【UFN110】2年4カ月りの復帰戦、ストラッサー起一―01―「イメージとしてプロ練習は2割、3割」
【写真】非常に穏やかな表情が、自信の表れと次戦への期待値の高さのように感じられる (C)MMAPLANET
11日(日・現地時間)にニュージーランドのオークランド、ベクター・アリーナで開催されるUFC Fight Night110「Hunt vs Lewis」で、ザク・オットーと対戦するストラッサー起一。
2015年2月のニール・マグニー戦以来の実戦復帰となるストラッサーだが、対戦相手がヴァルリー・アウベスからザク・オットーに変更された。その変更よりも、自身のパフォーマンスが大切だというストラッサーの今を支える練習状況とオットー戦について尋ねた。
――対戦相手がヴァルリー・アウベスから、ザク・オットーに変更されました。UFCに楽な相手がいないとしても、アウベスの方が怖かったという印象があります。
「正直なところ、対戦相手の変更の連絡が来た時に驚きがなかったんです。アウベスは試合直前で欠場があることが頭のなかにある相手だったので。
今回、2年4カ月ぶりに復帰するわけなんですけど、上に上がっていくためにはどんな相手でも自分のパフォーマンスを上げて勝っていくことが主題になってきます。なので対戦相手の変更で、気持ちが揺れたりすることは全くなかったです」
――なるほど。では、オットーについてどのような印象を持っていますか。
「満遍なくできる感じの選手ですね。あとは右を狙っている感じですね」
――表現方法は悪いですが、あまり特徴のない標準的な北米MMAのファイターという見方ができます。
「いや、本当に平均的に1から3まで同じようなリズムで動いてくるイメージです。ただし、それはあくまでもイメージなので試合で向かい合った時にどう感じるかを大切にしていきたいと思います」
――どれだけの圧があるのか。
「ハイ。それはやっぱり、実際に対峙してみないと分からないので」
――2年4カ月ぶりの実戦、多くの選手は試合勘の鈍りを気にするところですが、ストラッサー選手に関してはこの間の成長をケージに見せたいというポジティブさが伝わってきます。
「今、自分の状態でいえば心身ともに最高の状態です。もう1年間、節制を続けてきました。復帰戦に向けて、ずっと準備をしてきたつもりなので、試合勘が鈍っているという不安要素は一切ないです」
――この間、ご自身で強くなった箇所とはどういうところだと思っていますか。
「技術的にも上がっていますが、それよりも精神的な部分で肚が座ったなという気がします。色々なことにとらわれることなく、UFCのチャンピオンを目指すうえでブレがない。その部分が一番強いかと思います」
――以前は肚が座っていなかったということになってしまいますが……。
「そうですね、勝っていくうちに勘違いもするようになっていました。それがこの2年4カ月の間にリセットできて、基本から心身ともに創り上げることができました」
――大阪と東京の二重生活も問題なしですか。
「ハイ、自分のなかでは良いペースでやらせてもらっています。東京で強度の強い練習を同じ階級か大きな選手とやって、大阪に戻ると練習仲間を相手にぶつけてすり合わせ作業をやっています。
あとは夜にコブラ会の会員さんに、持ち帰った技を掛けさせてもらったりしています。そういう意味でも凄くバランス良く練習できているかと思います。
イメージとしてプロ練習は2割、3割まで。あとの7割は会員さんと練習する感じですね。もちろん、会員さん相手にフルパワーでやったりするんではなくて、打ち込みのような感じで確認作業をするようなスパーリングをしています。
自分の頭で考えるということが重要になってくるので。それがプロ練習ばかりで実力が拮抗していると、良いイメージが残ることが少なくなってしまいますし。この良いイメージを持てることがとても重要だと僕は思っているんです。
そのためにも2割、3割のプロ練習が凄く大切にもなってくるんです。だから実際はそれ以上のプロ練習をやっているのですが、イメージとしてそれぐらいの割合に留めています。そういう相乗効果、バランスが今は取れていますね」
――イメージ、つまりは発想力ですね。
「ハイ。で、自分でズレが生じたら軌道修正していくようにしています。それをどれだけ感じ取れることができるか。自分の感覚が大切になってくる。この基本の感覚がずれてしまうと、違う方向にいってしまいますからね」
――試合でもストラッサー選手が持つパフォーマンスを出せるかが勝負になりそうですね。
「もちろん相手がいての試合ですが、自分の動き、攻撃……自分から発信することを重要視しています」
<この項、続く>
■UFN110対戦カード
<ヘビー級/5分5R>
デリック・ルイス(米国)
マーク・ハント(ニュージーランド)
<ミドル級/5分5R>
デレック・ブルンゾン(米国)
ダニエル・ケリー(豪州)
<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット(米国)
ベン・ウェン(米国)
<フライ級/5分3R>
ジョン・モラガ(米国)
アシュカン・モクタリアン(豪州)
<ライト級/5分3R>
ロス・ピアソン(英国)
ダニエル・フッカー(ニュージーランド)
<ライト級/5分3R>
ビンチ・ピチェル(米国)
ダミアン・ブラウン(豪州)
<ライトヘビー級/5分3R>
エンヒッキ・ダ・シウバ(ブラジル)
イオン・クテレバ(モルドバ)
<フェザー級/5分3R>
アレキサンダー・ヴォルカノフスキー(豪州)
廣田瑞人(日本)
<ライト級/5分3R>
チバウト・グーチ(フランス)
キム・ドンヒョン(韓国)
<ウェルター級/5分3R>
ルーク・ジュモー(ニュージーランド)
ドミニク・スティール(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ザク・オットー(米国)
ストラッサー起一(日本)
<女子ストロー級/5分3R>
JJ・アルドリッチ(米国)
チャン・ミジョン(韓国)