【Shooto】修斗世界フェザー級チャンピオン斎藤裕に挑む宇野薫へ── by 八隅孝平
【写真】宇野が初めてYBTに参加したのは2009年2月27日、八隅は当然のように快く向かい入れ──練習後に既に後輩に質問をし、手本を見せてもらう宇野の姿が確認できる (C)MMAPLANET
23日(日)に浦安市の舞浜アンフィシアター大会で修斗世界フェザー級チャンピオン斎藤裕に挑む、宇野薫。
1996年10月のデビューから、21年目のプロMMAファイター生活を迎え41歳になった今、実に16年4カ月振りに修斗のベルトに挑戦する。総合格闘技界のパイオニアから、J-MMA界のレジェンドに。MMAPLANETでは今回の宇野のチャレンジに向け、現在の練習仲間、そして過去の対戦相手、同年代の関係者から彼への一言を集めた。
Count down to the Ultimate Challenge。──宇野薫へのメッセージ、第7弾は金曜午後2時のプログラップリングを連綿と受け継ぐ、YBT主宰ロータス世田谷・八隅孝平代表の言葉をお届けしたい。
宇野がYBTに合流してから8年が過ぎた。修斗での後輩、そしてグラップリングの先輩として八隅の目に宇野はどう映っているのか。
八隅孝平
「大変です。宇野さんとのスパーは強いし、反応が良いので凄くしんどいです(苦笑)。宇野さんは動きまくらないと満足してくれないですし(笑)。合わせるわけじゃないんですけど、宇野さんの方にアプローチしていって取り返す練習をしているので。宇野さんにやられると、もう一本お願いして連続でスパーしたりしています。
元々ディフェンスが凄く上手かったのが、最近は打ち込みを増やしている効果かアタックの方も段々と上手くなってきました。僕がスパーした印象では一度漬け込まれると、悪い方向に流されて挽回できない傾向にあります。アタックのバリエーションが増えました。
3歳年下の僕は途中で辞めてしまって本来は何も言えないのですが、MMAを続けているのは凄いです。まるで偉そうにすることがないし、質問をしてくるし。常に新しいモノを吸収しようとして、やられると質問を繰り返して改善していく。それをずっと繰り返しています。
そこはおじさんにはない発想だと思います。先輩が後輩に質問するのは、なかなかできないこと。体創りも技術もそうだし、自分を常にアップデートしていく精神性が今も続けられる要因になっていて、だからこそ強いんだと思います。そこは本当に見習わないといけないです。
ケガさえなければ、次の試合も絶対に宇野さんが勝ちます。そう信じています」