【UFN112】手が出ないBJ。シヴァーに0-2で判定負け
<フェザー級/5分3R>
デニス・シヴァー(ドイツ)
Def.2-0:29-27.29-28.28-28
BJ・ペン(米国)
シヴァーが左ロー、BJは左ジャブ。シヴァーがシングルレッグを仕掛けるもBJは得意の一本足ディフェンスを見せる。離れたシヴァーに左ジャブを当てるBJはクリンチからヒザを突き上げて離れる。左ジャブを被弾し続けるシヴァーも左を当てる。さらに左後ろ回し蹴りを繰り出したシヴァーだが、クリーンヒットはしない。
それでもショートのワンツーを入れたシヴァーに対し、BJは手数が少なくなっている。ロー、スピニングバックキックと攻撃を緩めないシヴァーだが、精度は高くない。BJは左ジャブを当てるも、シヴァーも蹴りを返しフック、左ハイと攻撃の手を緩めなかった。
2R、シヴァーが左フック、「ボクシングマッチにするな、テイクダウンを織り交ぜろ」という指示を受けたBJは左ジャブを入れる。ジャブ×蹴り&ヒザ&パンチでは手数は違ってくるが、BJは組まない。シヴァーが右ストレートを軽く当てると、左前蹴りでBJの前進を拒む。BJは引き続き左ジャブを当て、右ストレートにつなげる。シヴァーは右ハイを狙うも、BJが左ジャブから右ロングアッパーでダウンを奪う。
シヴァーの腕十字を潰し、パスに成功したBJはワキにヒザを蹴っていく。優しくタイトに抑えるBJのコントロール。そのままラウンドの奪取にかかった最後の瞬間だけBJは、パンチを落とした。
最終回、引き続き左ジャブで試合を組み立てるBJが、2つ連続でジャブをヒットする。前に出るのはシヴァー、BJも口を開ける場面が見られ手数は少ないままだ。シヴァーの後ろ回し蹴りが押すように決まる。右へ回るBJの動きをけん制するように左ハイを繰り出すシヴァーだが、BJはサークリングを続ける。右、左でローを蹴られ、あやうく左ハイを2度に渡り顔面に直撃されそうになるBJは、手が出ない。
ここまで動けないと厳しいBJ。シヴァーは左フックを当てて、ラッシュを掛ける。左ミドルに続く、左ハイが空振りになったがBJは横移動を続けるのみだ。ついにはケージに詰まったBJが連打を被弾し、背中を向け――しかもゆっくりとその場を離れる。まるで動けなかったBJに最後は後ろ回し蹴りを見せたシヴァーは、タイムアップと同時にガッツポーズを見せた。
そのシヴァーは2-0で判定勝ちを決め、「激しい戦いに勝てて良い気分だ。2Rのダウンはスリップしたようなものだった。BJのようなレジェンドと戦えた光栄だった。キャリア最大の勝利だよ」とシヴァーは勝利を振り返った。