクニカルな試合をしたいです。現実的に言うなら、愚直に頑張ります（笑）」
──なるほど、では最後にファンに一言お願いします。
「次は10月の舞浜アンフィシアターなのでちょっと遠いんですけれども、熱い試合になると思うんで、是非会場で見て頂けたら嬉しいです!!」
