【WJJC2017】絶対王者ハフェ・メンデス不在のフェザー級、コブリーニャ×アンドレの先陣争い
【写真】昨年のムンジアル、フェザー級準決勝でマーシオ・アンドレに6-8で敗れたコブリーニャだが、その強さは健在だ (C)MMAPLANET
6月1日(木・現地時間)から4日(日・現地時間)にかけて、米国カリフォルニア州ロングビーチのカリフォルニア大ロングビーチ校内ピラミッドにて、IBJJF主催のブラジリアン柔術世界選手権が行われる。今年度における各階級、そして無差別級における競技柔術世界一を決定するこの大会。プレビュー第3回は、フェザー級の見所をお届けしたい。
去年まで世界3連覇中、通算で実に6度世界を制した絶対王者ハファエル・メンデスが、「証明するものは何もない」と今年は不参加を表明。そのメンデスと長年決勝を争ってきたコブリーニャことフーベン・シャーレス(アリアンシ)と、昨年の世界大会準決勝にてコブリーニャからパスガードを奪って勝利し、世界を驚かせた新鋭マーシオ・アンドレ(ノヴァウニオン)の両者が二大優勝候補として挙げられる。
昨年の対戦では、序盤に難攻不落のガードをパスするなど試合をリードしたアンドレに対して、コブリーニャは後半上のポジションを奪い返して大反撃。終盤はアンドレを防戦一方に追い込んでみせ、敗れてなおコブリーニャ強しを印象付けており、世代交代が完了したという感はない。
そして今年に入っても、コブリーニャはヨーロピアンでは同門のジャンニ・グリッポを、ケイシーニョことオズワウド・モイジーニョ相手に危なげなく優勝。37歳にしてその実力に衰えがないところを見せている。対するアンドレは、今年は1階級上で戦いヨーロピアンのライト級を制すと、パン大会の同級でも順当に決勝進出。最後は世界絶対王者、ルーカス・レプリのテイクダウンに敗れたものの接戦を演じており、充実ぶりを発揮している。
絶対王者メンデスの不在により、二強による優勝争いがより楽しみになったとさえ言えるこの階級だ。
加えてここには、今年のヨーロピアンでは大先輩のコブリーニャに敗れたものの、ワールドプロでは同門のアイザック・ドーダーライン等を倒し優勝したジャンニ・グリッポ(アリアンシ)も参戦。かつてアンドレとは何度か紙一重の接戦を演じているだけに、コブリーニャとのワンツー・フィニッシュによる世界初制覇の可能性は十分あるだろう。
また日本からはアマゾンこと杉江大輔(カルペディェム・ホープ)も参戦。ワールドプロでは、そのグリッポを相手にアドバンテージ差の戦いをしてみせた白木だけに、世界を驚かせる場面を期待したいところだ。
さらには、08年に吉岡大を決勝で下してライトフェザー級世界王者となり、ベリンボロの創始者としても知られるサミュエル・ブラガ(グレイシー・バッハ)や、この間のワールド・プロではレジェンドマッチを戦った「メガトン」ことウェリントン・ディアス(グレイシー・ウマイタ)といった大ベテランもエントリーしており、オールドファンには嬉しいところだ。