【WJJC2017】ウルトラヘビー級、初めてのムンジアル──関根秀樹かく戦えり
【写真】負傷もあり、悔しい結果に終わった関根は悔しさに顔を歪ませる(C)MMAPLANET
1日(木・現地時間)から4日(日・同)にかけてカリフォルニア州ロングビーチのカリフォルニア大ロングビーチ校内ピラミッドで開催されたブラジリアン柔術世界選手権=ムンジアル。柔術世界一を決定する世界大会レビュー第13回は、最重量ウルトラヘビー級における、関根秀樹の戦いをお伝えしたい。
<ウルトラヘビー級1回戦/10分1R>
イゴール・シュナイデル(ブラジル)
Def. by 19-0
関根秀樹(日本)
ムンジアル初挑戦の関根の相手は、23歳のシュナイデル。一昨年の茶帯世界大会で準優勝している新鋭だ。
関根は組むとすぐに大外刈りを仕掛けるが、シュナイデルにこらえられ、両者ともマットにヒザを付いて立ち上がる。スタンドに戻ると、シュナイデルはすぐに引き込んでディープハーフを作ると、仰向け方向に回転するスイープからタックルに以降。体勢を崩された関根は場外に出て、シュナイデルにアドバンテージが入った。
スタンド再開後、関根は前に崩してから大内刈りへ。見事に倒したが、シュナイデルは倒れながらもハーフから脇を差して逆にエイクダウンを狙う。こらえる関根とともに再び場外に出て、今度は両者にアドバンテージが与えられた。
再開後また組み合う両者。関根は足を飛ばすが、腰を引いた構えのシュナイデルを崩せない。やがて関根も攻撃を仕掛けられなくなり、両者にペナルティが与えられた。再開後、シュナイデルはハーフで引き込むとワキを差し、また仰向け方向に回転するスイープで関根を返して2点を取る。
下になった関根もディープハーフから返そうとするが、シュナイデルに立ち上がられてしまった。
スタンドに戻ると、関根は再び大外刈りを仕掛けるが、不発。ここで作戦を変更して引き込む関根だが、シュナイデルは瞬時に反応してサイドに付き、3点追加。関根はハーフに戻すが、やがて胸を合わされてしまう。
そのままワキを差して圧力をかけたシュナイデルは、下から返そうとする関根の動きに合わせて再びパスガードに成功した。
さらに素早く腰を切ってからマウントに入ったシュナイデルは、関根の動きに合わせてバックに。関根はハーフに戻すが、16-0と大差をつけられてしまった。その後再びパスガードを許した関根は、シュナイデルの腕十字狙いこそ起き上がって外したものの、最後まで反撃の機会を見出せず。世界初挑戦は完敗に終わった。
立ち技でもつれた時に、ヒザを負傷してしまったという関根。その柔道仕込みの立ち技は、世界大会においても大きな武器になる可能性を秘めている。それを自分と同等以上の体格を持ち、しかも腰を引いてくる相手にどう投げを仕掛けるか。43歳にして、飽くなき挑戦を続ける関根の今後の成長に期待したい。